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※掲載している原稿は、最初の質問の部分で、事前提出したものです。実際とは一部違う場合があります。
1 平成30年7月豪雨災害にかかわって
豪雨災害からもうすぐ一年です。出水期を迎え、不安を感じる市民は少なくありません。昨年と何が変わったのか、特に治水に注目してお伺いしたいと思います。
(1)ダムの治水機能について
昨年の豪雨災害の時に、旭川ダムは、あと60㎝で「異常洪水時防災操作」いわゆる「緊急放流」するところでした。旭川ダムの最大放流能力は、毎秒3700㌧です。ダム放流の影響を受けやすい御津地域の人々は、毎秒1500㌧を超えると町が浸かってしまうことを経験上知っています。7月豪雨災害では、深夜0時30分に最大値で毎秒2412㌧の放流があり、御津国ケ原で堤防が決壊、御津宇垣などの各地で越流がありました。深夜の出来事で、床上浸水170㎝のお宅もあるなか、犠牲者が出なかったことは奇跡です。3700㌧放流されていたらどうなっていたでしょう。実際に、あの夜旭川ダム放流3700㌧との情報もあり、私も小学校の体育館にかけつけました。しかし、旭川沿いの地域でありますが、避難してこられる方が少なかったのも事実です。
ここで問題なのは、ダム放流と川の水位の上昇について多くの市民の危機感は低いという事と、ダムの放流規則が見直せるかという事、ダムは本当に洪水に有効かという事です。
ア 旭川ダムの治水機能についてお伺いします。国の「旭川水系河川計画」の見直しの中でダムの治水容量拡大にむけ、新たな放水路やダムのかさ上げが検討されていると伺います。いつ頃決定し、計画の目標年次はいつごろになりますか。検討されている内容につても詳しくお示しください。
イ 旭川ダムの放流方法についてお伺いします。7月豪雨の際、最初の雨で毎秒1500㌧放流していましたが、その後、毎秒500㌧に減らし、第2波の雨で一気に毎秒2400㌧を超えて放流しました。昨今、雨予測の精度は非常に高くなっています。コンスタントに毎秒1000㌧~1500㌧放流できていれば、ピーク時の放流量が大幅にカットできたことは間違いありません。検討されるべきですがご所見を。
ウ 高梁川水系の新成羽川ダムで、中四国で初めて事前放流することを決めたことは、大きな前進です。しかし、残念ながら下流の水位低減の影響は数十㎝と小さく、さらに第2波、第3波がある長い雨ではほぼ効果が無いとのことでした。旭川ダムにおける事前放流についてのご所見をお聞かせ下さい。
(2)市民の避難について
ダムの治水機能は台風のような一過性の雨には有効ですが、7月豪雨災害のような長雨では一気に放流するのでむしろ危険です。最後は逃げるしかありません。愛媛県西予市では、野村ダムが緊急放流したことで、町が激流に飲み込まれ、野村地区で5人が、下流の大洲市で4人が亡くなりました。まるで津波のようだったとのことです。後にダム管理者は「緊急放流をすれば、町が激流に飲まれることを分かっていて実施した」、「正しい操作だった」とコメントしています。ショックでした。
野村地区では、市の避難指示が放流開始の1時間前であり、大雨の音等で、防災無線や消防団の巡回が聞こえなかった方が多数いました。一方で野村ダム側が、自治体側に緊急放流の可能性を伝えたのは、さらに3時間も前でした。
失わずにすんだ命でした。
ア どれくらい放流すればどれくらい水位が上がるのかは、危機管理の問題であり、住民の命に直結する問題です。放流量だけではなく、「どれくらい水位が上がるのか」こそ具体的に知らせる事が必要です。実施出来ませんか。
イ 実は、旭川ダムも緊急放流の可能性を県に打診しています。7月6日21時10分ごろのことです。その後、知事が大森市長に電話をしています。23時30分頃のことです。東西中島の避難に関してでした。このとき、緊急放流の可能性についての言及はあったのでしょうか。
ウ もし、緊急放流実施となっていた場合、どのような対応マニュアルとなっていましたか。改善点はありますか。旭川ダムの放流が毎秒1500㌧を超えた際に、市民への周知ができなかった点について、「凡ミス」だったのでは、との答弁があります。どのように改善しましたか。合わせてお答え下さい。
(3)北区の河川整備について
ア 旭川の河川整備は未完成です。現段階の流下能力は百間川分流前で何㌧ですか。
イ 旭川の堤防の決壊や越流があった地域での修復について、同等規模の雨では、同じ事は起きないと考えてよいでしょうか。
ウ 内水ハザードマップの見直しについて、7月豪雨災害規模で見直すとの答弁がありました。しかし、国交省岡山河川事務所が公表している想定最大規模こそ、市民に知らせるべきではないですか。
エ 笹ヶ瀬川の一宮付近は、ジャングルのような状態でした。笹ヶ瀬川、足守川の河川整備について状況をお知らせ下さい。流下能力が設定されていますが、昨年、県は、現段階でどれくらいかは把握していませんでした。改善されましたか。
(4)敷地崩壊による被災者救済について
豪雨災害で敷地が崩れ、立ち入り禁止の状態が今も続く中で、住家への被害が無いため、公費解体の対象とされていないケースについて代表質問でお伺いしました。
敷地を修復するには家を解体するしかないそうです。このまま放置すればまさに災害ゴミです。
環境省の担当者は、公費解体の対象である「半壊」か「全壊」と『同等』と判断出来れば、対象となる、その判断は自治体がする、と繰り返し答弁しています。
罹災証明について、内閣府の担当者は、その根拠法にも「その他当該市町村長が定める種類の被害」と規定があり、「解体必要」など記載することは可能とのことでした。縦割り行政の狭間で被災者が苦しんでいます。国はできると判断しているケースです。市長にお尋ねします。何が、ネックなのでしょうか。救済できませんか。
(5)被災者支援の継続について
被災者への医療費・介護保険利用料の免除を6月末で打ち切るとのことです。熊本では、打ち切り後に被災者の受診抑制などがおこっていたとの報告がありますが、国はこのような検証をせずに今回の打ち切りを決めています。
ア 岡山市の利用人数は何人でしたか。
イ 被災者の全戸訪問などを実施されてきましたが、健康状態や生活実態についてどのように認識していますか。
ウ 後期高齢者医療制度はどうなりますか。
エ その他の被災者支援で打ち切るものがありますか。
2 岡山市の保育施策と無償化について
10月から実施が予定されている幼児教育保育の無償化について、今回は保育の質と給食費に絞ってお伺いします。
(1)保育の質について
ア 保育認定を受けたお子さんが対象なので認定希望者が増えると思います。4月現在、教育・保育認定されていない3才以上のお子さんは、何人いますか。
イ 対象施設は、岡山市に届出をしている全ての保育施設が対象との答弁がありました。届出していない施設がH29年度時点で25あるとのことですが、対象外ですか。ファミリーサポートなどはどうなりますか。
ウ 認可施設に比べて認可外施設は設置基準が低く、死亡事故の発生率は5年平均で25倍です。今後ここへ公費が投入される以上、小さな命を預かる上で、市の責任は重くなると考えます。年一回の立ち入り調査は「抜き打ちはしない」と断言されますが、それでも指摘事項の種類や多さを見ると本当に心配です。抜き打ち調査は、抽出でも行うというその姿勢が大切ではないですか。監査結果などは公表していますか。今後行う巡回指導とは何ですか。
(2)給食費について
ア 給食費について、これまで公定価格に含まれていた副食費をわざわざ外し、実費徴収とする点は大問題だと思います。実際にかかった食材費を設定していくとのことですが、そうすると当然、欠席した場合や夏休みなど1号児と2号児でも別対応が必要になるのではないですか、お考えをお示し下さい。
イ 私立園の場合はさらに深刻です。各園で給食費を設定し、徴収しなければならなくなります。これまで委託費に含まれ、給食提供が委託内容だったわけですから、一方的な契約変更になりませんか。滞納が発生した場合は各園の持ち出しとなるのでしょうか。
ウ 保育以外の事務作業が格段に増えるが、対応は考えていますか。
エ 過去に、給食を極限まで削っていたこども園が話題となりました。全国でも悪質なケースがあります。経費削減をしようと思ったら自由なのでしょうか。
オ 各園の給食費の会計についての透明性をどう確保しますか。
カ おやつ代はどうなりますか。
キ 党代表質問で「給食の材料にかかる費用は自宅で行う場合にもかかる費用だから、市独自で無償とする考えは無い」と答弁されました。自宅でかかる費用という事であれば、今後、給食費を払わず、希望者はお弁当持参という選択肢もあるのでしょうか。
ク そもそも、幼児期における食育についての考え方をお聞かせ下さい。