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日本共産党岡山市議団の宿女和子です。
本議会に上程されました93議案のうち14件について、委員長報告に反対の立場で討論します。
予算には市民生活を支えるために必要な多くの人件費や事業費が含まれており、その大部分については賛成します。
しかし、税金の使い方として市民的な理解が得られないものや、行政の責任を十分に果たしていないと考えられる時、私たちはその問題点を明確にするため、反対の意思を表明します。二元代表制のもとで、市民の中に反対意見があるにも関わらず全会一致で採択では、その意見がなかったことになります。
多様な民意を議会の中で明らかにし、反対すべきは反対するという姿勢で以下、各議案・予算事項について理由を申し述べます。
18歳の市民の住所・氏名を宛名シールにして自衛隊に提供するための事務等にかかる予算です。行政が率先して若者の個人情報を提供し続けることは、市民の権利と安全を守るべき自治体の立場にそぐわないと考えます。
市が持つ膨大な個人情報を匿名加工して企業に提供するための予算です。個人情報を守る本来の責務を放棄し、本人の同意なく目的外に使用することは、行政がやるべきではありません。
学校給食調理の民間委託は、契約更新のたびに委託金額が上昇しており、市が民営化の理由として説明してきたコストメリットはなくなっています。
そもそも、学校給食は子どもたちの成長を支える重要な教育活動であり、教育委員会が責任を持って直営で担うことが本来の姿です。よって反対です。
現在5校分の給食を12校分にまで拡大し、最大7,500食をつくる大型センターになります。来年度2学期から稼働予定です。これまで費用の増大や自校調理をなくすことなど様々問題点を指摘してきました。よって、この予算についても反対します。
全国学力・学習状況調査で国が悉皆テストを実施することで、都道府県同士で比較し一喜一憂する状況が生まれています。岡山っ子アセスは岡山市独自の教育評価として始まりましたが、今では全国比較できる民間業者のテストを導入して費用がかかるようになりました。実態は全国学テへの対策と化しています。
アセス用ヘッドフォンセット導入の理由も、全国学テでCBT(コンピュータを活用したテスト)が導入されることに伴って、岡山っ子アセスでもそれに対応し、慣れておくためのものです。
岡山市の教育目標は「自立に向かって成長する子ども」の育成であり、豊かな人間性を身につけ、自分を高めながら他者と共に生きる力を育むことを目指しています。しかしテストの点数で比較し評価することで、競争教育を助長しています。個々の学力の状況は、単元テストや定期テストで十分把握できるもので、そのうえ更にテストに税金投入することはやめてください。全国学テへの参加もやめるべきです。
ごみ袋を約3.5億円かけてつくり、売り上げは約7.5億円となる予算を計上しています。生活していれば必ず出るゴミ。その処理は自治体の最も基礎的な業務のはずです。市民税を徴収しておきながら、さらに7.5億円も市民へ負担を強いるのは間違っています。無料に戻すべきです。
市内の105公園からの人工芝敷設希望を受け、来年度、1公園で人工芝のモデル試行を行う予算です。市は、ボール遊びがしやすい環境整備のためと説明します。
プラスチック由来の人工芝は劣化が激しく、どれほど排水溝対策をしてもテニスコート1面から年間10㎏~15㎏のマイクロプラスチックが流出・飛散していることが既に他都市の調査で発表されています。岡山市は、海洋汚染や環境対策として、プラスチック使用の抑制を市民にお願いしている立場にありながら、率先して新たな汚染源を市内中の公園に設置しようとする大きな矛盾を、子ども達にどう説明するのでしょうか。
また、マイクロプラスチックは人体に取り込まれ、肺や血管、胎盤や心臓からも検出されており、脳内にまで侵入することがわかっています。さらに京都府立大学の最新の調査で、日本で販売されている新品の人工芝33種類の全てからPFASが検出されたことも議会で指摘しました。子ども達が大量に口から吸い込むことは避けられません。
モデル試行するまでもなく有害な事業なので、反対します。
経済界の要求で始まり、経済界の要望で膨らみ、収益の大半がコンサート頼みの実質的な営利施設です。そこへ多額の税金を投入することはおかしいと指摘してきました。市民の理解が得られていないのに進めようとしていることも、問題視しています。
今回の議会質問の中で、建築面積は岡山ドームとほぼ変わらないということも分かりました。アリーナ建設地の周辺は住宅も隣接しており、渋滞や騒音が大きな問題になることも十分考えられます。問題の多いアリーナ整備事業の予算を認めることはできません。
わずか100m線路を伸ばし、駅前広場に乗り入れる事業に122億円かかっています。周辺地域の公共交通の充実を求め、これまでもなんどもストップの声を上げてきました。今回についても反対です。
今回の条例改正によって、来年度から子ども・子育て支援金が保険料に上乗せして徴収されるようになります。保険料自体の値上げは基金の取崩しでストップできたにも関わらず、子育て支援金によって年間平均2,700円の値上げとなってしまいました。そして、補正予算において、子育て支援金導入のためのシステム改修費2,800万円余が歳入にあります。これ自体が制度導入を進めるためのものであることから、反対いたします。
保険料が正式に決定する広域連合議会は24日に開かれるようですが、現在市に提案されている議案では、1人当たり平均1万8,301円という過去最大の値上げ幅になっています。年間保険料が7万8千円から9万6千円を超える水準となります。
県に対して基金取り崩しによる保険料抑制を強く求め続けていただくよう、改めて要望します。
しかし全体の構造として、出産育児一時金や若年層の負担軽減分を後期高齢者の保険料に上乗せしてきた上に、今回さらに子ども・子育て支援拠出金が加わります。今回の値上げの実に8割が、国の制度改正による負担増です。少子化対策は必要ですが、その財源を年金生活の後期高齢者に押しつけることは間違っています。この根本的な問題が解決されない限り、賛成することはできません。
そもそも子ども・子育て支援金とは、国が責任をもってやるべき少子化対策の費用を、国保や後期高齢を含むすべての医療保険料に上乗せする「目的税」のようなものです。3年連続で値上げをしていき、年間1兆円の財源を確保するとしています。国は、歳出改革と賃上げによって実質的な社会保険負担軽減をして、その枠内でやるから国民負担は生じないと言いますが、国保や後期高齢の加入者は特に手取りを増やすことが難しく、医療費の窓口負担が増える方もいて大変な状況です。
児童手当の拡充は、こども未来戦略の目玉でもあります。しかし国は、支援金導入と同時に児童手当へ拠出する国の負担割合引き下げ国民に負担転嫁しています。一方で軍事費は過去最大の9兆円です。1兆円を社会保障に振り向ければ、こんな負担増の仕組みは不要でした。岡山市は市民の生活を守る立場に立ち、こうした国の理不尽な負担転嫁に対して抜本的な制度見直しを強く求めるべきです。
今回の条例改正は、令和7年度の税制改正による給与所得控除の引き上げによって、本来なら保険料段階が下がり、年間最大約3万3千円の負担軽減を受けられる方が、介護保険料の計算においてその軽減がなかったことにするものです。
市は国の政令に従わないといけないと言いますが、介護保険法第142条は「市町村が条例で保険料を減免できるとも明示しています。政令が特例計算方式の適用を義務付けたとしても、その結果として市民が税制改正の恩恵をうけられないならば、市が独自で負担軽減措置を設けることも出来たはずです。
税制改正によって保険料収入はどの程度影響を受けるのかという質問に対して、約1億4千万円減収になる、とのことでした。令和7年度末の介護保険財政調整基金の残高見込みは約37億5千万円で、その一部を取り崩すことで、市独自の負担軽減措置は財政上も可能でした。
また、来年度1年限りの対応で、そのシステム改修に950万円も費用がかることも明らかになりました。税制改正をそのまま反映すれば不要だった予算です。
苫田ダムからの受水の費用23億円が水道会計を圧迫しています。実際には契約水量の半分以上が使われていません。過大な計画の見直しを、周辺地域との共同で県と国へ求めることを要求し、関連予算に反対します。
マイナンバー制度についてはこれまでも、個人情報が国家に一元管理されることでプライバシー権の侵害なあたるのではないかという点や、情報漏洩がおきた場合の被害が深刻かつ広範囲になるため反対をしてきました。実際に24年度はマイナンバー関連の情報漏洩事案が2052件もおきています。任意取得としておきながら、健康保険証や運転免許証との一体化で事実上強制となってきていることも問題視しています。今回もそのマイナンバーの利用拡大につながるもので反対です。
こども誰でも通園制度については、状況や状態が分からない子どもを預かることの難しさが現場から指摘されています。にも関わらず保育士の配置が認可施設の2分の1でよいなど、基準が緩和される制度です。
今回の条例は保護者との面談を義務付けるなど運用のルールを定めるものであり、人員配置や施設水準を向上させる内容は含まれていません。こども誰でも通園制度がはらむ根本的な問題を解決するものではなく、賛成することはできません。
現時点では岡山市内に適用される保育施設はないとされています。しかし、将来適用される可能性があるので、保育の安全と質を守る観点から、本条例改正案に反対します。
市立園を減らすことは公的責任の後退に他ならず、保育の質の低下や地域のつながりの低下が懸念されます。子どもたちの保育環境を守る観点から、本条例案及び関連する予算案に反対します。
これは、改正戸籍法に基づき、氏名の振り仮名をマイナンバーカードや署名用電子証明書に記載・記録するため、住民記録システムおよび戸籍附票システムを改修するものです。令和6年9月議会において、戸籍法改正が個人のアイデンティティや命名権の侵害にあたるとして、関連予算に反対しました。今回のシステム改修についても反対します。
これから10年先の岡山市の将来像やまちづくりの方向性を示した、羅針盤のようなもので、何度も委員会でも議論されてきました。
地域ごとに様々な要望も入れていただき大半は賛成ですが、アリーナや路面電車の駅前乗入に関する記載が含まれるため賛成しかねます。
以上、議員各位の賛同を求めまして討論とします。