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日本共産党 岡山市議団

(資料) 6/20竹永みつえ 個人質問(原稿)

16年06月20日

160620 竹永光恵個人質問(原稿) (PDF 5ページ)

 

(質問全文)

1.岡山市の平和の取り組みについて

昨年は戦後70年ということで様々な行事が行われました。また5月27日現職のアメリカ大統領として初めてオバマ大統領が被爆地・広島を訪問しました。多くの被爆者のみなさんは謝罪をしてほしいわけでなくこれからが大事、「核なき世界」を目指すために、ほかの核保有国に働きかけてほしいということをおっしゃっています。「ふたたび被爆者をつくらない」それは被爆者共通の願いです。

また被爆者をはじめ、戦争体験者の方は、安保法制の施行など、あの戦争に歴史が逆行していくのではないか?と最近の情勢に危惧を持っています。なんとしてもこのまま平和な戦後がつづいてほしいというのが多くの体験者の共通の思いではないでしょうか?

しかし、平和の継承にあたって、体験者の方の高齢化などの問題に直面しています。

岡山空襲の戦災・遺跡を守り伝えることをはじめ、平和を継承することは体験者や市民にまかせるだけでなく、平和都市宣言をしている岡山市の行政責任として行わなければならないと思います。

 

(1)岡山空襲展示室の充実を求めます。現在はシティミュージアムの中の展示室として公開されていますが、管轄は本庁の福祉援護課で、現在3人の嘱託職員が配置されています。展示室の存在意義を示し、平和を継承する拠点施設として発展してほしいという思いで質問します。

 

ア まず、観光客や岡山駅に立ち寄った方が、あそこに空襲展示室があるということがわかりにくい状態です。シティミュージアムの外壁に岡山空襲展示室の案内板を設置していただきたいがいかがか?

イ 岡山空襲展示室の職員はせめてひとりは正規職員を配置し、体験者や市民団体と協働で平和を継承する仕組みを作っていただきたいがどうか?

ウ 松山市や姫路市のように語り部を登録し、展示室でのガイド役、教育現場への派遣などをおこなっていただきいがどうか?

エ ホームページを見ても、シティミュージアムのホームページでは、現在は岡山空襲展があるのでトップに空襲の写真がでており、存在感がありますが、通常は右端のリンク先の一つが空襲展示室となっており、なかなか存在感がありません。また福祉援護課のホームページにはさまざまな空襲遺跡の写真が掲載されていますが空襲展示室の存在があることもその内容からは感じられません。他都市のホームページをみると、市の平和の取り組みというページがあり、関連の取り組みが一回で理解できるようになっています。岡山市も平和の取り組みの項目をつくり、福祉援護課のページに掲載されているものと、シティミュージアムもすぐリンクできるような中身にしていただきたいがどうか?

 

(2)つぎに岡山空襲遺跡の保存と市民への宣伝、啓発についてです。

ア 戦災遺跡は戦争の言わば物言わぬ語り部として戦争の爪あとをきっちりと継承する必要があります。現在23カ所に説明板がついていますが、倒れかかっていたり、文字が薄くなっているところもあります。点検し修繕をもとめます。いかがでしょうか?

イ またこの23カ所以外にも市民団体が冊子に残しているとおり、たくさんの戦災遺跡があります。

新たに戦災遺跡として位置づけるとともに、市として戦争遺跡のガイドマップを新たに作成し、ボランティアガイドの育成を行っていただきたいがどうか? 育成後は登録してもらい、教育現場や公民館などの要請に応えることができるしくみをつくってはどうか?

 

(3)体験者の高齢化の問題です。

先日、西大寺被爆者会の総会に参加いたしました、そこで高齢化のため会を今年度いっぱいで解散すると伺いました。

2006年に中国新聞社が日本被団協に加盟する全国の被爆者団体と中国地方5県の地域組織に活動の状況を尋ねたアンケートであと何年活動できるか?という問いに半数が10年程度と被爆70年を節目にするという団体が多かったとの結果が出ています。それから10年たった昨年、同じ調査を中国新聞社がしています。その結果、「組織運営に専念できる人を探すのが難しい」「会員の平均年齢は80代の半ば、総会の出席も少数」という、より深刻な状態が明らかとなっています。

「被爆者が最後のひとりになるまで活動を続ける」という思いもある中で現実的には2世との連携を模索しているところも多いです。

ア 被爆者の高齢化にともない2世・3世への運動の継承が求められます。2世・3世への継承で市としてできることはなんだとお考えか?

イ 高齢化は被爆者団体だけでなく戦争体験者全体の課題です。それぞれの会の継承のためにも情報の共有化、個々が管理する碑の今後のことなど担当課が掌握する必要があるがいかがか?

 

 

2.介護保険について

2017年4月から介護予防・日常生活支援総合事業開始に向けて準備が進められています。

現在要支援1・2の方でホームヘルプサービスとデイサービスを利用されている方は認定の更新時に総合事業に移行することとなります。

(1)まず確認ですが、必要なかたには従来と同様の現行通りのサービスを受けることができるとのことですが現行通りのサービスが後退することはありませんね?

(2)サービスを選択するときに、サービスを受ける方とケアマネージャーのとらえ方がちがうようなことはおきないのでしょうか?

(3)ケアマネージャーのマネージメント能力が問われます。ケアマネージャーへの周知徹底はどうお考えなのか?

(4)「現行通りのサービス」というのは施設の報酬単価の加算、減算の基準も現行通りで利用者の負担も現行通りということで間違いないか?

(5)緩和した基準によるサービスの報酬単価が示されました。有資格者で従来の事業者が行うなどの場合加算がつくことになっています。

しかし通所型で現行の74%、訪問型で84%です。事業者にとって報酬単価の引き下げは大きな痛手ではないでしょうか?

(6)通所型サービスAの場合、ひとりの方の利用時間が2~3時間となります。事業所のみなさんは、報酬単価が削減された分、件数を増やさざるをえず、送迎を行いながら午前、午後の2ラウンドを受け入れざるをえないと言われています。しかし現実的に人員確保や職員体制の維持が困難だとの声を伺っています。この声にどう答えるのでしょうか?

(7)訪問型サービスA型の提供時間は1時間で、一定の研修を受けた無資格者が行うことができるようになります。「無資格者が短時間でおこなうとノルマに視点が行き、寄り添う介護など質の面から低下するのではないか?」「事故等のリスクも含め事業所と正規職員の負担が増える」「募集しても人員が集まらないのではないか?」現場ではさまざまな不安の声があがっています。どう対応されるのでしょうか?

(8)緩和型のサービスが軌道にのるまで報酬単価の加算か、介護職員全体の報酬の底上げなど手を打つべきだと思うがいかがか?

(9)市民にとってもなかなかわかりにくい制度変更です。説明会やチラシ、パンフなどはお考えか?

(10)短期集中予防型は今後どのようにお考えなのか?

(11) 多様なサービスの実現のために、岡山市支え合い推進会議の役割や推進員の進捗状況、今後の計画をお示しください

 

 

3.就学前の子どもたちの教育・保育について

このたび、岡山市は待機児童の問題は市民の生活実態からかい離していたことを率直に認め、定義を見直し待機児童の数は729人と発表しました。今までの過小評価の中で「隠れ待機児童」の数がはっきりし、より現実に近づいたことは評価したいと思います。

(1)まず認可保育園を最優先に受け皿を増やすこと

ア 大事なことは数の操作ではなく、本当に困っている方の受け皿を市として早急につくること、まず認可保育園の整備で対策を打つべきだと私は思います。

今後の方策として、来年度、私立保育所3園の新築、1園の増築で339の定員増に加えて、小規模保育事業や事業所内保育事業をあわせて800人の受け皿を増やすとしています。

認可保育園での受け皿を増やす努力を最優先にするという立場でとりくんでいただきたいがいかがか?

イ 市有地や未利用地は最優先で保育園のために使うとの立場を明らかにし具体的に進めるべきではないか?たとえば公募の計画が出ているさくら住座の空地は保育園最優先にというべきではなかったでしょうか?

 

(2)国の緊急対応に呼応して

ア 今議会に、国の緊急対応にあわせて、朝夕など児童が少数となる時間帯における配置に係わる特例をうけて、市としても朝夕など児童が少数となる時間帯の保育士のうち1名は支援員研修を終了したものに代替可能とする議案が上程されています。朝はこどもの朝は子どもの健康チェック、夕方は迎えが遅い子どもの情緒の安定のためなど専門職の保育士ならではの役割があります。それをないがしろにするのでしょうか?

イ 1人になった保育士への負担や責任も増えます。低賃金、厳しい労働条件の中での保育士不足が続いています、逆行するのではないでしょうか?

ウ 幼稚園教諭や小学校教諭等も活用とありますが潜在保育士の活用が最優先ではありませんか?

エ 岡山市保育士・保育所支援センターには2年間で260人の潜在保育士が登録しそのうち109人が保育園に就職しています。潜在保育士を本気で掘り起こし、ひとりでも多く現場についていたくようセンターの役割強化も含め検討するべきではないでしょうか?

オ 昨年1年間で14人の子どもが保育施設で死亡しています、そのうち10人が認可外の施設です、ゼロ歳と1歳児で12人が亡くなっています。小規模保育を緩和して待機児童を受け入れることは危険です。いかがお考えか?

カ 国は幼稚園の空き教室をつかって預かり保育を行うことも待機児童対策として打ち出しています、市は今園にどのくらい空き教室があり待機児童対策として預かり保育ができる受け皿は何人分あると見込んでいるのか?

 

(3)保育士の確保、待遇改善を重要課題に

ア 保育士は高い専門性が求められる仕事です、しかしそれに見合った処遇になっていないことから、深刻な保育士不足が全国的な課題となっています。公定価格では保育士の経験年数による賃金の上昇分は11年で頭打ちになっています。私も15年保育士をしていましたが、経験がこどもの発達段階をとらえる意味で重要となるということを実感しています。長く続かないことが前提の国の価格の付け方は大問題です。公私の平均在職年数をお答えください。

イ 保育の労働条件の改善、非正規の保育士の正規化など出来るところから改善すべきです、いかがお考えか?

ウ 国では日本共産党をはじめ、5野党が一緒になって保育士の5万円の賃上げを共同提案しています。しかし国は6000円の賃上げにとどまっています。保育士不足解消のため市単独で加算してはいかがでしょうか?

 

(4)現在の市の取り組みについて

ア 先日も伊島保育園のこども園化について説明会を行っています。こども園予定のところの進捗状況をお示しください。

イ またこども園対象園以外は民営化か廃園です。うちはどうなるのか?園長先生でさえ説明も受けていない、不安がっている現場の状況を把握していますか?どう対応していくのでしょうか?

ウ 何度も指摘していますが、こども園は待機児童対策とはなっていません。こんなにも待機児童が問題化されているときにこども園推進はいったん棚上げとし、まずは待機児童解消を最優先に取り組むべきだと考えます。市長のご所見をお聞かせください。

 

 



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