市議団ブログ

【控室の窓から】 10年目の自分は、何をしているのだろう
[ 03月11日 ]

この、「控室の窓から」とタイトルされた記事は、本ブログを担当している市議団事務局員Tが、たまに個人的な雑感をつづっているものです。久々の投稿です。今回は、あれこれ考えつつ、画像なし、文字のみの記事となりました。

 


 あの日から半年ほど経って冬の訪れを間近に感じるようになった頃、私は、岩手県内でも大きな被害のあった宮古市田老地区を歩いていました。

 あたり一面、建っている建物は、数えるほどしかありません。住宅はすべて流され、基礎だけが残って、まばらに草が生えているだけの、全体に灰色な景色で、その日の気温よりも寒々しく感じたことを、よく覚えています。

 そんな中で、丸い掛け時計が落ちているのを見つけました。時刻は2時46分で止まっています。見た瞬間に、何とも言えない気分におそわれ、しばらく立ちすくんでしまいました。

 ここに、あの瞬間まで、普通に暮らしていた人たちが居た、そして今は居ない。そのことが初めて、頭と心の中に実感として入ってきたということだったのかもしれません。

 あの時を境にして、人生が、生き方が変わったという人は多いかもしれません。私は今、自分の住んでいるところで、何をどうしたら、そして周りの人とどう力を合わせたら、大規模自然災害による被害を少しでも小さくできるのか、そういったことを仕事の中で考え、行動できる職場にいます。

 あの時の自分の想いをもう一度引っ張り出してきて、いま、何をすべきか、あらためて考えてみたいと思います。