議会質問・ニュース

(質問原稿) 2019年2月議会 個人質問(3/5田中のぞみ)
[ 03月05日 ]

3月5日に田中のぞみ議員が行った個人質問(1回目)の原稿です。

(質問原稿・個人)190305田中のぞみ


1 教育施策の充実について
(1)教職員の働き方について
教員の長時間労働が問題視され、岡山市でも様々な取り組みを行っています。2016年の国の「教員勤務実態調査」では、月あたりの残業時間が80時間を超え過労死レベルでした。教員の悩みで最も多かったのが、こんなに長く働いても「授業準備の時間が取れない」で、小学校でわずか1時間17分しかないことも分かりました。
先生の長時間勤務は、子どもや保護者にとって、ひいては社会全体にとって大きな影を落としています。
大津いじめ事件の第三者委員会による調査報告書でも、いじめに対応できなかった学校の背景の一つとして教員の多忙化に触れ、
「本件中学校では、一部で学級崩壊の傾向の状態を呈しており、教員はそうした状態にストレスを感じていたと推測され、また、教員達の多くは、業務に追われほぼ毎日深夜まで残業していた。こうした中で子ども達のために費やされる時間と心の余裕が失われていったことは必然である。いじめに対し正面から取り組む事は、教員単独ではかなりのエネルギーを費やすはずであり、ストレス過多、多忙化の渦中にある人間である教員は、無意識のうちに問題を小さく見積もろうとする心理となることも推察される」と分析しています。
学校の先生は、異常な長時間労働で「よりよい授業をしたいという願い」や「問題行動と向き合う力」、「子どもと向き合う時間」すら奪われてしまっていると言えます。

岡山市は教員の勤務負担の軽減として、業務アシストや部活動支援員など業務分担を進める方向で取り組んでいます。しかし、根本解決には抜本的な対策が必要です。
日本共産党の教職員の働き方改革の提言では、教員の長時間労働の大きな原因の一つに、一人あたりの授業が増えている事をあげています。
そもそも教員の定数は何を根拠に決められているのか。1958年に初めて教員定数が法律で規定されたとき、法律策定に関わった当時の文科省財務課長補佐が、当時の『学校経営』という雑誌などで、教員一人あたり一日4コマの授業数を念頭に置いたもの、と明快に繰り返し説明しています。
ところが、1990年代に、週6日制から5日制になる際、教員は2割増員が必要だったにもかかわらず、増員されることはなく、一人あたりの授業数が増えました。さらに、英語が増える3年~6年については、昨年度に比べて2020年から、授業数が年間140時間も増えます。毎日の授業の準備をいつできるというのでしょうか。
このような状況で、退庁時間を強要しても、事務業務や会議を多少減らしても、十分な授業準備はできません。
ア 先生方は、毎日の授業準備の時間が保障されていないと考えています。基礎学力向上のために、毎日の授業準備は欠かせないと考えますが、ご所見を。
イ 教員一人あたり一日4コマという授業数が望ましいと考えますが、所見を伺います。
ウ 教員の働き方改革では、教員を増員するために義務標準法の抜本的改定が必要です。また、教員不足に免許更新制が影響を及ぼしていると考えます。ご所見を。
エ 再任用の先生にそのスキルを最大限活かしていただける環境をつくり、教員一人あたりの授業数を減らす取り組みを進めていただきたいが、いかがか。
オ 非正規教員が担任している学級数について1年前は、小学校で197学級12.6%、中学校で60学級9.5%と答弁されており、休んでいる教員の代員となる講師の未配置数が小学校で13人、中学校で2人と答弁されています。今年度の状況をお示し下さい。
カ 岡山市の非正規教員率は他政令市と比べて高いと指摘してきました。これも正規教員の負担増につながり、教職員のチーム体制にも影響があると思いますが、岡山市の教員の働き方や負担感等と岡山市の子どもたちの学力や問題行動との間に相関関係があるのではないですか。その点について比較分析したことはありますか。

(2)不登校支援について
ア 南区の適応指導教室が移転される予算が示されました。その理由と、「適応するよう指導する」という名称についての考え方をお聞かせ下さい。不登校は不適応者なのでしょうか。
イ 形式卒業者の学びの保障について、公立夜間中学校の設置が注目されています。先日の集まりで、小学校や中学校で不登校になった方が、「スーパーの2割引の意味が分からなかった。ようやく分かった」、「漢字が書けないし、読めないから働けない」という声が紹介されており改めてショックを受けました。「適応指導教室」には不登校児の1割しか行けていません。学校の形態をとらなくても様々な学びの場を保障することは急務です。しかし、自主夜間中学も含め、既存の団体はどこも運営が厳しく継続すら危ぶまれる状況であることは何度も指摘しました。不登校児童生徒が増え続ける一方で放置されてきたに等しいこの問題の責任は重いと思います。教育委員会として、不登校支援の観点で、教育機会確保法をどう具体化しますか。
ウ 11月議会で答弁された不登校支援の民間団体との連携について、具体的な方向性をお示し下さい。

 

 


2 市営住宅について
(1)明け渡し請求と入居条件について
 市営住宅入居者が、前科があるということで退去を求められるケースがありました。交通違反で罰金が払えないために1年収監された方でした。一年と分かっていたので親族が家賃を払い続け、出所後に戻ってきて退去させられました。出所した方こそ仕事も住むところも無い生活困窮者なのではないでしょうか。岡山市の市営住宅の入居条件に犯罪歴を問うているのでしょうか。何に基づいて退去を求めたのかお示し下さい。

(2)空き戸数について
空き戸数が昨年末時点で1331戸あると聞きますが、平成28年では1056、平成25年では880、との答弁がありましたので、増えています。暮らしがどんどん大変になる中、市営住宅に入りたいという相談は減りません。空いている部屋は修繕して募集するべきです。
ア 空き戸数が増えた理由、現在の空き戸数率と高齢者率をお示し下さい。
イ この2月の募集では98戸しか募集していません。部屋の修繕は費用対効果をみて大規模なものは行わないとのことです。該当する戸数をお示し下さい。放置しつづけるのか合わせてお答え下さい。
ウ そもそも市営住宅は何のためにあるのですか。修繕費用の回収は必須条件ですか。

(2)生活に必要な設備について ※本会議場で割愛
お風呂の設置については、以前から指摘してきた中で、入居者入れ替えのタイミングで順次対応することになりました。命に関わるエアコンについては、家電と同じで入居者が準備するものとの答弁でした。最低限の生活をする上で必要設備になってきているのではないですか。
ア 北長瀬のみずほ住座建替の際に設置することについては、その分家賃が上がるとの答弁でした。再度おたずねしますが、設備についても費用回収が必要という考え方ですか。
イ 市営住宅の家賃の決め方について示して下さい。

(3)募集停止物件の処分について ※本会議場で割愛
募集停止の物件が、粗大ゴミ置き場のようになって、周辺環境に悪影響を及ぼしています。早急に対応するべきと指摘してきましたが、未だに変化がありません。
ア 募集停止の物件は何棟ありますか。
イ そのうち、処分方針について未定な物件はいくつあり、今後いつまでに方針を決定しますか。
ウ 粗大ゴミ置き場のようにされている物件について早急に対応するべきではないですか。
エ みずほ住座の跡地活用についてはどう考えていますか。いつまでに決定する方針ですか。

 

 


3 人権保障について ~DV・虐待・性的マイノリティ・地域~
(1)児童虐待とDVについて
東京目黒区やこの度の千葉県野田市の痛ましい事例で、改めて指摘されているのが、母親へのDVの問題です。母親へのDVと支配によって、母親自身が正常な思考が著しく制限される状態にあり、幼い我が子をスケープゴートにしてしまう構図です。どの段階であの少女たちを救えたのか、と思うとき、児相や教育委員会の対応にも大きな課題がありますが、もっと根本的には、DV案件としてこの母親ごと引き離し保護しなければ、同じ事が繰り返されると思いました。虐待児童だけ保護できたとしても、次は弟や妹が犠牲になります。この母親たちのSOSは届かなかったわけです。
ア 岡山市の児相部門とDV部門の連携について具体的に示して下さい。
イ 岡山市には、DV被害者を一時的に保護するシェルターを運営する民間団体への補助がありますが、年間65万円では到底足りず、利用実績がない状態が続いています。シェルターの必要性についての認識をお聞かせ下さい。また、この状況をどう解消するのでしょうか。
ウ 岡山市には母子生活支援施設の仁愛館があります。市長も視察されていました。現在、20室あるうち、ここ3年間の月初平均は4世帯と聞いています。シェルター機能の強化や、自立支援の強化について抜本的見直しが必要だと考えますが、ご所見をお聞かせ下さい。

(2)性的マイノリティの方の人権保障について
総社市で、パートナーシップ制度を創設するとのことです。岡山市では4年間、議会の特別調査委員会も設置して全国の事例を勉強すると共に、当事者の方々からも様々な意見をお伺いしていました。生まれ持った性質によって、通常なら家族として認められるさまざまな権利が保障されない状態が続いており、思春期の自殺念慮も非常に高い、深刻な人権課題だと認識しました。パートナーシップ制度は自治体でできることです。
ア 市は、まず全市的な市民の理解が必要との答弁を繰り返します。市民の理解が得られるまでの間、または得られない場合は、人権が制限される状況をがまんせよ、ということですか。
イ 市民の理解という点で、総社市と岡山市に違いがあるという認識ですか。
ウ 総社市の取り組みについて市長のご所見があればお聞かせ下さい。

(3)地域で安心して住み続けるために
 北区岩井地内で計画されている太陽光パネルについて、代表質問でも触れました。加えていくつか質問します。
ア 開発予定区域は、7月豪雨災害で土砂崩れが起きた斜面を含んでいますか。
イ 許可にあたって現地を確認し、技術的に問題ないと判断したとの答弁でした。具体的にどの点についてどういう技術だから大丈夫だったのか示して下さい。
ウ 県が制定しようとしている太陽光パネルの設置条例に、設置禁止エリアとして「土砂災害その他の災害が発生している」土地が挙げられています。ご所見を。
エ 今後の大雨で人的被害が発生した場合の責任は業者のみですか。
オ 調査不足ではないでしょうか。認可取り消ししませんか。住民の行政不服審査請求はできますか。