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日本共産党岡山市議団は23日、新型コロナウイルス感染症対応で、前日に市内で初の発症者が出たことやこの間寄せられていた実態や要望などをもとに、岡山市長と市教育長あてに第二次の緊急申し入れをしました。党県対策本部の森脇久紀責任者が同席しました。
申し入れでは、「憲法にもとづき、市民が収めた税金は、市民の命と健康、生業と暮らしの保障に優先して使うこと」「不要不急の事業を中止・延期するなどして財源をつくり、補正予算編成を含めた大胆な財政出動」を求めています。具体的には、個人が特定されないよう配慮した上で正しい情報を速やかに公開することや、国民健康保険で資格証の方に短期証を発行することや休業補償の創設、子どもや保護者が見通しを持てるように学校再開や今後のスケジュールの見通しを明らかにすることなど16項目を求めました。
市長の代理として対応した小山直人室長は、「申し入れの内容を関係部局に伝え、引き続き全力で対応にあたる」と述べました。
菅野和良教育長は、基本的には4月から学校を再開させる方向であるとしたうえで、現在、年間のスケジュールを調整中で、今年の夏休みはだいたい昨年と同程度にできるのではないかとの見通しを示しました。
市議団では、引き続き、皆さんの声を市政に届け、対策の充実を目指していきます。お困りのことやご意見があれば、ぜひお聞かせください。
申し入れ全文は、次の通りです。
2020年3月23日
岡山市長 大森 雅夫 様
岡山市教育長 菅野 和良 様
日本共産党岡山市議団
団長 竹永 光恵
新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要望(第二次申し入れ)
新型コロナウイルス感染症対策に全力を挙げておられる市長、教育長をはじめ職員の皆様方に敬意を表します。
3月22日に岡山市内でも発症者が確認され、市民の間に不安が広がっています。今こそ、市民の命と健康、生業をまもるために、行政が総力を挙げなければなりません。
その際大切なのは、憲法にもとづき、市民が納めた税金は、市民の命と健康、生業と暮らしの保障に優先して使うことです。不要不急の事業を中止・延期するなどして財源をつくり、補正予算編成を含めた大胆な財政出動を行うよう求め、具体的事項について以下緊急要望いたします。
記
1 感染者の行動履歴について、個人が特定されたり差別を生んだりすることのないよう十分配慮した上で、感染拡大防止とデマ拡散防止の観点から、正しい情報を速やかに公開すること。
2 渡航歴の有無や受診時の発熱の有無などの検査要件を機械的に判断せず、一部でも症状がある人は検査すること。
あわせて、医師をはじめとする人員確保を含め、検査体制や保健所の体制を抜本拡充すること。
3 感染者の入院病床確保など、受け入れ態勢の確立を関係機関に働きかけること。
4 国民健康保険について、資格証で検査や受診をためらうことのないよう、国通知に基づき、資格証発行者に対して短期証を迅速に送付すること。
5 国民健康保険の市条例に傷病手当金を盛り込むよう、至急検討すること。
6 国民健康保険について、事態の影響による収入減に対して、保険料の減免要件を柔軟に緩和し、実態に即した対応をすること。
7 マスクをはじめとする衛生資材の提供について、障害者や難病の方などが利用している施設も対象に含めること。もともと病気に対して抵抗力が弱く、罹患すれば深刻な事態を招き、入手するための行動自体が困難であるなどの事情をくみ取ること。
8 子どもや保護者が見通しを持てるようにするために、どういう条件・環境が整ったら学校を再開するのか明らかにすること。
また、現時点で想定できる4月から夏休みに掛けてのスケジュールを周知すること。
9 学校が4月以降も休校する場合には、高学年や中学生、兄弟姉妹がいる場合であっても、保護者の希望があれば、学校で受け入れること。受け入れの判断権限を各学校に与えること。特に、特別な配慮が必要な子どもについては、各学校が責任を持って受け入れること。
10 学校が4月以降も休校する場合には、自主登校や放課後児童クラブの児童に対する給食の提供を検討すること。
11 講師、各種の学校職員、各種の支援員などの非正規について、全員の状況を把握し、当面の収入確保につながる具体策を、他部局とも連携しながら講じること。業務のあるなしに関わらず、現給保障の考え方に立つこと。
12 放課後児童クラブについて、現在奮闘している支援員等が休暇休養を確保できるようにする観点も含め、人の確保に市全体で力を注ぐこと。
あわせて、支援員等については、いわゆる扶養の範囲内で働いている方がおられ、現状のままでいけば夏休みや年後半になると人が足りなくなることが明らかである。長期休業期間を含め年間を通しての人員確保について、クラブ任せ、公社任せにせず、市として迅速かつ積極的に取り組むこと。
13 「コロナ倒産」や解雇・採用取り消しを生じさせてはならない。中小・小規模企業への支援について、従来の枠にとらわれず必要な対策を迅速に行うこと。特に以下の点を強く求める。
①融資や利子補給にとどまらず、経営や雇用の持続のための補助制度を構築すること。特に固定費(※)に対する補助を行うこと。(※家賃・水光熱費・法定福利費など、事業を縮小・休業しても発生する費用)
②雇用調整助成金は、10割支給されるよう国に働きかけること。
③内定者であっても雇用調整助成金の対象とする趣旨の国通知を踏まえ、関係機関と連携して、市内企業に対し内定取り消しをしないよう強く求めること。
14 事態で影響を受けた市民と事業者に対し、公共料金や税等の減免を行うこと。平成30年7月豪雨災害時の経験も踏まえて、制度構築を迅速に行い、市民と事業者への発信も急ぐこと。
15 市で働く非正規職員でこの事態を受けて休業しそのままでは減収となる全ての方について、子どもの学校休業により休業せざるを得ない方はもちろん、そうでない場合も含め、現給保障の考え方に立って賃金を支給すること。
また、市が業務委託や指定管理をしていても、その施設や事業等は市が責任を持って運営・維持すべきものである。その考え方に立って、委託先や指定管理先で解雇・雇止めや減給がないか確認すること。問題のある事案があれば是正させること。委託料等については、身分保障と現給保障の観点で、必要な措置をとること。
16 市の情報発信について
①各種支援策や先の見通しは、できるだけ早く発表すること。
②市ホームページの掲載をより分かりやすくすること。つくば市など他市事例も参考に、市民が必要とする情報は何かという視点に立って、カテゴリの整理や多様性への配慮、表現の工夫を行うこと。
③公式SNS等を活用した機敏な情報発信を行うとともに、いわゆる情報弱者へも十分に配慮した情報発信に努めること。
以上