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2018年11月議会で12/10に竹永光恵議員が行った個人質問の、事前提出した原稿(全文)です。
~市長記者会見、提案理由の説明等で気になったこと・今後の大型事業と市民の暮らしについて~
9月定例議会以降の記者会見で市長は次々と大型公共事業の推進を報告されました。10月9日岡山駅前広場のデザイナー選定について、10月23日には本庁舎建て替えについて、10月28日には芸術創造劇場について。
手法も財政的なことも、議会には詳細な説明はありませんでした。
(1)岡山駅前広場のデザイナー募集、デザイナーを決めて方向性を決着させ、個別協議、そこからの予算のすりあわせとのこと、こういうすすめかたは、いつどこで決まったのか。
(2)当初10億円と言われていた路面電車の乗り入れ事業が広場も含めると3倍以上になると思われます。この大幅な予算増はどう市民に説明するのか。
(3)本庁舎建て替えについても、改修か建て替えかはどこでどう決めたのか、本庁機能と北区役所機能をすべて集約する建て替え案で整備していく方針を決定したとのことです。 いつどこで誰が決めたのでしょうか。
(4)芸術創造劇場にしても、再開発事業で管理組合施行の事業なので詳細が議会には報告されないまま、ここへ来て70億円も増えるとの報告です。「限られた予算と言いながらこういうことには、ぽんと予算を増やし、市民の暮らしに関わる予算は、なかなかつかないのになぜか」という市民の声にどう答えますか。
(5)私たち日本共産党市議団は先日、来年度の予算要求書を市長に提出させていただきました。「なによりも、市民のいのち、暮らし最優先の予算を」と強調しました。何度か明石市の市政運営のことをご紹介させていただいたことがありますが、なにより生命尊重行政という視点、ハード施策ではなく、ソフト施策を展開、子どもを中心とした予算にシフトすることが結果的に好循環となった、予算だけでなく人の力で成功しており、市民も職員もまちもいきいきと回っているという市政運営の手法を、岡山市も参考にしませんか。
(1)地域の高齢者のあらゆる困りごとに対応するために
東区ではほとんどの地域で高齢化率が30%を超えています。私の地元西大寺では29.6%、山南地域が最高で38.7%です。地域をまわっても単身の高齢者の方やご夫婦のみの世帯、8050問題を抱えている世帯など、深刻なご事情のある世帯が増えたような気がします。
先日東区にお住まいの80代のKさんのケースを伺いました。交通事故を起こし、病院に入院したことで、無保険の状態であることがわかり、税金の滞納や国保や介護保険の滞納まであり、すぐに制度を利用することが出来ませんでした。その後の対応が困難で居宅介護事業所が介入し、問題解決のサポートをしました。Kさんは制度が理解できていないゆえに、退職後国保への移動もできず、20年以上病気にならなかったので問題が表にでなかったようです。税金などの払い方を理解しておらず、役所から来た督促状はきれいに保存してあるだけで、どこにだれに相談するかもわからないまま、過ごされていたようでした。
ケアマネージャーが入り、何とか税金の分納などの手続きもし、ケアハウスに入居が決まりました。しかし、迎えに行ったその日にお風呂で亡くなっていたというとてもお気の毒なケースだったとのお話でした。
そこで伺います。
(ア)どこにどう相談に行っていいのかわからなかったKさんのような方に、対応できる相談窓口がありますか。
(イ)判断がおぼつかない人やSOSが出せない方は、こちらから家のドアの中まで入っていき、実態調査をする必要があります。困りごと発見のための実態調査を法人やサブセンター等に委託して、課題を発見することはできないのでしょうか。
(ウ)「つなぐシート」はどこまでそういうケースに役立つのか。使い方、方法、目的等をお答えください。
(エ)地域包括支援センターの機能強化が考えられています。地域ケア担当を設け、センターに直接採用するとのこと。地域や高齢者の実態把握として社会福祉士の増員、2中学校区に1人の医療課・主任ケアマネージャーをおく方向です。それぞれの役割と機能強化の所見をお聞かせください。
(オ)地域包括支援センターと各団体・法人等の実態の共有化、ネットワークを組んでケースに当たる仕組みが必要です。どうお考えか。
(カ)日常生活圏域を中学校区にしていますが、以前の在宅介護支援センターのように中学校区を拠点に法人等に委託をして、センターとして位置付けてほしいがいかがか。
(2)地域ケア個別会議について
地域ケア個別会議の目的は要支援1,2の方を中心に自立支援につなげるためのケアプランの作成を、専門職が一堂に会して議論する場です。岡山市は要支援1,2の方を対象とした総合事業として、緩和型の通所・訪問事業をたちあげています。従来なら、自立支援の過程で総合事業を経て地域の居場所への誘導をするプランを作ることが通常です。しかしこの間、とにかく介護給付のプランを減らそうと言う動きが強く、たとえば、清掃のため緩和型訪問事業を使おうと立てたプランに、自動掃除機の購入を勧めるなどのケースが報告されています。
(ア)地域ケア個別会議の現状と評価をおきかせください。
(イ)この10月に改善されたことも多々あると伺っています。改善点とその理由をお示しください。
(3)総合事業の推進について
岡山市は緩和型の通所事業、訪問事業を創設し、総合事業として位置づけていますが、通所事業の件数が増えていないのが実態です。
(ア)現状をどう把握していますか
(イ)緩和型に通えない方が地域のサロン等をすすめられますが、近くに地域のコミュニテイがないところや、距離的に通えない人へのフォローを市として考えていますか
可知保育園は、耐震化工事としてプレハブ建設をする方向で進められています。今年の7月に保護者に説明会を行いました。説明会では保護者の方から「なぜ、新設ではないのか」「園庭がほとんど使えなくなることが不安」などの意見がたくさん出たそうです。市は幼保運営課が出席し、事前に出された質問書への回答を行い、そのとき出された質問等には後日回答すること、「これからは保護者と協力して安全第一に行う」と答えたそうです。その後、可知保育園を守る有志の会から、プレハブより園舎の耐震をとの議会陳情が出されました。
しかしその後何の説明もないままプレハブの入札の募集がされているのを保護者が知り、急きょ保護者から要望事項・質問事項が提出され、それにこたえる形で再度説明会が開催されたのが11月29日だったそうです。
可知保育園の園舎は建物自体が古く昭和42年の建物で耐震診断不可とされており、岡山市の耐震計画ではその後の園舎の使い道が決まっていないとの理由で計画の最後の年、平成30年・31年施工予定との位置づけでした。
11月29日は急遽開催された説明会だったので保護者の5分の1程度の参加者でしたが、保護者会として事前アンケートもとり、保護者の意見を吸い上げる努力をしておられました。大きく4点の意見だったように思われます。
1つは、7月の説明会以降の市への不信感。2つ目は平成25年に耐震計画が出た時点での可知保育園の位置づけ、耐震不可という情報も、保護者には知らされていない。7年間ほったらかしだったのではいかという不信感。3つめは、耐震化工事がプレハブ建設ありきですすめられていること。子どものためにどこで何をどう検討しこの結果になったのか。4つめはプレハブを園庭にたてることによる子どもへの不利益、プレハブが園舎として長期的に使われることへの不安、工事の安全などです。
そこで伺います。
(1)7月の説明会以降保護者には全く何も接触していないのはなぜか、11月29日の説明会では「言い訳のしようのない組織的ミス」と答弁していますが、組織的ミスとはどういうことなのか。
(2)園の主体は子どもと保護者ではないのでしょうか。市長は市民への説明責任や信頼感をそこなわないことを日頃からおっしゃられていますが、今回の可知保育園の保護者への態度は全くちがいます。どうお考えか。
(3)耐震化計画ができてからの、5年間の可知保育園の耐震についての検討と保護者への説明などどうしてきたのか、時系列でお示しください。
(4)説明会では当初予算で計上し、議会でも承認をうけたと報告しています。当初予算では保育所費の中の使用料及び賃借料に1,469万円余とありますが説明書きもなく、委員会でも可知についてもプレハブについても全く説明はなかったとのことです。最近詳細を伺うと可知のプレハブ代としてはそのうち6ヶ月分の669万円を計上したとのこと。説明責任をはたしているといえるのか、議会軽視は市民軽視、厳しく指摘したいと思います。ご所見をおきかせください。
(5)建物自体が古い昭和42年の建物で診断不可ということへの認識をうかがいます。天井がはがれるなど危険なこともあったことを承知で、耐震化を最後にした理由を説明ください。
(6)園庭にプレハブを建てることにより55%も園庭をふさぐことになります。遊具の移動や、狭小になった園庭での時間差利用でなんとかなるとの見解、要は現場の保育士の努力としわよせで乗り切ろうという見解です。保育士の確保や警備員の確保等も答弁はしていますが、実質普通の保育園でも保育士不足の中で、そういうリスクのある園を選んで保育士が来るのか、何かあったらどう責任とるのか、たまたま可知保育園に配属された職員さんたちにそこまでの負担を課すことについての所見をおきかせください。
(7)プレハブ園舎が今の園庭に建ち、遊具の移動等も含めると実質園庭として使えるところはどのくらいの広さと考えているのか。
(8)プレハブはリースで5年のリース契約と聞いています。実質プレハブのままで子どもたちは過ごすことになります。あくまでも暫定仮設という環境を子どもたちに強いることは、子どもに最善の利益をという立場から逸脱しているのではないか。
(9)プレハブリースは、半年で669万円なら、単純にこのまま計算すると、年間1,338万円です。5年で6,690万円です。リースでもこれだけかかるのなら新築でいいものを建てるほうがいいのではないでしょうか。
子ども・子育て支援事業計画は、平成32年度からの5カ年の第2期計画にむけて議論が始まります。
(1)この5年間の支援事業計画についての検証はどういう形で行われるのか、各事業の利用状況、利用希望はいつごろまとまるのでしょうか。
(2)アンケート調査では利用している施設、利用したい施設の選択の事業所内保育施設に企業主導型保育を位置づけていますが、企業主導型保育は認可外ではないのか。
(3)改定には市民、保護者の意見はどう反映されますか。
(4)また、プランでは、保育所等の入所希望に対する入所児童の割合を平成31年度100%とありますが、現状を鑑み、実態に合った目標にすること、提供区域の考え方を改める必要があります。ご所見をお聞かせください。
岡山市はこの間、待機児童対策を重点課題として進め、この3年間で確実に待機児童は減ってきていること、ゼロに向けての先も見えつつあることなどの見解を発表しています。たしかに認可保育園を増やしたり補助制度をつくったりなど、待機児童減らすために努力してくださっています。しかし子どもを抱えている保護者の皆さんからはまだまだ困っていることをたくさん聴いています。
それはやはり認可保育園に入りたいという根本の問題にしっかりと手が届いていないからだと私は思います。
そこで伺います。
(1)緊急一時預かり事業、公私立幼稚園の預かり保育、企業主導型保育事業、特認登録保育施設に子どもさんを預けておられる方は323人おられます。ここは今年4月より25人増えています。保育の受け皿施設という位置づけでこれらを利用されている方は、待機児童には含まれていません。半年たっても認可保育園に入れずに継続されている方はどのくらいか把握していますか
(2)特定の保育所等を希望している569人の実態は把握していますか。
(3)無償化による影響も含め、新たに1,000人以上の受け皿が必要で、市はH31年度までに7つの認可保育園の新設と小規模保育、事業所内保育、企業主導型保育等の新設で定員を確保しようと計画しています。特に3歳児のニーズが高い中、幼稚園での受け入れ等も含めお考えはありますか。