議会質問・ニュース

【質問原稿】 2019年11月議会 個人質問(191205東つよし)
[ 12月05日 ]

※掲載している原稿は、最初の質問部分で、事前提出したものです。実際とは一部違う場合があります。

印刷用PDF 【質問原稿】191205東つよし


 

1 学童保育について
(1)一元化について
学童保育(放課後児童クラブ)は今まで地域の方々による運営委員会によって担われてきました。これを岡山市は各クラブの同意のもとで市立施設に一元化し、ふれあい公社に運営委託をします。来年度から22のクラブが市立クラブとしてスタートします。どこでも7時までの延長保育や月2回の土曜保育を行う大きな改革です。ただ、全体として保護者負担が増え、月給の支援員の勤務時間が週30時間に制限され給料が減るという問題を抱えています。先の9月議会質問に続き改善を求めて質問します。

質問ア:一元化移行を決めていないクラブの保護者に、市が直接説明しませんか。
質問イ:一元化したクラブでは、入所や継続が毎年点数をつけられて決まります。入所できない子どもの出る可能性はありますか。
質問ウ:待機児童を生まないために施設整備と人の確保が必要だと考えます。入所できない子どもが出る責任はどこにありますか。
質問エ:利用料について、減免が導入されるのは前進です。さらに一歩すすめて、所得に応じた利用料算定が考えられませんか。運営委員会形式を続けるクラブが減免を作ったときに補助をしませんか。
質問オ:行事費用年間児童一人あたり5千円では、今まで行っていた行事が出来なくなるところが出ませんか。把握されていますか。
質問カ:クラブでおやつやごはんを作る体験も子どもにとって重要です。食品衛生責任者を配置すれば調理が可能にならないでしょうか。
質問キ:作業療法士(OT)のクラブへの派遣を行いませんか。
質問ク:市長は、提案理由の説明で職員配置ルールの弾力化や、長期休業期間中の柔軟な勤務形態の導入を表明されました。どうなりますか。
質問ケ:現在30時間を超えて勤務している支援員がいます。ふれあい公社に事務を移せば30時間まで減らせますか。
質問コ:月給者の初任給が月14万円あまりです。一生の仕事として選べない水準だと考えますが、それでも構わないという位置づけですか。
質問サ:時給で働く支援員の社会保険加入の条件が、市は週20~25時間勤務としていましたが、ふれあい公社は29.5時間だとしています。この違いはなぜ生まれたのですか。
質問シ:月給で働く支援員のいないクラブでは、一元化しようにも人の確保が困難です。確保できても経験が足りないことがありえます。人の確保、また従来の研修にとどまらない支援員の育成やクラブの援助に、対策を取る必要はありませんか。
質問ス:一元化に移行しないクラブには、「これまでどおり補助金による支援を継続します」と説明をされています。この方針は将来にわたって堅持されますか。

(2)経費について
学童保育に出している補助金は、国が示すメニューと岡山市で実際に受けられる額に差があります。例えば放課後児童健全育成事業(基本分)は、45人の支援単位2つのクラブなら年間約109万円も少ないのです。公費負担が増えれば保護者負担も増やすという考え方はやめ、市は施策の充実に必要なお金を出す、国からの補助金もしっかり受け取ることを求めます。

質問ア:差額があるのはなぜですか。
質問イ:一元化するクラブについて、国に申請する補助金は現行と同額ですか。
質問ウ:市の補助金を国が示す額まで増やして、運営の財源を増やしませんか。
質問エ:運営経費の半分を保護者負担でまかなうという岡山市のルールは、何を根拠に決められたものですか。

2 激甚化する自然災害と防災について
(1) 被災者を誰一人取り残さないために
昨年の7月豪雨で被災された方への医療費、介護保険利用料の補助を岡山市は6月末で打ち切りました。被災住民などからの申し入れに対し、市長は「シャットアウトするわけではない」と言われましたが、国保で893世帯1393人(3月末時点)が減免を受けていたのに、2件(国保年金課への相談は8件)、介護保険は319人(3月末時点)の減免が1件(介護保険課への相談は3件)にまで減ってしまいました。

質問ア:減免を受ける人数の差をどう見ますか。被災者の生活の困難さが改善しているなどと言えるでしょうか。
質問イ:打ち切りの撤回を行いませんか。
質問ウ:倉敷市真備で被災した方ならば、倉敷市内ならば補助が継続したのに岡山市に移ったばかりに打ち切りに遭うという格差が生まれます。大規模災害がおこれば、自治体を超えて広域避難する人が出ます。避難した自治体によって受けられる施策に違いが出ないよう、県と協議して把握する必要がありませんか。

(2)災害の激甚化をうけて
11月29日、世界各地でグローバル気候マーチがとりくまれ、私も岡山の行動に少し参加をしました。台風や豪雨の激甚化の原因は、地球温暖化です。温室効果ガスの削減など気候変動対策はまったなしです。
市長は提案理由説明で災害発生時に自助共助が最も大切だと強調されました。「公」が平時でも発災時でも果たすべき役割を果たしてこそ実現可能だと考えます。

質問ア:浸水対策行動計画では一般市街地の目標は時間雨量60㎜ですが、それ以上の雨が頻発しています。基準を引き上げた上で計画を見直しませんか。
質問イ:開発行為等における貯留浸透施設の設置の基準を見直しませんか。
質問ウ:洪水と、浸水(内水被害)のハザードマップを作りますが、市民の混乱を避け、わかりやすくするために統一して作成しませんか。
質問エ:被災者生活再建支援法の支援金の全壊300万を500万円に引き上げることと、半壊や一部損壊も支援の対象に含めることを国に求めませんか。

(3)自主防災について
私の住んでいる町内会にも自主防災組織が発足します。ここでは自力での避難が困難な方への支援をどうするか丁寧にやっていくということです。一方、避難行動要支援者の個別支援計画づくりが呼びかけられても「個人情報があるから難しい」という地域の方もおられます。

質問ア:避難行動要支援者に対する自主防災組織の役割は、何ですか。
質問イ:個別支援計画の作成は誰の責任で行うものですか。
質問ウ:個別支援計画つくりは市の責任、実行は自主防災組織などの地域のネットワークで行うと、明確化しませんか。
質問エ:今後、要支援者について、垂直避難を含め、どんな避難行動をとったか把握するしくみにしませんか。

3 国の公的病院再編・統合方針について
9月26日、厚生労働省は再編・統合が必要だと全国424の公的病院名を公表しました。岡山市関連は市立せのお病院と、岡山市久米南町組合立国民健康保険福渡病院です。国の狙いは医療費削減であり、地域でがんばる病院をつぶすことなど許せません。国は付近に類似の医療機関があることなどを理由にしています。しかし「自動車で20分以内」という距離を「付近」だと言うのです。高齢者が車の免許を返上したらたちまち医療難民です。
国は再編・統合の大前提に急性期病床から回復期病床に転換していないことを挙げていますが、せのお病院ではすでに転換済みです。福渡病院も転換をはじめ2025年完了予定です。国は2017年度の古いデータで選別していたのです。しかし、10月に県庁で説明をうけたときに渡された資料では、病床転換のことは全く書かれておらず、国の言うことに争わない意図が読めるものでした。
地域医療は医師の確保などでの充実こそが必要です。岡山市は公表の撤回を求めて声をあげるときではないでしょうか。

質問ア:市の受け止めはどうですか。風評被害などは起こっていませんか。
質問イ:せのお病院と福渡病院の再編・統合は住民から医療を遠ざけることになりませんか。
質問ウ:せのお病院について国の再編・統合の前提条件を満たしていると言えますか。
質問エ:国からはなんらかの働きかけはありましたか。どうこたえましたか。
質問オ:市として今後どうしますか。県とともに、病院名公表撤回を国に求めませんか。