政策・実績

一人も取り残さない支援を 「新型コロナ」対策で4回目の要望
[ 05月26日 ]

【印刷用PDF】200526申し入れ(四次) 

 

日本共産党岡山市議団は26日、「新型コロナ」対策で市民の生活と生業の立て直し、子ども達の学びと育ちの保障などについて8つの柱からなる第4次緊急要望を市長と教育長あてに提出しました。小山直人市長公室長が対応しました。

要望書では、国保の傷病手当金の対象を個人事業主などにも広げること、医療機関や介護事業所の実態を把握して経営支援を行うこと、体験学習などの学校行事を最大限確保すること、市税や公共料金等の減免を行うこと、中小・小規模企業への支援は基準を20%減収に統一し事業者が倒れないよう支援を拡充すること、包括的な支援策を立案する庁内横断的なチームをつくること、不要不急な予算を凍結や延期して「新型コロナ」対策に集中することなどを求めています。

小山室長は、市議団の要望について、6月議会でも追加の補正予算などがありその中でも対応できるものもあるとして、各部局に届けると応じました。また、中小企業への支援の拡充や対象の拡大などを考えていることや、各分野の団体などから困っている声が寄せられているとして、市としてさまざまな対応を検討中と述べました。

市議団の竹永みつえ団長は、民間の認可外学童保育への支援が実現したことなど要望していたことの実現に謝意を述べ、一人も取り残さない支援をと強く要望しました。

6月議会は6月8日から24までの予定です。市議団は、引き続き皆さんの生活と生業をまもるために力を尽くします。皆さんのお困りごとやご意見をぜひお聞かせください。

 

(要望書の全文は上のPDFファイルか下をご覧ください)


2020年5月26日

岡山市長 大森 雅夫 様

岡山市教育長 菅野 和良 様

日本共産党岡山市議団

団長 竹永 光恵 

 

新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要望(第4次申し入れ)

 

新型コロナウイルス感染症拡大阻止と市民生活の擁護に全力を挙げておられる市長、教育長をはじめ職員の皆様方に敬意を表します。

全国で非常事態宣言が解除されましたが、第2波に対する備えや大打撃を受けている市民の生活と生業の立て直し、子ども達の学びと育ちの保障など、喫緊の諸課題が山積しています。1人も取りこぼさないことをめざして、以下事項の実現をはかるよう日本共産党岡山市議団として申し入れます。

 

1 国民健康保険等の制度拡充を

①国民健康保険と後期高齢者医療について、傷病手当金の対象を個人事業主等にも広げること。

②介護保険も含めて、保険料の減免対象は20%減収まで拡大すること。あわせて、速やかな広報と手続きの簡素化を図ること。

 

2 医療機関・介護事業所等への支援拡充を

①受診・入院減などによる減収の医療機関が多数ある。また、介護事業所や障害者施設は、小規模なところも多く、減収が存続に直結しうる打撃となるところもある。市として、実態把握すること。

②国に対して、前年実績に基づく診療報酬・介護報酬の概算払いを求めること。

 

3 学校における子どもの学びと育ちの保障を

①「3密」を避けられるよう、空き教室等を最大限活用して、授業等の分散を工夫すること。エアコンのついていない教室には速やかに設置すること。

②1学期も2学期も学期中は、給食を完全に実施し、午後も授業を行うなどの工夫で授業時数確保に努めること。

③修学旅行や平和学習をはじめとする体験学習は、子どもの健やかな育ちの観点から極めて重要で不可欠である。保護者からも「長期休みや1日の時間を調整するなどして、なるべく行事はやってほしい」との声が寄せられている。体験機会を最大限確保するよう努めること。

④就学援助世帯について、臨時休校期間中には学校給食費の支給がなく、食費負担増が家計を圧迫した。給食費相当分の支援を行うこと。

 

4 学童保育における感染防止対策を

①学童保育での今後の「3密」回避策について、現場の声をよく聞いて手立てをとること。

②熱中症対策と両立させるために、夏季休業期間中はエアコン整備された学校教室を学童保育に開放すること。

③分散して「3密」を避けられるよう、支援単位の小規模化を図り、必要な人員・施設確保への補助を行うこと。

④民間学童等への「報奨金」について、「困難な時期における功労に報いる」との本来の趣旨に鑑み、3月も対象とすること。あわせて、事業者等への制度告知を個別対応も含めて丁寧に行うこと。

 

5 市民生活の応援を

①市税、水道・下水道料金、各種料金を減免すること。

②家庭ごみについて、一定期間は指定ゴミ袋以外でも出せるようにすること。

③特別定額給付金の申請にあたっては、特に生活と申請手続きが共に困難なDV・児童・高齢者虐待被害者やホームレスについて、支援団体等の声もよく聞きながら、申請漏れが生じないよう手立てをとること。

④児童手当への単市上乗せを行うこと。

 

6 社会的弱者の潜在化と課題の深刻化を防ぐ具体的手立てを

①家庭や施設におけるDVや児童・高齢者・障害者虐待の潜在化・深刻化や、独居高齢者等の健康状態悪化が懸念される。保健師や民生委員等の訪問等について、戸口での声掛けによる訪問や電話、安否確認サインなど、多様な工夫で感染防止策との両立を図りつつ再開させ、積極的に取り組むこと。

 

7 地場産業、地元中小・小規模事業者が倒れないための支援を

①各種支援金や補助制度などの支援について、対象を「20%減収」に統一すること。

②持続化給付金について、国に以下および上記①を踏まえて制度改善を要望すること。

1)白色申告の小規模事業者について、前年売上との比較を年平均ではなく同月と行えるようにすること。

2)支援を1回限りとせず、継続的なものとすること。

3)オンライン申請が困難な事業者が多くいることを踏まえ、郵送受付ができるようにすること。申請サポート会場を増設すること。

③事業継続支援金について、影響が深刻で真に困っている事業者が支援から漏れることのないよう、以下および上記①を踏まえて改善すること。

1)2~6月としている対象期間を延長すること。

2)社会福祉法人など国と同じように全ての法人を対象とすること。あわせて、個人農業者も含めること。

3)支援を1回限りとせず、継続的なものとすること。

④各種支援制度の申請の受付やサポートを市でも直接受けられるようにすること。

 

8 行政の財源と資源の効果的な集中を

①情報共有や連携が縦割りになって、包括的な視点での支援構築が不十分な現状がある。対策本部会議とは別に、全庁横断的な支援策立案できるチームをつくること。あわせて、市民や事業者に対するワンストップ相談窓口をつくること。

②大規模で深刻な影響が長期化する災害が発生しているとの認識にたち、市の予算や計画のうち市民生活や福祉の充実以外で不要不急なものについて洗い出して見直し、市の財源と人的・物的資源を対策に集中させること。

具体的には、以下の事業を凍結または延期すること。

1)路面電車の駅前乗入

2)吉備線のLRT化

3)市立幼稚園・保育園の廃止・民営化

4)苫田ダムの受水費

以上