市議団ブログ

西日本豪雨から1年② まだ続いている課題
[ 07月08日 ]

 

 

7月7日、日本共産党岡山市議団事務局も参加している「災害支援ネットワークおかやま」が発災から1年を機に、ネットワーク加盟のさまざまな団体の活動報告会を開きました。

市議団事務局では、資料配布とパネル展示という形で活動報告をしました。

配布した資料は、市議団がとりくんできた救援・復旧・復興活動や制度充実を目指す議会活動などを紹介(写真下の2枚)。

パネルでは、いまも解決しきれていない課題を紹介ました(写真上)。

 

西日本豪雨で被災された方にとって、いまある課題、困難のいくつかを改めてお知らせします。これらの解消、制度の改善が重要なことだと考えており多くの方々と連携しながら引き続き取り組んでいきます。

ここでご紹介した以外にも個別ケースをふくめ、取り残された課題があるのではないかと感じています。困っておられる方や、そのことをご存知の方がおられたら、ぜひ情報をお寄せください。ご一緒に改善・解決にむけて取り組んでいきたいと思っています。

 

こんな課題も残されていることを知ってください

●浸水住家の被災程度の認定が不合理・不公平ではないか

*迅速判定(外水)では、床上浸水=「半壊」、床上1m以上=「大規模半壊」、床上1.8m以上=「全壊」。

*迅速判定は、岡山市内では東区平島の一部で適用。

*北区御津では迅速判定が使用されず、「床上130cmで半壊に至らず」「床上175cmで半壊」の事例も。

*浸水被害の判定基準はそもそも地震をもとに作られていて、詳細判定をする場合には、天井や屋根なども含めて全体の中での被害度合いをみるようになっているため、浸水被害の場合は実態より低く出やすい。

 

●住家被害の度合いが大半の支援制度に直結

⇒住家被害では量れない「生活再建への障害」に対する支援が不十分

*生活再建支援金…基本的に「大規模半壊」以上

*応急修理制度…「半壊」または「大規模半壊」

*みなし仮設住宅…「半壊」以上

(岡山市の住家被害状況 2019.3.29現在)

全壊 13
大規模半壊 97
半壊 1,098
半壊に至らず 5,003
計 6,211

 

●医療費支援の継続は必要

*岡山市では、国民健康保険(国保)と介護保険の窓口負担の無料措置が、6月末で終了。

*国の財政支援が「医療費等のうち被災者分が全体の3%以上である自治体にのみ8割助成、3%未満はゼロ」に変わったことが直接の理由。

*岡山市は、これまでの助成実績が893世帯、約2.8億円。3%未満のため国支援は打ち切り。

*県内の主な自治体(★)や会社員の協会けんぽ、75歳以上の後期高齢医療は、12月末まで延長。★国保の場合…倉敷市、笠岡市、井原市、総社市、高梁市、新見市(来年3月まで)、浅口市、早島町、里庄町、矢掛町

*例えば、真備で被災された方が岡山市内のみなし仮設で生活し、住民票を岡山市に移していた場合、7月からは国保等の減免がなくなる。

*医療機関から、受診抑制や打ち切りが発生との情報。