市議団ブログ

「あるべき家庭」の押し付けおかしい 市議団が申し入れ
[ 05月31日 ]

日本共産党岡山市議団は31日、「岡山県家庭教育応援条例(仮称)」素案について、県議会から意見を求められている岡山市教育委員会に対して、条例は不要と回答するよう申し入れました。

対応した菅野和良教育長は、岡山市には以前から「岡山っ子育成条例」があり“屋上屋を架す”ようなものが必要かどうか考えたいなどと応じました。

 

この条例素案は、県議会の自民党会派が議員提案し、6月にも成立させようとしているものです。

「家庭教育応援」という名称とは裏腹に、「あるべき姿」を設定してそれを家庭や親に押し付けようとする内容です。

第1条の条例の目的には、「保護者が親として学び、成長していくこと及び子どもが将来親になるために学ぶことを促す」とありますが、将来親になるかどうかは個人の価値観や判断であり、行政が前提とするべきものではありません。

他の条文も含め全体として、個人の倫理観や価値観に踏み込む内容となっています。

 

県や市町村など行政の役割は、特定の価値観を押し付けることではありません。家庭の経済格差が子どもの学びや育ちを左右することのないように子育てや教育の環境を充実させること、虐待の防止、子どもの権利条約にもとづいた権利保障などです。

 

県議会の自民党は3月にも選択的夫婦別姓に反対する陳情を、共産県議団をはじめとする他会派や県民があげた反対や慎重審議を求める意見を無視して強行可決したばかりです。

個人の尊厳や多様な価値観の共生を否定するかのような度重なる横暴は、目に余ります。

 

この条例素案は、6月14日まで県民の意見をつのる「パブリックコメント」が行われています。

https://www.pref.okayama.jp/site/gikai/716391.html

条例素案をぜひご覧いただき、みなさんのご意見を県議会にお届けください。