サイト内検索
サイト内検索
報道によると、厚生労働省の中央最低賃金審議会で8月1日、今年10月から適用する法定の最低賃金(最賃)の上げ幅の目安を、全国加重平均で31円引き上げることで、労使決着したとのことです。
47都道府県をA~Dのランクに分け、AとBは31円、CとDは30円の引き上げを目安として示したとのことです。
(ちなみに、岡山県はCランクです)
中央最賃審議会は、今日2日に厚生労働大臣に答申を出す予定です。
答申通り決定されれば、昨年度の28円を上回り、過去最高です。
今後、各都道府県の最賃審議会でそれぞれの地域別最賃が決まります。
日本では、10年近くに及ぶアベノミクスの異常な低金利と超大企業優遇政策のもとで、賃金水準は低下し続けてきました。
そこに、物価高がのしかかり、賃金引上げの要求は7月の参院選でも強く大きくなっていました。
その日をなんとか暮らしているという非正規労働が増えているいま、最賃の大幅引き上げは、必要なことです。
日本共産党は、「中小企業支援とセットにした全国一律時給1500円」をめざしています。
今年10月からの最賃大幅引き上げが視野に入った今、「中小企業支援とセット」の部分がとても重要になっています。
最賃だけ引き上げたのでは、中小企業などにとっては経営が苦しくなり、人減らしや廃業につながりかねないことは言うまでもありません。
政府が過去に打ち出した法人税の負担軽減では、もともと赤字の企業には効果がありません。
日本共産党は、社会保険料の事業主負担の軽減を提案しています。
財源は超大企業の内部留保への時限課税です。
中小企業と労働者が、ともに喜ぶ政策をすすめていかなければなりません。
最賃の引き上げは、市の様々な委託事業にも影響します。
例えば、学校給食の調理業務は、児童生徒数の約6割分が民間事業者に委託されています。民間事業者のもとで調理している方の中には、最低賃金すれすれで働いている方も少なくありません。
こういった方々の時給引き上げと収入増をきちんと確保できる、市の対応が必要になってくることが考えられます。
また、「扶養の範囲内で働きたい」というパート職員の方もおられます。
それぞれの企業で、事業形態にあった人員増などが必要になってくることも考えられます。
岡山市は、少なくとも市が直接関与する事業者に対してはすみやかに対応する必要がありますし、市内全体の中小企業と労働者にとってよりよい賃上げとなるよう、実情に応じたさまざまな支援策を講じる必要があります。