政策・実績

公園に人工芝?! 田中のぞみ議員の質問と答弁(文字起こし)
[ 12月12日 ]

 

 

 

公園に人工芝を敷くことは、子どもなど利用者の健康や、環境問題などの視点からどうなのでしょうか?

岡山市は市内の公園について、禁止事項をなるべく減らして子どもたちがより遊びやすくしたいとの考えのもと、防球ネットなどの設置とともに人工芝の敷設をするかどうか、検討中です。

今夏には公園を管理する各町内会や愛護委員会などにアンケート調査を行い、来年度にいくつかの公園でモデル試行をすることを考えています。

田中のぞみ議員が、9月議会に続いて11月議会でも取り上げた「人工芝」問題が大きな反響を呼んでおり、質問と答弁の全内容を文字起こししました。

関心のある方、ぜひお読みください。


(2025年12月9日の田中のぞみ議員の一般質問と答弁および関連する他の答弁を、日本共産党岡山市議団で文字起こしし、語意を整えたものです。後日公表される正式な議事録を必ずご確認ください。)


◎田中のぞみ議員

(2)人工芝について。

岡山市内の公園に人工芝を設置することを前提に、来年度モデル試行も検討しているとのことです。

人工芝について、海洋マイクロプラスチックの一大発生源となっていることを9月議会で指摘しました。マイクロプラスチック対策は、国も関連法の改正で位置付けております。

今日、お手元に資料お配りしました。人工芝、①から⑥まで、ぜひちょっと参考に見ていただきたいと思います。

質問です。

ア、岡山市が現在改定を行っている「岡山市環境基本計画」や「岡山市海洋プラスチックごみ対策アクション」において、プラスチックの流出対策について、抑制について、市の責務や役割をどのように位置付けていますか。

イ、人工芝の海洋プラスチック発生リスクをどう認識されていますか。

ウ、人工芝は夏場にコンクリートより高温になるため、低温火傷を起こす可能性があること、メタンガスなどを発生し地球温暖化を加速させること、PFASなどの有害物質を含むため、アメリカなどでは人工芝の敷設を禁止する、設置を禁止する自治体が増えていることなどが指摘をされています。

市内の公園に人工芝を設置することについて、どのような議論がなされていますか。専門家の意見を聞く必要はありませんか。

エ、その他スポーツ施設の人工芝流出対策を検討しませんか。

◎環境局長

続いて(2)人工芝について、まず、プラスチックの流出抑制における市の責務と役割についてです。

本市では「岡山市環境基本計画」において、海洋プラスチックごみ対策の推進を明記するとともに、「岡山市海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」において、資源循環、海洋流出対策、連携協働の3本柱を基本方針とし、海洋プラスチック問題の解決を図るために、市が市民、事業者と連携して果たすべき役割を定めています。

具体的には、市内で排出されるプラスチック資源の分別回収や適正処理の徹底、ごみステーションからの流出など非意図的な海洋流出の抑制、海洋及び河川等でのプラスチックごみ回収への支援など、様々な施策を一体的に実施することで、プラスチックの海洋流出抑制に対する市の責務を果たしてまいります。

最後に、人工芝の海洋プラスチック発生リスクについてです。

海洋等におけるプラスチックごみの中でも、衣料品、人工芝、タイヤなど、様々なプラスチック製品から発生していると言われるマイクロプラスチックは、環境中に流出してしまうと、回収が難しいことが指摘されています。人工芝からのマイクロプラスチックの発生や流出を抑制するためには人工芝を適切に管理することが重要であり、岡山市資源循環サイト「ハルモニア」において、スポーツ施設などで取り得る対策を掲載したリーフレットを紹介するなど、周知啓発に努めております。

以上です。

◎都市公園担当局長

同じ項、人工芝の設置の議論、専門家の意見を聞く必要性、その他スポーツ施設の流出対策の検討について一括してお答えします。

公園の人工芝生化に係る検討については、自民党市議会を代表されての花岡議員とみらいえを代表されての鬼木議員にご答弁した通りです。(※)

なお、専門家の意見については考慮の上で環境省がガイドライン等を示しているものと認識しておりますが、その中で必要とあれば検討してまいります。

また事業化を検討する中で、既存施設の発生流出抑制対策についても検討してまいりたいと考えております。

以上です。

◎田中のぞみ議員

一問一答方式で再質問させていただきます。

人工芝です。

資料3に多摩市の実態調査についての資料を載せさせていただきました。多摩市は実態調査をしておりまして、テニスコートで一面でね、年間10キロのマイクロプラスチックが発生するということがわかっています。大阪府が、資料2でも書いてますけれども、やった実態調査ではもっと多いですね、15キロとか出ているわけですが。

ただ、多摩市が排水溝の対策をして捕捉できたマイクロプラスチックは4ヶ月でわずか304グラムだったと、大きな乖離があるという風に指摘をされておりまして、結局除去することは、流出対策では不可能だということが言えるのかなという風に感じました。

それでも、すでに設置をしているところは対策をしなければならないということで、環境省、文科省が通知を出しております。これが資料4です。これに対して、岡山市はどういう対応をされたのかということについて、環境局お答えください。

◎環境局長

ご指摘のような人工芝からのマイクロプラスチックを含めて、プラスチックごみが海洋汚染を行うということについて、岡山市のホームページで広く、庁内のみならず広く周知をしているところです。

以上です。

◎田中議員

各局には、周知を徹底しましたか。

◎環境局長

各局も含めて広く市民も含めて広く周知することで、ホームページを使って周知しております。

以上です。

◎田中のぞみ議員

スポーツ推進の方は、各施設にこれを徹底しましたか。

◎スポーツ文化局長

特に、うちの管理の施設ですので、管理者の方には特に通知はしておりません。

◎田中のぞみ議員

公園の方はどうですか、周知。

◎都市公園担当局長

公園施設についてということかと思いますけれども、公園管理者として認識をしているというとことかなと思います。

◎田中のぞみ議員

施設管理者に周知は行いましたか、という意味です。

◎都市公園担当局長

ちょっと詳細手元にございません。申し訳ございません。

◎田中のぞみ議員。

通知について周知をしたか、周知をしろっていう通知だからお伺いしてるんですけれども、周知してないという風に認識しました。

人工芝次行きますけども、PFASの問題です。

人工芝からPFASが検出されているということで、最新の研究データをもってですね、昨日NGO団体が環境省に申し入れを行ったそうです。その資料が、資料5と6を提供していただきました。日本でも人工芝33種類すべてから何らかのPFASが検出されているという驚くべき結果だったということです。

海外ではスポーツ選手のがん発生との関連や、子どもの健康に影響があるなどの指摘があって、人工芝の設置を禁止する動きが広がっております。

プラスチックは市長、石油化学製品なので、灼熱の太陽光が当たるとコンクリートよりも熱くなると。有害ガスを発生するし、粉のようなね、マイクロプラスチックを発生させるということがわかっている。子どもたちは、やっぱり大量に口から吸うことになるわけです。これ無害なわけはないと思うわけですよ。

子どもたちへの健康の被害があるかもしれないんだったら、市の公園全部に人工芝を敷くっていうことは、一旦ね、立ち止まるべきではないかと思うんですが、市長何かご感想ないですか、お伺いします。

◎市長

人工芝の話っていうのは、様々な議論が出てるのは承知はしてますが、今田中議員がおっしゃったところまでは私自身、把握はしてませんでした。

その事実を、我々としてきちっと整理をした上で、何をすべきかというのは再度また議論してみたいと思います。

 

※「公園の人工芝生化に係る検討について」の都市整備局長の前答弁

◆花岡議員(自民代表質問)に対して

公園は子どもたちにとって身近な遊び場であることから、ボール遊びをはじめとする禁止看板の撤去に向け、昨年度の秋頃から一部の公園を対象として、町内会等の地域の関係者の皆様と、ボール遊びを可能にするための方法について議論をしているところです。

人工芝化はこうした取り組みに加え、防球ネット等の整備とあわせてハード整備により利用環境の改善を図ろうとするもので、まずは地域の皆様のニーズを把握し、今後の事業化の判断材料とするためご意向を伺いました。

その結果、105公園から希望する回答があったことから、現在、実施箇所や整備事業費、維持管理費などについて検討しており、まずはモデル事業のような手法も含め事業化を判断してまいりたいと考えております。

◆鬼木議員(みらいえ代表質問)に対して

モデル事業についてですけれども、多くの反響をいただいたということもございまして、将来的な横展開の可能性も視野に入れて、例えば製品であるとか、工法、管理の方法等も含めて検討する必要があると考えておりまして、まずはモデル的に事業をするのはどうかなということで、今検討を進めている段階ということでございます。