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日本共産党岡山市議団の林潤です。
委員会報告に反対の立場で討論します。
本陳情は表題通り、市のアリーナ計画の廃止を求めるものです。
陳情者は理由として「税金の無駄遣いである。お金があるなら市民税を安くしてほしい」と述べています。
依然として物価高は続いています。その上、イスラエルとアメリカの先制攻撃で始まった戦争でホルムズ海峡は封鎖され、世界的に原油の供給に影響します。ガソリン価格、電気料金、物流コストなど生活全般に波及する恐れが大です。すでに岡山でもガソリンが190円という状況です。
税金は、エンタメのための大きなハコモノより、市民生活の負担軽減に使って欲しい、というのは当然の願いです。
もう一つの理由として「市長の独断で計画を進めてはならない」と書かれています。
市長選でアリーナ反対を訴えた候補の合計得票が、ただ一人アリーナ建設を訴えた大森市長を上回っていたこと、有権者が投票の参考にするマッチングサイトのアンケートでも反対が多数だったことは、市長選後の2025年11月議会で指摘した通りです。
住民投票を求める声もある中、市は建設への賛否を問うアンケートもしません。
市が開いているオープンハウス形式の説明会は、市民を一人ずつ複数の職員で説得する形にもなっています。ワークショップは建設を前提に行われるもので、そもそもの賛否を問う場ではありません。
アリーナ建設に賛成する市民が多数になったことを示すデータはありません。
そのような状況で市はアリーナ計画を進めています。市民とってみれば「声を聞いて貰えていない」との思いが「市長の独断」という表現になったのではないでしょうか。
また地元チームの支援から始まったアリーナ計画がにぎわい創出に変わってきて、市は理由の一つに若者の定着をあげています。
折しも山陽新聞で人口流出の理由について連載されています。3月8日付は推し活のために大学卒業後は東京に就職した若者の記事でした。東京近郊では推しのライブが集中的に開かれる上、交通網が充実しているために各地の会場にも行きやすいということです。
記事で一般社団法人コンサートプロモーターズ協会の調査が紹介されていました。ライブの開催状況では、2024年の国内の総公演数はジャンルを問わず3万4,251本でした。都道府県別では1位の東京が1万1,277本と3分の1近くを占めています。
岡山県は344本です。新しいアリーナで市の見込み通りに年間40公演が行われても400本にならず、4位の神奈川県の2,232本にも遠く及びません。
数多のアーティストがいる中で、40公演のうちで目当てのアーティストが来るとは限りません。来たとしてもチケットが当たるとは限りません。岡山で希望のコンサートを楽しめる機会はわずかです。
新しいアリーナをつくっても、首都圏のような「推し活」の環境にはなりません。若者を引き寄せたり、留めたりする効果は期待できません。
「香川県のアリーナが稼働9割でも赤字」と、日経のネット記事で報じられました。オープンしたばかりで人が集まる条件があっても赤字です。岡山市のアリーナが継続的に成り立つのか懸念は拭えません。市有施設は、最終的には市が責任を取らざるを得ません。
アリーナ計画は、十分に市民の理解が得られておらず、にぎわい創出や独立採算などの目標が達成できるのかも疑問です。
よって本陳情を採択し、計画は立ち止まるべきです。
議員各位のご賛同を賜りますよう、お願い申し上げて、討論を終わります。