議会質問・ニュース

(質問原稿) 2019年9月議会 個人質問(190913東つよし)
[ 09月13日 ]

 

※掲載している原稿は、最初の質問部分で、事前提出したものです。実際とは一部違う場合があります。

東つよし 2019年9月議会 質問原稿


1 学童保育の運営一元化について
(1)保護者負担について
市は放課後児童クラブ(学童保育)を、クラブからの申請に基づき市の施設に移行する方針です。これにより現在地域の方々によって担われている運営を、ふれあい公社に委託して一元化します。土曜開所が少なかったり閉所時間が早いという問題がある中、私たちは学童保育の平準化を求めてきました。よりよい学童保育を求めます。
中区桑野のふれあい公社に行きました。ここには学童保育の公社への運営委託を担う準備室があります。スタッフはオープンしたばかりの平津のクラブに通い、”子どもたちのために”とがんばっていました。彼らのやる気にも応える一元化であってほしいです。
保護者負担が増えるかどうか。今回公社移行を申請しなかった65クラブのうち23クラブが保護者負担金を理由に挙げました。月額利用料7,500円に加え、必然的にかかるおやつ代は2,000円で9,500円。19時まで延長だと計月12,000円です。安くはありません。

質問ア 令和2年度の運営経費試算は15.4億円で、平成29年度決算の13.3億円と比べて増加です。運営経費の半分を保護者負担で賄う計算ですが、一元化の前後で全体の保護者負担、子ども一人あたりの平均負担額が増えることになりますか。
質問イ 保護者負担金を理由に移行に未申請のクラブについてどう分析し、対応しますか。

(2)支援員の処遇について
一元化に移行するクラブで、若い支援員が退職します。現在月給者が8人いますが、市の基準では5人しか認められない、時給者として働こうにも生活できる額にならないからです。
月給者は前歴なしの初任給は141,500円。保育士資格など高い専門性をもつ人が多い仕事であるにも関わらずです。説明会では「中卒程度の初任給」「若い人が選ぶ職なのか」という指摘があったと聞きます。保育園の保育士は、ネットで求人検索すると月18万円は超えています。給料が低いなどの保育士の処遇をどう改善するか、緊急の課題になっているのに、さらに月3万円も低い仕事を出してどれだけの人が来るのでしょうか。
直ちに改善すべきは勤務時間です。週30時間と設定されています。正規で働く月給者は現在の平均より時給が15%上がったということですが、月全体では減給になる方もいます。なお、時給単位であっても給料が下がる支援員は約30人います。

質問ア 職業として専業で支援員をしている人が自立できる待遇だという認識ですか。
質問イ 移行に申請しない理由で、支援員の雇用条件が最も多く、未申請クラブの3分の2にのぼります。どう見ておられますか。
質問ウ:移行前から勤めていて移行後も勤める月給者一人ひとりについて、月給あるいは年収でどうなるか比較を出しませんか。少なくともクラブの責任者だけでも決算明細書に基づき明らかにしませんか。
質問エ:優秀な人が辞める、入ってこない可能性がある中で、保育の質の低下のおそれがありませんか。

(3)保育の中身について
支援員の勤務時間には週30時間の枠がはまっているため、移行後のクラブは現行よりたくさん人が要ります。顕著なのは夏休みなど長期休暇です。ほとんど時給者のみで子どもを見る時間になってしまいます。

質問ア:勤務時間を週30時間にした理由は何ですか。40時間にできませんか。
質問イ:月給者は専門性を持ち、継続して支援にあたっています。勤務時間が減ることは、質の低下を招きませんか。

行事は年間5千円の枠内でということです。今までクラブによっては行われていたキャンプやリーダー合宿をすると足が出る可能性があります。また施設内でおやつなど食べ物を作れないルールもあります。

質問ウ:宿泊や外部施設に出かける行事ができなくなるクラブが出ませんか。
質問エ:施設内でたべものづくりができないことは子どもの体験の機会を奪うのではないですか。

質問オ:周辺部では、親が早く出勤しないと間に合わないため7時台に開所しているところがあります。一元化後も同様の開所時間にできますか。
質問カ:施設整備など、運営委員会が市への申し入れや校長先生との事前の話し合いなどに手を取られるケースがありました。一元化後も、市が責任をもって行いますか。
質問キ:子どもの状況などについて学校との調整は緊密に行えるようになりますか。

質問ク:運営委員会や支援員への説明の際、寄せられた要望などはいつ、どう対応しますか。反映されるのか不安だとうかがいます。
質問ケ:一元化のルールの見直しのスケジュールはありますか。ルール改善が必要な場合は迅速に変えられませんか。


2 高すぎる国民健康保険料について
「64才です。仕事に行ってますが、もう身体に無理がきかなくなりつつあります。これからも国保料が上がっていったら、年金で暮らすようになった場合、生活苦になるのではと今から心配です。これ以上上げないで下さい!お願いします。」「母子家族で低所得なのに国保高すぎで、昨年はすごく切り詰めて払いました。子どもが障害を持っているため正社員では働けません。ほんとに高すぎます。国保料を下げてほしいです。」…岡山市社会保障推進協議会(市社保協)の返信用はがきつきの国保料引き下げを求める署名につけた「市長に一言」欄にかかれていた声です。400を超える声が寄せられています。
岡山市は昨年度に続き今年度も、国保料を値上げしました。世帯ごとにかかる「平等割」は240円引き下げましたが、世帯の収入に対してかかる「所得割」は0.3%引き上げ、家族の人数が増えるごとにかかる「均等割」は720円引き上げです。40代の夫婦と子ども2人で所得300万円の家族なら、年間の保険料は1万650円値上げの53万5515円となります。
値上げの総額は2.7億円です。8月の国保運営協議会でも「値上げをこのまま続けるのか」といった疑問の声が出されていました。
消費税増税や物価高の中、岡山市が国保料を上げることはくらしへの追い打ちになります。引き下げを、せめて均等割で子どもの数が増えるほど保険料が上がる現状は改善することを求めます。

質問ア:市長は岡山市社保協から出された市民の声を読みましたか。どのような感想を持たれたでしょうか。
質問イ:多子世帯の均等割削減を行いませんか。
質問ウ:国保会計への国費支援を都道府県知事会は1兆円求め、3400億円の投入が行われるようにはなっています。今後の拡充を岡山市として求めませんか。
質問エ:特別調整交付金を用いた県のヘルスアップ支援事業など、受けられる交付金を確保するために何を行いますか。

岡山市の値上げの目的は、赤字補てん目的の法定外繰り入れをゼロにすることだといいます。しかし国保加入者の医療費増大は、国保加入者の責任かというとどうでしょう。現役世代の入院医療費は統合失調症がトップを占め、うつ病も上位です。心の病の多さは、組合健保などサラリーマンにはない傾向です。ブラックな働き方で心を病み、仕事をやめて国保会計を圧迫しているのだとすれば、「国保加入者で助け合え」とは言えないと思います。

質問オ:疾病の原因の分析はどのように行っていますか。
質問カ:財政調整交付金の精神疾患分はうけられるようになっていますか。
質問キ:医療へのアクセスをしやすくするため無料低額診療の薬局への拡充をしませんか。