議会質問・ニュース

(発行物)市政ニュース速報版 №247(2019.12.17)
[ 12月17日 ]

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11月議会閉会 市民に冷たい市政ただす

学童保育 超党派で改正案を提案

2019年11月定例岡山市議会は17日、当局提案の53議案すべてを全会一致で可決・同意し、6陳情を採択して閉会しました。

党市議団は、看護師や介護従事者の処遇改善と地域格差是正のために特定最低賃金制度の創設を求めた2陳情を採択すべきと討論しました。これには共産とおかやま創政会、市民ネットの一部議員が賛成しましたが、賛成少数で不採択にされました。

国民健康保険料の子どもの均等割軽減や、災害被災者の生活再建支援金制度の拡充を国に求める陳情は全会一致で採択し、国への意見書を決議しました。

全会一致で採択された陳情のうち、主なもの

◎ 国民健康保険の子どもにかかる均等割保険料(税)減免措置の導入を求める国への意見書の提出について

◎ 被災者生活再建支援制度の拡充を求める意見書の提出について

◎ 福祉交流プラザへのエレベーター設置を求めることについて

◆学童保育で超党派の議員提案

市民ネット、共産、無所属の議員提案で、市立に移行する学童保育の利用料を所得に応じた額に変える条例改正案を提出しました。しかし議論が不十分などの理由で否決されました。

◆あらわになる市政の冷たさ

国民健康保険について竹永みつえ議員が、短期証・資格証の発行をゼロにした横浜市や、滞納市民の生活再建を支援している滋賀県野洲市の例を紹介しましたが、市は市民や市民の暮らしを大切にしようとする姿勢を見せませんでした。

御津の産廃問題で、菅原おさむ議員が住民の皆さんの不安の思いを取り上げ、住民に寄り添う対応を求めた質問に対し、市は裁判係争中を理由にほとんどの質問に答えませんでした。

大森市政の市民に対する冷たさがいっそう露わになった議会でした。

 

ちょっと待った? 7000食の巨大な学校給食調理場?!

岡山市が、7000食の巨大な学校給食調理場を計画していることが発覚しました。12月12日の市議会子ども・文教委員会の中で明らかになったものです。

巨大調理場計画の用地選考と学校給食の方針全体の見直しをセットにして、できるだけ早く進めようとしており、事態は重大です。

巨大調理場の計画は、岡山学校給食センター(中区赤田)の老朽化を理由に移転して建て替え、2025(令和7)年1月までの稼働開始を目指すものです。現在の、5中学校(竜操・操山・東山・岡輝・上南)約2500食分を約7000食程度に3倍近くも大幅拡大する内容です。

7000食の理由は「効率性」や「収益性」です。市は「30分以内で配送」「ある程度以上の規模校」という条件で、配食校を選定するとしています。

今年度、民間参入を前提に、給食数(7000食程度)、建築やその後の運営の手法、適地などの検討事項について事前調査しています。12月末に出る調査報告を受けて具体的な計画を立てるとしています。

用地については、選定や地権者との交渉をできるだけ早期に進めたいとし、すでに「高島中学校周辺の賞田」か「富山中学校周辺の海吉」を候補地として示しています。

市は、学校給食の民間委託を2000(平成12)年から順次拡大してきました。今では中学校は36校全て、小学校は91校中40校が、自校またはセンター調理の形で民間委託されています。来年度さらに1小学校が増え、民間委託率は児童生徒数の割合で約60%となる見込みです。

市は、民間委託率や今後の学校給食のあり方に関する方針全体を見直す検討を進めています。

巨大調理場で調理して多くの学校に配送することには、衛生、アレルギー、災害対応、地産地消などの点で多くの課題があります。

民間委託自体も大問題です。2016年には市内の中学校で、新学期から見込んでいた業者が直前の2月になって突如手を引く事態がありました。このときは、他の複数のセンターや調理校から運び込む対応で、クラスによってメニューが違う、教職員が搬入にあたるなど、学校現場に大きな混乱をもたらしました。

子ども達が安全、安心でおいしい給食を食べることを考えたとき、巨大調理場や民間委託の推進でよいのか。ぜひ市民の皆さんのご意見をお寄せください。