市民の声をさらに削減する質問時間短縮
田中 のぞみ 12年11月9日
議会改革の一環で試行している個人質問の一問一答形式について、11月議会は一問一答方式を選択する場合は30分から20分に短縮して試行することが本日の議会運営委員会で共産党と市民ネット以外の賛成多数で決まりました。従来の一括質問を選択する場合は質問時間も従来どおり30分です。
★市民のための議会改革に逆行
個人質問の一問一答形式は6月議会から試行しており、傍聴者からは、「議論が分かりやすくなった」「何が課題なのか分かりやすい」など好評です。議会運営委員会では自民党・無所属の会が議会全体の時間短縮がコスト削減につながるという理由で、質問時間の短縮を一貫して主張しています。さらに一問一答方式が早口で分かりにくかったという理屈が通らない理由で一問一答方式のみ20分に短縮されました。一括質問方式も一問一答方式も質問時間に大差はありませんでした。市民に分かりやすい議会を目指すなら、市民が分かりやすいと評価する一問一答方式を奨励するべきです。
傍聴者アンケート結果
「分かりやすくなった」・・・・YES:60% No:15% 「議論が深まった」・・・・・・・YES:55% No:25% |
★議員の質とは何か
議論を深めるには、議員の力量が問われます。一問一答方式では時間内に何度でも質問が出来るので、議員も切磋琢磨されることが期待されます。入念な準備と調査に基づいた議員本来の質向上こそ必要であり、一問一答方式だけ20分とし従来方式に誘導するやり方は、単純に「やりたくない」「仕事を増やしたくない」としか受け取れません。
★質問時間短縮はコスト削減にはならない
質問時間が10分短縮するだけで質問項目を一つ減らすことになっています。70万市民の税金の使い方をチェックする議会の機能を弱めるだけです。