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【データ】 原稿&資料 2021年8月議会 竹永みつえ個人質問(210910)
[ 09月10日 ]

【印刷用】竹永みつえ 個人質問原稿 210910

【印刷用】竹永みつえ 質問資料 210910

 

9月10日に竹永みつえ議員が行った個人質問の最初の質問部分の原稿と議場配布した資料です。

※原稿は事前提出時のもので、実際に行った質問とは一部違う部分があります。

 


 

1 孤独死について

(1) 生保受給者の孤独死について
この7月に生活保護受給者の孤独死がありました。連絡が取れないという友人からの通報で、友人が警察と部屋を開けたところ亡くなっており、死後1か月程度だったとのことでした。その方は普段、あまり状況に変化のない方でケースワーカーの訪問も年2回、5月と11月の訪問だけということでした。この5月にもケースワーカーが面談したときは、あまり様子は変わらず、医者には行けていないということは聞いていましたが、他には気になることもなく簡単な面談で終わっていました。そこで伺います。

(ア) コロナ禍で受給者と直接、コミュニケーションをとる機会が減っているのではありませんか。

(イ) 普段はあまり変化のない方でも、新型コロナ感染拡大や異常気象で熱中症の危険と背中合わせのような状況の中で、特に一人暮らしの受給者など、訪問基準の見直しをすべきではなかったでしょうか。

(ウ) ケースワーカーの仕事は、健康で文化的な生活の保障と生存権の保障です。今回のケースへの対応を伺っていて、5月に会ったときは病院に行っていないということも把握していたのに、行けない原因は何なのか、掘り下げてはいませんでした。その人の暮らしを丸ごと支え、命を守る責務がケースワーカーの仕事だと実感できる仕事への取り組み方が必要です。ご所見をおきかせください。

(エ) 職員1人当たり80ケースの基準に対する現状はどうなっていますか、お示しください。

(オ) 孤独死を防ぐために受給者の地域での暮らしを支えるためにできることはなんですか。

 

(2) コロナ禍での孤独死をふせぐために

(ア) コロナ禍で生活保護の申請や相談に来られる方は、コロナが原因で貧困に陥る方が増えているのではないかと思われます。実際はどうでしょうか。

(イ) 大変な生活の中ギリギリまで我慢される方はやはり生活保護申請の壁が高いということで、札幌市や野洲市などのように、「生活保護は権利です」のポスターをつくりませんか。

(ウ) 先日、一人暮らしの方の孤独死がみつかり、亡くなったあとでコロナ感染していたことがわかりました。この事例から読み取れる課題と現状、今後の方向性などご所見をお聞かせください。

 

2 指定管理者制度について その2

指定管理者制度については制度導入時の2002年から個人質問で取り上げさせていただいています。導入前は公平性やサービスの質、住民の声を届けられるのか、民間業者が撤退するリスクなどを疑問視していました。そして前回の議会で導入後20年以上たっての総括的な質問をさせていただきました。

その時の市の答弁では、すでに岡山市の公の施設の6割近くが指定管理者制度を導入しているということ、当初心配していた民間業者の撤退や制度の打ち切りなどはなかったということの大きく2つの結論を述べています。撤退はなかったものの、期間途中の吸収やサウスヴィレッジのような形態が変わったものなどもあり、何も問題がなかったとはいえません。

また、そのうち市の職員が指定管理者受託先の役員を兼ねている施設が21か所あるということです。

私たちは、この間、施設によって是々非々で指定管理者制度の導入を吟味し、賛否を表明してきました。

ますますこの制度導入が進んでいく中で、あくまでも公の施設であり、税金投入されている施設だということを忘れてはならないこと、しっかりと議会としてもチェックする必要があるということをあらためて指摘しておきます。

(1) 前回の質問で21か所が市の職員と受託先の役員を兼ねていることがわかりました。選ぶ側と選ばれる側で利益相反の可能性もゼロではないということが、包括外部監査でも言及されていました。兼ねていても不当に介入できないようになっているのでしょうか。

(2) 先ほどの質問は税金投入されている施設の運営が役職を兼ねている市や議員の介入などあってはならないという意味で聞かせていただきました。その立場で岡山市サウスヴィレッジの問題について伺います。この4月に指定管理者の再公募があり、新たなスタートを切ったばかりです。結局公募後も同じ有限会社サウスヴィレッジが指定管理者となっています。

(ア) そこであらためて伺います。岡山市サウスヴィレッジについては2019年11月まで毎年700万円以上、2021年度は300万円の税金が岡山市から投入されている施設です。高い公共性とモラルが求められ、恣意的な管理運営や会社資産の不当な流失が行われてはならないと思いますがいかがですか。

(イ) 今年5月に定期総会があったと伺います。現在の有限会社サウスヴィレッジの株主構成はどうなっていますか。

(ウ) 現在の役員構成とその所属団体をお示しください。

(エ) 現在の形になるまで市の働きかけはどうだったのでしょうか。

(オ) 2011年4月から2021年3月の10年間の管理料は計8700万円です。利益の還付は当期純利益が200万円を超えた場合、超えた額の50%を岡山市へ納付となっていますが、2019年11月に新役員体制となってからはいくら納付しており、またそれ以前はいくら納付していますか。

昨年12月議会に有限会社サウスヴィレッジから出された陳情は議会には付託されませんでした。またこの議会にも出されていますが、参考資料として議員に配られただけです。付託されていません。その内容は、代表取締役などから2016年~2018年までの不適正な会計処理の疑問点とJAからの役員派遣を見送ることになった件について調査してほしいという内容です。

昨年の市民産業委員会には、2020年度の第47回定時株主総会に出された議案に対してJAからの意見書が提出され、勉強会でJA側の弁護士の見解をJAの役員でもある田口議員が説明されました。
私も傍聴しておりましたが、JA側の意見書では、現在の管理者の高すぎる報酬についての指摘があったことが描かれていたとの説明でした。わが党市議団からは、JA側の意見だけでなく商工会側も両方の意見を委員会では聞いてほしいと要望ましたが、公募後、新たなことが分かればまた引き続き委員会でも審査をするとのことでまとめられていました。

傍聴していて、JA側の意見はよくわかりましたが、商工会側としてはどうなのか、両方聞きたいと思い、私なりに資料を見させていただき調査をした中でおかしいと思った点がいくつかありますので聞かせてください。

(カ) 仄聞するところによると、2018年の有限会社サウスヴィレッジの株主総会において、今までの申し合わせでは岡山南商工会の筆頭副会長を代表取締役に選任するということになっていたところ、JA選出役員が、会議中にもかかわらず、誰かに電話をかけ「取締役を1名増員し、その1名はJAから選出し、その結果代表取締役もJA選出者となることが議決されることとなった。」「これからはJA岡山が筆頭株主として運営するので岡山商工会は従え」との発言があったそうです。これは事実なのでしょうか。

その会議には市からも役員が出ていたと聞いています。事実なら誰に電話をしたのかを確認すべきではなかったか、JA岡山の役員には岡山市議が関わっています。だからこそそういう疑いが出ないように気をつけるべきではなかったか。

(キ) 2019年3月に当時の常勤取締役が施設内で事故死をしています。警察も不慮の事故死としています。私が不審に思ったのはこの事件後すぐ当時の代表取締役が音信不通となり、その後JA岡山から選出されていた役員が総辞職したということです。これは事実なのか。

(ク) JAの意見書にも税金投入されている施設なので、その運営には公共性があり恣意的な管理や会社資産の不当な流出は行われてはならないと書いてあります。そのことはもっともだと思いました。しかし今回資料を見させていただくと、特定の役員による会議費と称する領収書が、ほぼ同じ店に偏り、頻繁に飲食を伴う会議をしていたことがわかりました。

2016年6月から2年間で飲食代411万円余、タクシー代124万円余になっています。タクシー代があるというのは飲食ありきの会議が定例化していたことです。この事実は知っているのか、こういうことがあっていいのか、参加している委員名は確認しているのか。

(ケ) 視察という名で鹿児島や札幌、韓国などに旅行しています。有限会社サウスヴィッレジの役員でもない市議会議員も参加していたと仄聞します。その事実は調査したのか、旅費は自己負担だったのか、有限会社サウスヴィレッジの予算だったのか確認していますか。出してもらっていたら利益相反ではないか。

(コ) まずは市として調査すべきではないか。

(サ) また調査して不正行為と認定されれば、返還請求するのが税金投入された、企業、および岡山市の取るべき道ではないか、不正が分かった場合、市はどうすべきと考えますか。

 

3 岡山芸術創造劇場について

2023年9月オープンに向けて工事が進んでいます。あたらしい文化創造の拠点ということは理解できますが、今まで市民会館を利用していた団体、市民、学生等にとっても使いやすい劇場にしていただきたいと思います。芸術文化団体には中劇場を3割減免ということも、関係者との話し合いで決定したと伺っています。しかし関係団体からは、実際劇場を利用するときに必要な付属設備費の負担がどうなるのか、心配の声が上がっています。

そこで伺います。

岡山市民会館、市民文化ホールにおける主な付属設備の使用料金として、先進施設の平均額が公表されました。例えば音響反射板は現在市民会館4,720円が16,600円と3倍以上になります。今まで通り利用しようと思えば、1回10万円程度負担が増えると、団体は試算しています。これでは使えません。利用頻度の高いもの、必需品は減免するなど利用者の声を聴いて考え直すべきではないか。