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年明けの能登半島地震は、とてもショックな出来事でした。
岡山でも、いずれ南海トラフ巨大地震が来るとされています。
岡山市の備えはどうなっているのか、24年度予算案の資料や議会での議論から考えてみます。
3月6日の総務委員会に危機管理室が出した資料では、「能登半島地震で見えてきた課題」を整理しています。
その中に、
◆水道・下水道施設の破損による、生活環境の悪化(衛生・トイレ問題)。また、避難生活の長期化(避難所の防寒対策)
とあります。
岡山市では、水道管路の耐震化が極めて遅れています。
全体の底上げもですが、病院など災害時に拠点となる施設への上水道の供給を確保するために「基幹管路耐震適合率」を上げていきたいとしています。
ただ、24年度当初の関係予算額は、23年度を下回っています。
年度途中にも機動的に対応するなどして、管路耐震化を加速化させる必要があります。
耐震化でいえば、戸建て住宅や集合住宅、各種施設の耐震化も大切です。
岡山市では、木造住宅を旧耐震基準から新耐震基準に引き上げるための補助金はありますが、東つよし議員が今議会で新・新耐震基準に引き上げることを目指して助成を行うべきと求めたのに対しては、市は消極的でした。
高齢者、障害のある方など災害時に自力で逃げることが難しかったり、環境の急変が生死につながってしまったりする方への備えも重要です。課題では、
◆福祉避難所は、施設や職員の施設や職員の被災により開設が2割程度。要配慮者の受入れが想定通りに進まない。
と整理されています。
岡山市では、町内会等から届け出られた「要配慮者」を6676人としており、このうち「個別避難計画」を策定できているのはこの2月末時点で823人としています。
わずか12.3%です。これも加速化が必要です。
避難所の確保については、場合によっては開設できない「指定避難所」があることを市も認識しており、周辺の民間施設と受け入れについての協議を進めるなどしています。
市で確保する備蓄物資については、帰宅困難者を想定して、食料、水、毛布を2割増しする「備蓄計画」をつくっています。
このほか、防災対策に取り組み、いざというときには近隣住民に避難スペースを提供できるなどのマンションを「防災力向上マンション」として認定する制度を新たに始める計画です。
ハザードマップは、2023年度に内容を刷新し、紙でも全戸配布するとともにインターネット上で見られる「ウェブ版ハザードマップ」も公開しています。これらの有効活用を出前講座などで広めていきたいとしています。
災害対策などについて、ぜひ多くの方のご意見を聞かせてください。