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2020年6月議会で、竹永みつえ議員が行った個人質問の最初の質問部分(事前提出したもの)の全文です。
やりとりの模様は、後日お伝えします。
1 新型コロナ禍で困難な生活を強いられている方々の支援について
(1)子どもたちの支援について
学校休校下で大変な生活を強いられている子どもたちのことが気がかりでした。児童虐待の数は、全国的には1割~2割程度増えているとの報告がある中、岡山市は昨年度の同時期にくらべると若干減少しています。休校で、学校などからの虐待の通報案件が減っていることも含め、数字には表れない埋もれている子どもたちがいるのではないでしょうか。地域の主任児童委員がコロナ禍で訪問ができにくかったり、地域の子ども食堂が開催できなかったりと、細々ながら社会とつながっていたものが途切れてしまっているのです。
ここでは主に緊急事態宣言下でそれぞれの様子がどうだったかを伺います。
ア この間、要保護児童対策地域協議会に登録されている児童へは週一回の電話・訪問等を行うとしていましたが、実際はできていたのか。できていたのであれば特徴をお示しください。
イ 休校時、児童家庭支援センターどんぐりへの相談件数も増えていると伺いました。学校やこども総合相談所との連携はどのように行われていたのでしょうか。
ウ コロナ禍で開催が困難な中、岡山県内の各子ども食堂は居場所ネットワークを中心に食料品のフードドライブやお弁当配布などを行っていると聞いています。現状をどこまで把握し、どのような支援が必要だとお考えでしょうか。
エ 私が関わっている子ども食堂は、高齢者施設を借りて開催していたので、開催自体が不可能になりました。今は地元業者に協力をいただき、お弁当配布に切り替えています。しかし配布場所に来ることができたのは、保護者同伴の子がほとんどでした。子どもだけで来ていた方たちの参加がなく、もしかしたらひもじい思いをしているのではないか、本当に必要な子どもたちに届いているのかなど、スタッフからも心配の声が出ている現状です。困難家庭に配布する仕組みはとれないのでしょうか。
オ こども総合相談所への児童虐待の通報件数は若干減っています。休校で学校などからの通報が減っているからだと思われます。数字に表れてこない部分に対しての考え方や働きかけをお示しください。
カ 顔を見なくてもつながりを切らない、孤立させない、新しいつながり方が模索されています。SNSなど新たな方法で子どもたちとつながる仕組みを考えませんか。
キ 全国の民間相談機関では、この間、中高生からの妊娠相談が増える傾向だったそうです。「同意のない性行為は許されない」「アフターピルが処方できる病院」「妊娠SOSの電話番号」などの正しい情報を中高生に伝えるべきだが、ご所見をお聞かせください。
(2)高齢者の暮らしを支えるために
ア 今まで単身高齢者は民生委員が訪問をして安否確認をしていましたが、コロナ禍では対面での活動はできにくかったと伺っています。地域によっては民生委員が電話しているなどの手立てをとっているとの報道もありましたが、市としてはどう対応していましたか。デイサービスを自粛した単身高齢者の安否確認、困りごとなどは、途切れたままで大丈夫だったのでしょうか。包括センターはどういう対応をしたのか。
イ 国の特別定額給付金の申請は市内33万世帯の対象のうち約29万世帯の申請を受け付け、6月1日現在で3万世帯の給付を終えているとのことです。特に高齢者からは、「銀行番号とはなんだ?」とか、「コピーはどうすればいい」など私のところにも様々な問い合わせがありました。公民館や福祉交流プラザなどにも問い合わせがあったそうです。出せていない方がもれなく申請するための手立ては、どうお考えでしょうか。
「失業した」「自営収入が減った」「親族からの仕送りがなくなった」など、コロナウイルスによる影響で、岡山市でも生活保護申請が急増しています。4月の申請は前年同月比147%だったそうです。私も複数高齢者の申請の相談を受けましたが、福祉事務所のケースワーカーさんには傾聴と受容を原則に、寄り添った支援をしていただいたことをこの場を借りて感謝いたします。
ウ 厚労省は、一人当たりのケースワーカーの担当する標準的なケースを80世帯としていますが、岡山市は通常でも90世帯以上であり、今回のコロナ禍では対応ケースが増える懸念があります。経済的にも第二の波が来るといわれています。この機会にケースワーカーの拡充に踏み込みませんか。
エ 自粛で収入減になった事業所などの社会福祉法人にも事業継続支援金が可能となりました。全国で複数開業している事業所は「岡山市内に主たる事業所がある場合」との条件があります。本部が市外にあっても市内の事業所が独立採算の場合は対象にならないのでしょうか。
オ 面会ができない高齢者施設では、タブレットを使った会話を確保するなど独自の努力をしています。ある120床の特養では、タブレット1台では予約がいっぱいで、会話時間を制限するなどをして対応しています。市としての支援をお考えでしょうか。
カ 介護施設では、面会制限をどういう状況になると緩和できるのか、また実習生などの受け入れはどうすればいいのかなど、独自の判断ができないとのお話を伺いました。市として基準やガイドラインを示すことはできませんか。
(3)障害児のケアのために
長期間の休校が続く中、特に障害のある子どもたちは毎日のリズムが崩れ、親も子も限界だとの声を聴きました。
ア 特別支援学級の子どもたちへの休校時の対応はどうだったのでしょうか。
イ 放課後児童デイサービスでは、児童クラブの自粛を求められた障害のある子どもさんの新規利用が増えたとのことです。保護者は自分で児童デイサービスを探し、受給者証を発行してもらい、児童デイサービスを利用したとのことです。保護者がサービスにつながるまでの情報を市としてどのように、どんな内容で提供していますか。
ウ 倉敷市では相談窓口を一本化し相談支援員のいる施設で100%計画相談につながっています。しかし岡山市の場合はセルフプランが75%と聞いています。相談支援員のいる施設を増やし、計画相談を基本にサービス提供をすれば、今回のように緊急に別のサービスを使う場合など保護者が困らなくていいのではないかと思います。お考えをお聞かせください。
エ 施設側が相談したくても事業者指導課の担当者が少ないとの意見もありました。児童デイの担当者は2人しかいなくて、実地指導は5年に1回しか来ないといわれていました。担当者は高齢者も障害者も児童もすべて担当しているのでしょうか。分野別にしっかり職員を増やしていただきたいがどうか。
(4)それらを支える保健所の体制について
PCR検査数を人口比でみると、全国の中で岡山県はかなり低いほうです。鳥取県は「疑わしきは検査」で、すべての濃厚接触者を検査するなど検査の姿勢が積極的だったと伺っています。
ア 第2波に備えるためにもPCR検査の対象や抗体検査など、今後の検査対応をどのようにお考えなのか。
イ 今回保健師が5月でのべ124人が通常業務以外の相談などに回っていたと聞きましたが、コロナ対応で通常業務に影響はなかったのでしょうか。
ウ 鳥取市は中央保健センターに子育て世代包括支援センター「こそだてらす」を設置し、医療機関、保育所・幼稚園・学校、乳児院、児童養護施設、民生委員など横のつながりで包括的に子育て支援を行う仕組みを作っています。岡山市にも「さんさんステーション」がありますが、鳥取市のような横のつながりはどうなっていますか。横の連携のある子育ての包括支援の拠点が必要です。ご所見をお聞かせください。
2 学校給食について
2月議会個人質問でもこの件を伺いました。「赤田給食センターの建て替えはいつの段階で決定されたのか」との私の質問に、「事業費10億円以上の公共施設整備を行う場合、PPP/PFI手法導入優先的検討規定に基づき手法について検討の必要があるため2018年当初で予算計上した」との答弁でした。
ア 先の答弁では予算計上をした時期しか答えていません。また、PFI導入可能性調査報告書の冒頭に「新たな学校給食センターの整備を行う予定である」との文言があります。「整備を行う予定」自体はいつどの段階で決まったのか。
イ 2月議会で教育長は、「具体的な学校名が決まっているわけではない」と答弁されましたが、報告書にはっきり学校名まで明記されています。決まっているのではないか。
ウ 中学校の集約化は大きな政策転換です。2001年(平成13年)の学校給食運営審議会の学校給食の在り方の答申以降、市教委は学校給食の方針を出していません。まず今の到達を検証し、今後の学校給食の在り方を幅広く市民や保護者の声を入れて作るべきです。お考えをおきかせください。
エ 学校給食法に明記されている7つの目標を実現するためには自校方式のほうが実現しやすいと、さいたま市や高崎市などセンター化から一部を自校方式に切り替えている自治体もあります。給食センターの調理員に新型コロナの感染者が出た自治体ではいっぺんに5800食の給食提供ができなくなりました。あらためて自校方式が見直されています。答申以降の給食を検証して方針を出すべきではありませんか。