市議団ブログ

岡山市の公共交通維持の本気度は???
[ 09月09日 ]

 

9月9日の本会議で団の林じゅん議員は、「新型コロナウイルス感染症対策」「食育としての学校給食」「バス路線の維持」の3テーマで個人質問に立ちました。

このうち、「バス路線の維持」は、両備バスが市内4路線の廃止方針を先日表明したことを受けて市の対応をただしたものです。
林じゅん議員は、2路線のバスの利用状況を実際に調査し、路線によっては福祉施設の利用者や広域通学の小学生が利用している状況も確認しました。
そのうえで、廃止路線の地元地域の協議には参加しにくい通学の児童生徒や施設の利用者、旅行者などの移動手段をどのように守るか質問しました。

都市・交通・公園担当局長の答弁の大要は次の通りです。
◎旭川荘行の路線については、両備バスと直行便の運行について協議中
◎他の3路線については、他の事業者の参入がなければ、デマンド型タクシーの導入を検討する、その際は学童は利用可能、旅行者は地元組織が合意すれば利用可能

 

答弁を聞いた印象は、「市にとっては他人事なの?」です。


学童や施設の利用者など、他の交通手段が難しい方にどういう手立てをとるかについて、市の主体的な意思が見られません。
また、デマンド型タクシーというのは、地元が運営に責任を持つ組織をつくって進める「生活交通」の仕組みでやるということです。運行開始までにある程度の時間がかかり、市の補助があるとはいえ、地元に経費以外も含め、負担のかかるやり方です。

もともと、岡山市が公共交通の維持のために支出している予算は、約1億円です。3400億円以上の予算のわずか0.03%にも届きません。
党市議団が繰り返し公共交通維持予算の抜本増額を求めても、大森市政は拒否し続けてきました。
問題の大本には、この岡山市の姿勢があります。

岡山市は10月から高齢者・障害者の方の路線バス・路面電車の運賃半額割引を始め、これによって利用者の利便性向上と交通事業者の経営改善をめざすとしていますが、必要なバス路線をどう維持していくかに、市が正面から向き合わなければ、今回のように、どんどんバス路線がなくなっていく状況が進んでしまいます。

多様な市民の交通手段をどう確保していくか、岡山市政の重大課題の1つです。