議会質問・ニュース

(討論原稿) 2018年11月議会 陳情の採択を求める討論(12/18林潤)
[ 12月19日 ]

印刷用PDF(討論原稿・陳情)181218 林

 

平成27年 陳情第22号心身障害者医療費公費負担制度の改善について

 日本共産党岡山市議団の林潤です。党市議団を代表して、平成27年 陳情第22号心身障害者医療費公費負担制度の改善についての不採択について、委員会報告に対し反対の立場で討論します。

 当該陳情は、

1心身障害者医療費公費負担制度の自己負担をなくすこと。当面は、地方税非課税対象者は緊急に無料化すること

2対象者の拡大を図ること

(1)精神福祉手帳1級所持の精神障害者及び療育手帳Bだけの所持者をこの制度の対象にすること

(2)18歳未満の障害児を対象とすること

を求めています。当然の願いです。

 今議会で市長は、心身障害者医療費助成制度について「そろそろ市単独でも見直さなければならない時期に来ているのかな、と思います」と答弁され、予算化する姿勢を示しました。多くの議員が求めてきたことで、歓迎します。

 保健福祉委員会は、今議会で受理した陳情第33号心身障害者医療費助成制度の対象に精神障害者を加えることについて、を採択としています。党市議団も賛成しています。

 障害者をその種別で差別することは国際的にも国内でも正さなくてはならなくなっています。

 一方、保健福祉委員会は多数決で平成27年陳情第22号を不採択としました。

 精神障害者保健福祉手帳と療育手帳を受けている人は障害者控除の対象です。経済的な支援が必要な方です。医療費の負担軽減も受けられるべきです。

 岡山市はとにかく「受益者負担」を求めますが、障害者にとって医療を受けることは、生きていくために必要なことです。利益と呼ぶべきではありません。

 厚生労働省が行った「障害者の生活状況に関する調査」では、精神障害者の不安・なやみで病気に次いで「経済的なこと」「仕事が見つかるか」「年金がもらえるか」が大きな比重を占めていました。

 収入に不安があるうえ、障害ゆえの支出も生じる心身障害者にとって自己負担は医療を受ける妨げになります。制度を拡充し、自己負担をなくすことは切実な願いです。当面、非課税の方を無料にすることは最低限の願いです。

 精神障害者を含めて心身障害者が安心して医療を受けられる岡山市を目指すべきです。

 すでに政令市13市は無料にしています。心身障害者医療費助成制度の対象に精神障害者も加えるという制度の見直しは、費用負担のあり方も検討する機会です。

 陳情第33号だけでなく平成27年陳情第22号も採択すれば、負担のあり方の検討を市に迫ることになります。

 議員各位に置かれましては、賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。