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※掲載している原稿は、最初の質問部分で、事前提出したものです。実際とは一部違う場合があります。
1 海ごみとプラスチックごみの回収と減量について
海ごみは世界的な問題になっていて、国際会議の議題にもなっています。
2016年のダボス会議で、海の中のプラスチックの重量が2050年には魚の重量を上回る、との試算が示されました。世界各国がプラスチック製品自体の削減に取り組もうとしています。
海ごみの発生を減らすためにも、回収を進めるためにも、啓発が大切です。
回収と啓発のボランティアの取り組みがいくつかあります。
私はグリーンパートナーおかやまのボランティアに何回か参加し、海中のごみを底引き網で掬い上げたものを分別したり、海岸に打ち上げられたごみを拾ったりしました。
櫃石島では、300メートルほどの浜で20人あまりで作業をしました。2時間ほどで177Kgが集まりました。それでも全体に対しては微々たるもので、大きく重いものは放置されました。
漂着した海ごみには、人手でなくては回収しにくい細かい物と、機械が必要な重量物があります。
ペットボトル、発泡スチロールトレイ、漁網、ロープ、消火器、ゴルフバッグ、タイヤなど様々なごみが漂着します。小さい軽いものは人力で拾えます。
流木に絡み付いた漁網やロープは簡単には回収できません。大きなタイヤ、プロパンボンベ等は人力では運べません。機械が必要です。
日常生活の中から発生してしまうようなごみと、洪水で流されてきたような、普通は海に出てこないようなものがありました。
人力での回収は、量としては少なくても、自分の目で見て拾う体験自体が重要です。参加すると大人も子どもも驚き、海を意識したごみへの関心が高まります。
海ごみは、自治体の範囲を超えて漂流し、堆積します。発生してしまった海ごみの対策は広域的な県や国の取り組みが必要です。
また海ごみの発生抑制には、軽くて飛ばされて散らかりやすい、プラスチック製品の削減が重要です。
市として、さらに啓発、回収、発生抑制の取り組みを進めるべきだと考えます。
そこでお尋ねします。
ア 「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律」いわゆる「海岸漂着物処理推進法」とは、どのような法律ですか。法に基づく市の取り組みにはどんなものがありますか。
イ 昨年の7月豪雨など、豪雨災害時の海へのごみ流出について、どう把握していますか。
ウ 日常的な河川、用水路を通じたごみの海への流出について、どう把握していますか。
エ 島を含めて市の海岸の海ごみの種類や量を把握していますか。
オ 市民ボランティアが回収した海ごみを処分するために港や集積場所へパッカー車を出す支援はできませんか。
カ 重量物の回収費用の補助ができませんか。
キ 河川、用水路からのペットボトルの回収など、海への流出抑制はどのように行われていますか。
ク 市として使い捨てプラスチック製品の使用を減らすために、どのようなことをしていますか。イベントの飲食に再利用の食器を貸し出す取り組みの成果はどうでしたか。
ケ 海ごみ回収のための県、国と連携した取り組みにはどのようなものがありますか。
2 会計年度任用職員と正規化について~主に司書に関して~
6月議会で、会計年度任用職員の条例が多数決で可決され、すでに募集が始まっています。
依然として、雇用の不安と市民サービス低下の危惧がぬぐえません。
会計年度任用職員制度には、両面があります。
非正規雇用の仕事のあり方が整備され、処遇が向上することは職種にとっては働く側にとってプラスで、その事でモチベーションが上がれば、市民にとってもよりよいサービスに繋がります。
一方、会計年度つまり一年ごとの採用とされ、継続した仕事の保証がなくなる点は、働く側にとって雇用の不安であり、市民にとっては職員が経験を積み、習熟することによる市民サービスの向上が期待しにくくなります。
会計年度任用職員制度は、自治体によって、職種によって、影響が異なります。
今回、主に取り上げるのは岡山市が先進的に充実させている司書、特に全校配置の学校司書です。
学校司書は、子どもたちが本に親しめるよう、授業に役立つように日々、工夫し専門性を発揮しています。情報を求めて学校図書館に来た児童・生徒に噛み合う資料を提供することで、学びと成長を応援しています。
司書がおらず、図書館で必要な、希望する資料に出会えなければ、子どもたちは図書館に来なくなり、自主的な学びの芽が摘まれてしまいます。
学校の他の教職員との連携も欠かせません。子どもが帰ってから会議や準備をするためには、勤務時間が確保されている必要があります。
仕事を組み立てる際に残業を前提にはできませんが、現実にはせざるを得ないことは周知の事実です。特に一人職場の学校司書は他の職員と仕事を分担することができません。仕事が終わらなければ、本人がやるしかありません。これまでは嘱託職員ががんばりで支えてきました。
非正規職員の制度が変わる今が、本来あるべき姿に変える機会です。
そこでお尋ねします。
ア 一年ごとの採用では、継続して経験を積むことができず、市民サービスの低下を来すのではありませんか。
イ 会計年度ごとの採用では、長期的な視点で考えにくくなるのではありませんか。
ウ 児童・生徒がいる時間の図書館の開館と児童・生徒の情報共有や授業の連携など教員との打ち合わせを保障するためには、会計年度任用職員の36時間ではなく、正規職員の時間を確保するべきではありませんか。
エ そのために残業が必要になった場合は命令や残業代はどのような扱いになりますか。
オ 学校司書が一年ごとの採用では、子どもたちの学びと成長を見通した計画的な仕事ができないのではありませんか。
カ 小中学校において、一校一人の学校司書の配置は岡山市の誇るべき政策だという認識はありますか。
キ 仕事の内容と人材確保の点から、学校司書は正規職員での配置に切り替えていくべきではありませんか。
ク 市立図書館の司書も正規で確保するべきではありませんか。
3 岡山芸術創造劇場(仮称)の建設費と使用料について
表町三丁目では日々、既存建物の解体が進んでいます。
岡山市表町三丁目10番11番23番24番地区第一種市街地再開発事業として、市民会館と市民文化ホールに代わる岡山芸術創造劇場(仮称)、以下、劇場、とします、が整備される計画です。
今回は、市の施設を再開発ビルの中に整備する際に整理しておきたいことと、整備後の使いやすさについて、質問します。
この再開発事業の総事業費は舞台設備関係費を除いて約300億円とされています。
市が劇場のために購入する保留床の額は約200億円の見込みで、再開発事業への国と市の補助金が約60億円、マンションの保留床等の額が約40億円です。総事業費の大半が、市の取得費と補助金で賄われます。
市の取得した割合が、今後の責任の割合に直結します。
使いやすさのポイントの一つである料金について『新しい文化芸術施設【岡山創造劇場(仮称)】管理運営基本計画 平成30年3月』で、利用料金について「利用料金については、利用者負担の考えを基本としながら、施設の設置目的に鑑み、多くの市民が利用しやすいように配慮した料金設定を検討します」としています。
802席の市民文化ホールは、平日13時から17時、入場料1,000円以下では23,760円です。終日だと53,280円です。さらに芸術文化団体や学校外行事の使用で7割になれば、終日でもエアコン代は37,000円あまりです。エアコン代は別に掛かりますが。
劇場の使用料金案で、800人規模の中ホールでは、平日13時から17時で78,000円、終日だと174,000円です。
基本料金を単純に比較すると4.7倍程度です。
市民文化ホールが廃止された後は、これまでの利用者は劇場を使うことになります。
営利目的の利用者は、会場費をコストに考えてもらえばいいことですが、非営利目的で活動している市民には、使いやすい料金にすべきです。
そこでお尋ねします。
ア 再開発事業として、岡山市の専有部分の割合はいくらになりますか。
イ 管理組合で市が持つ議決権の割合は専有面積の割合になりますか。
ウ 分譲マンションの売却がなくても、市の保留床購入と補助金でほぼ事業費が賄えるのではありませんか。
エ ビル全体の修繕積立金に対して、市の負担割合はいくらですか。マンション部分の修繕も負担することになりますか。
オ 人口減少時代にはタワーマンションの廃墟化が懸念されます。大規模修繕や改修の際に、床面積の割合以上に、市の負担が増えることはありませんか。
カ 大規模修繕や建て替えの検討が必要になる50年後には、30代、40代で購入した人は80代、90代で世代交代も考えられます。権利関係が複雑になったり、負担金が負担になったりして、管理組合の意志決定が難しくなる恐れはありませんか。
キ 劇場の大規模修繕や改修は、事務所や居住部分と切り離して、市単独で意志決定し、実施できるようにしておくべきだと考えますが、御所見をお聞かせ下さい。
ク 劇場の建設費を使用料で回収しようと考えていませんか。
ケ 市民の文化・芸術団体が、安心して利用できるように営利目的と非営利目的、また入場料の額などで分けて、安い使用料を設定すべきではありませんか。