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※掲載している原稿は、最初の質問部分で、事前提出したものです。実際とは一部違う場合があります。
1 排外主義と差別のない岡山市に
9月29日に日本第一党が岡山市内でデモを行いました。日本第一党は先の統一地方選挙の際に全国で選挙活動の名を借りて街頭演説の形で差別言動を行い、法務省も問題視した団体です。
予め懸念があったために3月12日に法務省人権擁護局調査救済課補佐官から事務連絡が発出されました。
選挙運動等の形で不当な差別的言動等が行われる場合があるとの指摘を受けて、不当な差別的言動は選挙運動等として行われたからといって直ちにその言動の違法性が否定されるものではないことを明確にし、人権が侵害された場合は対応するように求めるものでした。
その日本第一党が岡山市内でデモを告知したので、ヘイトスピーチが行われることを危惧した人たちが抗議行動、いわゆるカウンターを行いました。私も足を運びました。
カウンターが抗議する中、デモ隊は外国人の生存権を否定したり、日本から出て行くことを求めたりする言動を振りまきました。特定の国籍の人たちが犯罪者集団であるかのようにも言いました。
その言動のスタート地点は市の公園でした。
全国的には外国人の排斥や差別の活動のために公的施設の使用を制限する動きがあります。
川崎市の罰則を含む条例案が話題ですが、罰則はなくとも差別は駄目だ、と明確に行政の姿勢を示す条例を定めているところがあります。
例えば観音寺市です。
公園条例で「公園を損傷し又は汚損すること」「竹木を伐採し若しくは損傷し又は植物を採取すること」といった岡山市でも定められている内容に加えて「人種、国籍その他の出自を理由とする不当な差別的取扱いを誘発し、又は助長するおそれのある行為をすること」としています。
民族差別的な言動、いわゆるヘイトスピーチを禁止するヘイトスピーチ解消法に沿った内容です。
振り返ると岡山市では2016年4月17日にも外国人の差別と排斥を叫ぶヘイトスピーチのデモが行われました。当時もカウンター行動が取り組まれ、市民から差別を許さない姿勢が示されました。
同年6月3日にヘイトスピーチ解消法が公布・施行される直前でした。法施行以来、法務省が啓発に努めています。カウンター行動も全国各地で取り組まれてきました。
岡山市では2016年のデモ以降、目立ったものはありませんでしたが、9月27日にはまた行われてしまいました。
2016年、平成28年9月議会の日本共産党の代表質問でヘイトスピーチ禁止の条例を求めたことに対して、
「ヘイトスピーチについては,国,県,県内15市で構成する岡山県都市人権推進事業連絡協議会や民間団体等と連携し,情報共有を図るとともにホームページ等での情報収集に努めております。本市における明確なヘイトスピーチは現在把握しておりませんが,ヘイトスピーチは個人の尊厳を著しく傷つけ,差別意識を生じさせることになりかねず,その抑止に向けて専門家等の意見を伺っているところです。また,市民に向けては,各種啓発イベント等でリーフレットの配布等を行い,周知に努めてまいりたいと考えております」との答弁がありました。
残念ながら「本市における明確なヘイトスピーチは把握していない」と言うことはできなくなったと思います。
ヘイトスピーチ解消法施行から3年が経ち、全国的には自治体の取り組みが進められています。インターネットでの外国人差別の言動のチェックと削除要請、公的施設での差別言動の禁止などがあります。
2016年の私の個人質問に対して大阪市の条例を研究し、専門家の意見も聞くとの答弁でした。もう研究されていることと思います。
岡山市としても今回の事案を踏まえて、改めて外国人の排斥や民族差別を許さない姿勢を示すべきです。
そこで質問です。
1 9月29日に市内で行われた日本第一党によるデモ行進での言動をどう考えていますか。
2 ヘイトスピーチ解消法とは何を定めた法律ですか。
3 ヘイトスピーチ解消法の附帯決議は日本人に対する差別を明示していますか。
4 統一地方選挙を前にした3月12日付けで法務省人権擁護局調査救済課補佐官から選挙運動に関わって出された事務連絡に市はどのように対応しましたか。
5 ヘイトスピーチ解消法に定められている地方自治体の務めを岡山市で具体化した例にはどんなものがありますか。
6 法務省作成の「ヘイトスピーチ、許さない。」のポスターを公園その他、もっと広く公共施設に掲示しませんか。
7 市の公共施設を使用する際の禁止事項として「人種、国籍その他の出自を理由とする不当な差別的取扱いを誘発し、又は助長するおそれのある行為をすること」を定めてはどうですか。
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2 側溝の害虫防除について
側溝や用水路は季節により水の流量が大きく変わります。勢いよく流れていれば汚水の臭いや害虫は目立ちません。よどむと蚊や臭いに悩まされることになります。
市民には自分の近くの水の状況は分かっても、その場で解決はできません。地域全体の水量や勾配を見る必要があります。
殺虫剤の散布も行われますが、効果が一時的だったり、取り扱いに注意が必要だったりします。持続的で安全な対策が求められます。
地域住民の清掃は効果がありますが、高齢化や蓋がけで大変にもなっています。
市の側溝の扱いとしては、『岡山市浸水対策行動計画2019』の流域対策で、
短期(おおむね5年)の目標として、
○ 「道路維持修繕等管理要領」について、定期的な見直しを実施するとともに、 側溝や集水桝の土砂溜まりや雑草繁茂を早期に発見・対応する取り組みを強化し、道路排水機能の確保に努める
○ 老朽化した施設について、計画的な修繕や更新を実施する
中期(おおむね10年)の目標として
○ 「道路維持修繕等管理要領」に基づくパトロールや修繕を適切に実施する
○ 老朽化した施設の計画的な修繕や更新を継続的に実施する
が挙げられています。
中長期的には地域全体の水の流れを点検した上での再整備も必要だと考えます。
そこで質問です。
1 側溝の害虫駆除の対応はどうなっていますか。
2 造成で周囲の水の流れが変わる際に、既存の側溝の流れへの影響は考慮されていますか。
3 水の流れは地域全体の側溝の勾配の問題です。勾配が原因で流れが悪い場合は改善する手立ては取れませんか。
4 金属の銅がボウフラの生育を阻害するとの実験があります。岡山市でも側溝で実験をしてはどうですか。
5 側溝の蓋を上げる道具の支給や貸し出しはありますか。
6 高齢化で蓋を上げての清掃が困難な地域が増えています。市による清掃はどのような場合に行われていますか。
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3 待機児童解消と保育の質について
保育・幼児教育無償化によって入園希望者が増えています。とはいっても保護者はとにかく預かってさえくれればいいわけではありません。職員体制や施設が整備されている認可保育園を希望しています。
岡山市の認可園への入園希望は、4月1日時点で申し込みが18,284人で入園できたのが16,817人でした。
市は待機児童が353人としていますが、希望する認可園に入れなかったのは1,467人です。
例年、岡山市では10月1日には減っていた待機児童が今年は386人と33人増えています。入れなかった子ども全体でも1,491人と24人増えています。
引き続き受け入れの拡大が、しかも質の担保された施設の拡充が必要です。
進め方として認定こども園化や民営化ありきではなく、すでにある公立の保育園と幼稚園の活用が大切だと考えます。
保育の質には建物が大いに関係します。気になる例がありました。
可知保育園では今後の民営化まで子どもたちはプレハブ園舎で過ごすことになっています。
床がブヨブヨで子どもたちがジャンプをすると揺れてしまい、他の子がお絵かきができないのでジャンプをするな、と言われている、と保護者からの訴えがありました。
外回りではプレハブ自体の屋根だけで靴を履き替える場所に雨除けがありません。
雨の日には靴箱にビニールを掛けないと靴が濡れてしまいます。そもそも履き替えている最中に子どもたちがびしょ濡れです。
民営化ありきで施設整備を後回しにした結果です。今いる子どもたちのための環境改善が必要です。
人の確保も必須です。
11月12日と26日に開かれた内閣府の子ども・子育て会議で土曜日保育の公定価格の減算・減額の議論が行われています。
消費税増税への反対を和らげるために福祉に使う、として保育の無償化をして入園希望者が増加し、ますます待機児童も保育士不足も深刻になっているのに、増税した途端に保育予算を減額しようとはとんでもない話です。
岡山市独自の処遇改善もしながら、根本的には国の責任を求めるべきです。
幼稚園に関しては、党市議団も求めてきた市立幼稚園での3歳児保育が拡大されます。評価はしていますが、認定こども園への移行が前提だったり、中学校区に一つだけだったりすることは不十分です。
幼稚園教諭を積極的に採用し、3歳児保育と預かり保育を拡充すれば、働けない保護者、短時間だけ働きたい保護者が大いに助かります。
10月になっても待機児童が増えたことに表れているように保育無償化で幼児教育・保育施設への入園希望は増えています。ただし3歳から入所を希望してどこかに入れたら、4歳になって、あえて市立幼稚園に移る子どもは少ないと考えられます。3歳児保育をしていない幼稚園は希望者が減る可能性があります。それで市立幼稚園は希望者が減ったとして統廃合に結び付けられたらおかしな話になります。
市は市立認定こども園をセーフティネットと位置付けています。ほぼ小学校区ごとにあった市立幼稚園は現にその役割を果たしています。
車がなくても通える範囲に、事情があって働けなくても入れる市立幼稚園があり、子どもを受け入れていることは重要です。市立幼稚園での3歳児保育はもっと拡大すべきです。
保育の無償化には質に関わる課題がいくつかあります。
給食費が対象外とされたのはやはり問題です。所得に関わらず同額の負担なので所得が低いほど負担率が高くなり、福祉施策として不合理です。私立保育園の徴収の負担の問題があり、保護者の滞納は給食の質に表れる懸念があります。保育内容でも便乗値上げの心配があります。
そこで質問です。
1 保育・幼児教育の無償化を踏まえて保育ニーズの見直しはどのようになりますか。
2 公立の保育園と幼稚園の廃止、民営化は見直し、認定こども園への移行予定や中学校区の他の園の状況とは別に市立幼稚園での3歳児保育をさらに拡大しませんか。
3 保育園に1号認定児を加える認定こども園化では受け入れの拡大はわずかです。公立保育園は保育園として存続させて、保育士を正規で採用して受け入れ確保を優先すべきではありませんか。
4 保育費の公定価格の減算・減額の意見がありますが、もしそうなると保育士の処遇の引き下げとさらなる人員不足に直結します。公定価格の削減に反対し、国に対して増額を求めませんか。
5 市としての処遇改善加算は充実させますか。
6 私立保育園の給食費の徴収状況を把握していますか。給食の質が変化した場合、把握できますか。
7 給食費を無償にしませんか。
8 民間園の便乗値上げはチェックしていますか。
9 可知保育園のプレハブ園舎を見に行きましたか。感想をお聞かせください。
10 民営化ありきで子どもたちに不十分な環境を放置しているのではありませんか。
11 可知保育園にはコンクリートのしっかりした園舎を整備しませんか。
12 市立幼稚園における障害を持つ児童の入園状況はどうなっていますか。入園を断ることはありませんか。
13 市立幼稚園が障害を持つ児童を受け入れる場合、職員の加配などの支援がありますか。
14 3歳児保育を行っていない市立幼稚園への入園希望は減っていませんか。?
4 市有施設の使用料の還付について
市有施設の使用料は納付すると状況が変わって使用を取りやめても原則、還付されません。
還付せず別な日程への振り替えでの対応もありますが、申し込んだ人はその日に使いたいのであって振り替えは必ずしも役に立ちません。
ネットで登録して申し込みをするとキャンセル期間で少し融通が利くようですが、誰もがネットを使ってはいません。
雨による屋外施設の使用中止は還付されるので、事務的には可能なはずです。
市民が使いやすい制度にしていただきたいと思います。
そこで質問です。
1 市有施設の使用を取りやめた場合、納付した使用料は還付しませんか。
2 使用料の納付済みの申込者が使用を取りやめた後、ほかの希望者の利用申請を受け付けて使用料の二重取りになることはありませんか。
3 使用料の還付について市民の利便性が上がる運用方針を市で統一的に定めませんか。