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日本共産党 岡山市議団

吉備線LRT化や路面電車の駅乗り入れについて ~2月議会の論戦から

15年03月18日

吉備線LRT化や路面電車の岡山駅乗り入れの計画について、岡山市などは現在、検討を進めています。

共産党市議団は、「いまやるべき事業かどうか、きちんと検討しなければいけない」「どういう目的で行うのか、期待する効果に対する費用はどうなのか」という視点で、2月議会で質問しました。主なやり取りは以下の通りです。

●路面電車の駅乗り入れについて

2/25代表質問・林潤、3/2個人質問・東毅

(問)JRから路面電車に乗り換える人について、利用目的ごとの把握が必要では?

(答)1月に駅周辺で実施した交通実態調査で移動ごとの目的、移動先、交通手段等を調査し、現在結果集約中。

(問)費用対効果はどのように測るのか?

(答)乗り換え時間の短縮、中心市街地への回遊性の向上、市役所筋への延伸の可能性、岡山の玄関口としてふさわしい景観形成などの効果が考えられ、総合的に検討していく。

(問)需要予測や経済効果はどの段階で検討するのか?

(答)現在の12案を数案に絞り込んだ後に検討する。

(問)現段階で乗客増は予測できるのか?

(答)現時点では把握していない。

(問)乗客増の目標や見込を建てるつもりはあるか?

(答)需要予測などは数案に絞り込んだのちに検討していく。

(問)案によっては、回遊性が下がる商店街も考えられる。地下街や駅前商店街への影響はどう考えているのか?

(答)全体のバランスの中で検討していく。

 

●吉備線LRT化について

2/25代表質問・林潤(問)走らせる車両が変われば沿線の乗降客が増えるというわけではなく、居住人口や通勤通学者、観光客の増が必要。LRT底流所へのアクセス整備も必要。総合的な街づくりと公共交通ネットワークの一環で考えるべき。費用対効果はどのように算定するのか?

(答)輸送の機能強化、利用しやすさの向上など総合的に考えていく。

(問)利用者数増加のための方策は?

(答)吉備線の利用者増加策としては、パークアンドライド、既存の路線バスや自転車との連携、新たな交通手段の導入、地域の魅力アップを考えていく。JRによるキャンペーンなどもある。

 

質問と答弁のやりとりをみると、事業実施のためのハード的な検討は進んでいる一方、「それをやることで、どういう効果が(定量的に)得られるのか」あるいは「どういう数値目標を立てて、その実現のための計画を策定するのか」という視点は弱いように感じられます。

両計画とも岡山市の今後に大きく関わるテーマであり、街づくり全体の中で考えるべきことだと思います。そこから具体的な計画部分だけ切り取って、検討がどんどん進んでいくことには、危惧を感じます。

また、検討は市主導で進められており、広範な市民を巻き込んでの検討とは言えません。先進事例としてよく挙げられる富山市は、多くの市民を巻き込んだ議論によって、何回か計画が練りなおされました。

当然ながら、財布の大きさは限られているわけですから、ある年に大きな買い物をしたら、その分稼ぐか、あるいは他を倹約しないといけません。岡山市にとって、何にどれだけ予算を使うのか、何を優先するのかも、市民的に議論するべきではないでしょうか。

後々になって、「あれは拙速だった、いま大きな負担になっている」と後悔することのないよう、広範な議論が必要ではないでしょうか。

後悔するのは、ここで決める市長や議員ではありません。その時になって負担が増えたり、市民サービスが削られたりして、生活に影響を受ける市民です。

 

 



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