サイト内検索
サイト内検索
岡山市は15日、経済界の求めに応じて市が税金を投入してつくろうとしている新アリーナについて、民間の寄付を募るための動画を公開しました。
長さは3分弱で、ほぼ全編、「※生成AIによる合成イメージです」とのキャプションが付いています。
大森市長は、10月5日の市長選当選直後から、できるだけ早いうちにアリーナ整備を市として正式決定したいという考えをたびたび表明しています。
◎10月6日記者会見…「アリーナの完成時期がずれるだけですから、できるだけ早くゴーサインが出せればと思ってます。」
◎10月15日記者会見…「最も早く、できれば11月の議会にでも提案はしたいと思っております」
https://www.city.okayama.jp/shisei/category/4-17-2-0-0-0-0-0-0-0.html
県知事にも改めて協議を呼び掛けるなど、市がつくることについて「ゴーサイン」を出すための地ならしを急いでいるようにも見えます。
市長選挙では、大森市長の得票は43%、「アリーナ白紙化」を掲げた3候補は合計で56%得票しました。
政党では自民・公明・立憲民主・国民民主の推薦を受けたにも関わらず、前回選挙から2万票減らしたということの重みをきちんと受け止めるならば、議会でもしっかり議論し、市民にも直接の形で意見を聞くのが、最低限やらなければならないことではないでしょうか。
◎当選翌日の10月6日付山陽新聞は、社説で次のように書いています。
「大型事業に対して明確な賛否がある以上、幅広い立場の市民が参加して議論できる場がさらに必要ではないか。理解が進まないまま押し切ることがあってはなるまい。」
https://www.sanyonews.jp/article/1804907
◎10月9日のKSB瀬戸内海放送のニュースでは、岡山大学の中村良平名誉教授のコメントが紹介されています。
「過半数を3人の合計の得票が上回った結果は住民投票に近いことで、結構重たいと捉えることができる。幅広く市民の意見を丁寧に聞く場をつくり(意見を)聞いた方がいいのではないか。それで必要であればやっていくという風に市民のコンセンサスが一番大事な気がする」
https://news.ksb.co.jp/article/16081277
冒頭にご紹介した動画では、現在の計画が総事業費280億円で、そのうち230億円は市と国の税金であることなど、計画内容には全く触れていません。(動画のコメント欄に計画へのリンクが表示されています)
また、年間収益の7割はコンサート収入であることなどには触れていません。
兵庫、広島、香川など隣県でも複数のアリーナが先行して稼働開始または稼働予定であり、後発の岡山に収益の見込める企画を十分呼び込めるのか疑問という意見が、あちこちから寄せられています。市が示している収支見通しは甘過ぎるのではないか、という疑問に対して、市は十分な根拠を示せていません。
11月28日から始まる市議会で、日本共産党岡山市議団は「多額の税金を投入するアリーナは今やるべきことではない」と正面に掲げ、論戦に力を尽くします。
大森市長には、議会が始まる前に、市民の声を聞く前に、拙速な「ゴーサイン」を出さないことを強く求めます。
「アリーナがあってもいいかも」という方も含め、もっとちゃんと市民の意見を聞いてほしいという声を、大きく上げていきましょう。