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9月9日に林じゅん議員が行った個人質問の最初の質問部分の原稿です。
※事前提出時のもので、実際に行った質問とは一部違う部分があります。
1 新型コロナウイルス感染症対策について
まず自宅療養ゼロに、という件です。
8月27日の発表で岡山市の自宅療養者が724人だったのに比べると、9月7日発表の423人は減ってはいますが、喜べる数字とは言えません。
国が、重症者以外は自宅療養という方針を撤回しないと、根本的に病床や療養施設を確保する方向にもなりません。状況によっては、また自宅療養者が増えて、取り返しの付かない事態が起きかねません。
そこで質問です。
ア 国に対して、重症者以外は自宅療養の方針の撤回を求めませんか。
イ 宿泊可能な市有施設を療養施設として活用できませんか。
次は、検査の拡大についてです。
感染力の強いデルタ株の蔓延により、感染する可能性はこれまでの濃厚接触者の定義では収まらないことが考えられます。
そこで質問です。
ウ 拡大防止のために感染者を早期に把握する方法は幅広いPCR検査なのではありませんか。
エ 一方、無症状で推定感染源が不明の感染者もいます。どうして検査が行われ、感染が判明したのですか。
オ 市民や事業者の自主的な検査に補助をしてはどうですか。
三つ目は、学校等の施設での対応です。
8月26日の第43回新型コロナウイルス感染症対策本部会議の議事概要を見ると、感染症対策担当局長が「また、学校園における感染対策の徹底についても、児童生徒本人や家族の中での発熱等の症状が見られる場合には、登校せず、医療機関の受診をお願いするとともに、教職員の方についてはワクチン接種をお願いしたい」と言っています。
これまでも教職員は優先接種の対象にはなっていました。
そこで質問です。
カ 2学期の始まりを前にして、教職員にワクチン接種をお願いしたのは、どういう状況なのでしょうか。
キ 教職員の接種状況は把握していますか。
接種後は発熱する人もあり、翌日は休めるスケジュールが求められます。
ク 接種を希望する教職員が受けに行く時間と翌日に休める体制は保障されていますか。
山陽新聞8月22日付に、イギリスでは学校での頻繁な検査により感染を抑えられた例がある、との記事がありました。イギリスで6月に国全体の感染者が増え始めても小学校での陽性率が上がりませんでした。早期発見が効を奏したとみられている、とのことです。市民全体よりも対象が限られる分、学校は検査を徹底しやすいと考えられます。
デルタ株でも早期発見は重要なはずです。日本でも取り組むべきです。
首都圏や関西の小中学校では、教職員に対する定期的なPCR検査の実施を政府と自治体が調整すると報じられています。
そこで質問です。
ケ 早期に感染している児童・生徒を発見し、拡大防止策を取るために、岡山市でも学校など子どもの施設で定期的な検査をしませんか。
コ 学級閉鎖の時はクラス全員、休校の時は学校全体のPCR検査をしますか。
サ 保健所の検査体制の強化や民間検査機関の出張による検体採取の活用を検討すべきではありませんか。
シ 児童が感染した場合、感染を広げないために、小学校と放課後児童クラブの連携が必要だと考えます。感染した児童が放課後児童クラブに通っているのか、直近でクラブを利用したのはいつか、クラブの閉所や学級閉鎖をどうするのか、情報交換や連携ができるようになっていますか。
ス 保育園での感染も起きています。学校以上に子ども同士が、また子どもと職員が密に接しています。一人でも感染者が出た場合は、速やかに在園児と職員の全員を検査すべきではありませんか。
セ 保育園・認定こども園等が休園になった場合、保護者は仕事を休まざるを得ません。安心して仕事に戻れるように、保護者のPCR検査を補助しませんか。
ソ 保育園・認定こども園等が保護者に適切な情報発信をできるように、アドバイスをしていますか。
2学期の始業式の8月30日に、岡山市教育委員会は、パソコンの持ち帰りに関する書類を配付しました。ビデオ会議アプリの使用について、書いてあります。
まだオンライン授業を行うとは書いていませんが、休校の際に学校と家庭のオンライン対応ができるための準備には取り掛かったわけです。
ただし貸出し用モバイルルーターの通信料は月額1,650円とされています。今後、オンライン授業をするとなれば、自宅が教室です。授業を受けるのに別な費用が必要になるのは不合理です。
そこで質問です。
タ 金額の根拠は何ですか。
チ 義務教育無償化の観点から、必要な家庭には通信料を無償にすべきではありませんか。
ツ 通信容量10GBは、どのような使い方を想定していますか。世帯に一台の貸し出しで、兄弟がいる場合にも十分ですか。
テ オンライン授業の体制が整ったら、不登校や自主休校、入院中などの教室に来られない児童・生徒の学力保障にも活用できると考えます。活用は検討していますか。
この項最後は、事業者の支援策について。
医療機関に対する県の支援策が打ち切られてきました。
「新型コロナウイルス感染症入院患者受入支援給付金」「発熱外来の休日診療体制確保補助金」「発熱外来診療、検査医療機関体制確保補助金」は7月末、「新型コロナウイルス感染症に係る医療従事者危険手当補助金」は8月末でした。
このほかにも支援範囲や期間、単価が引き下げられている制度があります。
依然として、診療に際してはコロナ対策が欠かせません。スタッフ本人ばかりでなく、家族の感染、感染疑いでも休まなくてはならず、人件費も感染対策の資材の費用も医療機関の負担は重い状態です。
ワクチン接種が進んだからといって、打ち切るべき状況ではありません。
飲食店と関連業者の困難も続いています。
そこで質問です。
ト 市内の医療機関を守るために、県に対して各補助金等の復活や拡充を求める考えはありませんか。
ナ 県の時短要請協力金は、協力開始が一日でも遅れたら、全く給付されません。市内業者のために途中からでも支援を受けられるように協力日数に応じて支援するよう、県に制度改善を求めませんか。
2 食育としての学校給食について
市教委は、岡山学校給食センターの建て替えに当たって2,500食規模から7,500食規模へ拡大しようとしています。
自校調理からセンター化になると、身近な調理ではなくなる、食育ができるスタッフとして栄養士や調理員が学校からいなくなる、喫食時間の長さによる食感の変化、事故の影響範囲など、岡山市の学校給食のあり方に大きな影響があります。
食育の観点から、給食の提供体制、市民負担を考えなくてはなりません。
(1)新岡山学校給食センター(仮称)整備事業について
市教委は、岡山学校給食センターの建て替えにあたって、PFI導入可能性調査報告書をまとめています。今年度は土地購入費も予算化しています。
しかし保護者にも学校関係者や地域にも積極的な説明をしようとしません。
給食のあり方に関心のある方が見られるように、市教委のホームページには掲載されて然るべきです。
そこで質問です。
ア PFI導入可能性調査報告書では、いくつかの運営方式が比較されています。PFI方式のデメリットをどのように考えていますか。
イ PFI導入可能性調査報告書は、教育委員会のホームページにアップしますか。
(2)給食無償化について、
学校給食摂取基準策定に関する調査研究協力者会議(平成30年3月)の『学校給食摂取基準の策定について(報告)』よると、「学校給食のある日」と「学校給食のない日」とで、児童生徒が摂取している栄養量について比較を行ったところ、男女とも、「学校給食のある日」の方が不適合率が低くなっており、学校給食が児童生徒の栄養改善に寄与していることを改めて裏付ける結果となっている」とされています。
食品企業も給食の位置づけに着目しています。夏休み前から販売されていたシリアルのパッケージに、「給食がない時は、給食がある時よりも必要な栄養不足の子供が多くなります」「夏休み中などの、給食がない時の栄養補助に!」と書いてアピールしていました。
そこで質問です。
給食は食育という教育の一環です。また様々な家庭の子どもの成長を支える面があります。コロナ禍の休校中に給食のありがたさを感じた保護者もいます。義務教育完全無償化の観点から、学校給食を無償化するべきではありませんか。
3 公共交通の維持について
両備バスが、市内4路線について、廃止の予定を示しました。市は、バス事業者への情報提供をしたり、地域交通の導入を検討したりする考えです。
先日、中区を走る2つの路線の様子を見てきました。
一つは、朝は小学生と通勤客らしき乗客でした。通勤・通学より遅い時間は高齢者が利用していました。路線沿線にはホテルもあります。やがて旅行をしやすくなった時に「バスがない」となると観光客の来訪に水を差します。
もう一つは障害者の施設に行く人、学生の利用が多数でした。
そこで質問です。
ア 通学や施設の利用者、観光客は地域でつくる地域交通の協議会の主体にはなりにくい部分だと考えられます。それぞれ、どのような方策で子どもや旅行者の移動手段を守りますか。