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日本共産党 岡山市議団

住み続けられる地域に きめ細やかな施策を求める ~6/22河田個人質問

15年06月22日

 河田正一議員は22日、個人質問の2番手として登壇し、「住み続けられる地域づくり」のために、介護制度や地域交通の課題などで地域や事業者の実情を詳しく紹介して、実態把握と地域の実情にあった施策を求めました。

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(質問原稿データ=PDFはこちら)2015.6月議会 個人質問(0622河田正一)

(質問全文は以下)

1.介護保険について

 第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画に基づく事業が始まりました。介護保険制度については、在宅医療・介護連携の推進などの地域支援事業の充実、予防給付(訪問介護・通所介護)の地域支援事業への移行による多様化、特別養護老人ホームの中重度者への重点化、併せて負担の公平性などが謳われています。

 主な改訂点は、一つに地域包括ケアシステムの構築に向けて(1)在宅医療、介護連携の推進、認知症施策の推進、地域ケア会議の推進、生活支援サービスの充実・強化。(2)予防給付を市町村が取り組む地域支援事業に移行。(3)特別養護老人ホームの新規入所者を原則要介護3以上に限定することです。

二つには、費用負担の公平化ということで、(1)世帯非課税所得者の保険料の軽減割合を拡大。(2)一定以上の所得のある人の利用者負担の引き上げ。(3)「補足給付」の要件に資産などを追加するものです。

質問

① 要支援者が全国平均よりも多い岡山市において、新総合事業の予算枠確保は保障されますか。

② 高齢化率と介護度の関係で地域的な差があります。例えば北区北福祉区の女性の認定率や北区中央福祉区と中区の男性の認定率が理論認定率との乖離が大きいとされています。しかしながら、認定率の高さが高齢化率とは合致していません。地域特性についてはどのような分析をしていますか。

③ 地域支援事業の充実とはどのようなことをしようとしていますか。

④ 介護報酬削減による影響について介護事業者の実態はどのようになっていますか。介護事業者の声は、事業の種類により違っていると思いますが、それぞれ何が問題であると言っていますか。

⑤ [割愛]

⑥ 特定事業所集中減算が90%から80%へと変わりました。事業者の経営が厳しくなる事例も聞いています。介護制度の改定、介護報酬の削減の中で、介護事業者の継続的な確保のための施策はどうしますか。

⑦ 周辺地域とりわけ御津・建部地域では地域加算が5%あると思われています。しかし、サービス提供区域内での訪問活動には加算はありません。御津・建部を事業区域にしている地元のサービス事業所は加算を受けることはできません。また、特別加算の制度は山村振興地域と過疎地域では加算がありますが、実際は同じ御津地域にある事業所で加算をすると利用者は他の事業所に移ることが考えられ、加算を請求することをしていません。このように実態として加算は何もなされず、周辺地域の移動距離が長いところへの配慮ができていません。訪問介護・訪問看護における移動時間の差について、助成することは検討していますか。

⑧ NPO,ボランティアを含めて、地域支援事業者の確保見通しはどうなっていますか。

⑨ 介護総合特区としてデイサービス改善インセンティブ事業を行いました。参加した151事業所のうち60事業所を公表しました。優良事業所を選ぶ評価指標は、相対評価であり、事業所が頑張っても半数は評価されません。評価指標を改めるべきではありませんか。

⑩ 低所得者対策を講じるとしていますが、介護保険料は5期に比べて6期ではどのようになりましたか。

⑪ 所得が160万円以上あって、負担が2割となる人の割合はどのくらいと見込んでいますか。

⑫ 施設利用者の食費・居住費を補助する「補足給付」の要件を外れる人はどのくらいの割合と推定していますか。

⑬ 特別養護老人ホームでは「補足給付」がなくなることにより、課税世帯の個室ユニットで月43,200円以上の負担増になります。資産が1000万円未満になると、「補足給付」は受けることはできますか。

 

2.地域公共交通の充実について

 交通政策基本法第2条では、交通機能の一つとして「国民の自立した日常生活及び社会生活の確保」が挙げられています。交通政策基本法を受けて、2014年に地域公共交通活性化・再生法が改正されました。ここでは、地域が計画を策定し、交通網形成計画を策定することができ、地域公共交通再編事業が新設されました。

 

(1)公共交通のグランドデザイン策定を

 岡山市のまちづくりについては新しい総合計画がつくられようとしています。その中で交流促進や人口減少、超高齢社会を見据え、だれもが気軽にお出かけできるまちを実現しなければなりません。公共交通体系のあるべき姿を描いたグランドデザインを描く必要があるのではないでしょうか。

 質問

① 中心市街地と地域拠点を結ぶ「基幹公共交通軸」を明確にし、輸送力、速達性、定時制を強化しなければなりません。地域拠点が明確になっていますか。

② 鉄道、路面電車、幹線バスなど基幹公共交通の強化、日常生活を支えるバス路線網の再編、公共交通空白・不便地域への対応を市民に示す、公共交通のグランドデザインを明確にするのはいつの時期ですか。

③ [割愛]

④ グランドデザインを受けて、公共交通による円滑な移動可能な地域社会の実現を図るため、岡山市公共交通基本条例を制定しなければならないと思いますが、制定する考えはありますか。

 

(2)交通困難地域、交通不便地域の実態を明らかにすること

 岡山市都市ビジョンでは、人と環境にやさしい総合交通システムプロジェクトの中に公共交通を都市内交通の基幹にと位置付けられています。その中に、「離島や中山間地など交通不便地域における生活交通手段も確保に取り組みます。」と謳われています。

 自動車の運転ができない人にとって、通院や買い物などに不可欠なものですので、生活交通の手段が確保されているかはとても大切です。このことについては誰もが認識を共有していると思います。

 質問

⑤ 「交通困難地域」、「交通不便地域」といった定義は明確ではありませんが、現在そのような地域があることは推測できます。岡山市として、「交通不便地域」、「交通困難地域」をどのように把握していますか。

 

(3) コミュニティバスとデマンドタクシーの併用で拡充を

 御津・建部地域は、岡山市全体に占める人口は2.1%ですが、面積は25.8%(1/4)を占めています。足守を加えると、人口は3.0%、面積は34.6%(1/3)になります。

 御津・建部地域では広い面積に点在する集落から、御津金川、福渡への交通を確保するために様々な工夫をしてきました。基本的には、コミュニティバスの運行です。この地域は山間地で平地が少なく谷あいに集落が散在しているため、運行について効率性が悪いという特性があります。1路線で運行すると時間がかかり、御津金川駅まで行くのに1時間以上かかるコースもあります。谷ごとに別便を走らせるとなると車両が多く入り、経費もかかります。

 そこで提案ですが、コミュニティバスだけに頼るのではなく、バスは主要停留所間を運行し、谷あいの集落はデマンドタクシーを導入して幹線道路のバス停まで運ぶようにすることを検討しませんか。そうすることにより、乗降客がめったに乗らないところに寄る必要がなくなり運行時間が短縮される。バスをより効率よく運行させることができることにより、週に3日しか運行していない路線を毎日運行にすることができ、限られた予算でも住民には利便性が増すと思われます。

⑥ コミュニティバスと併用して、デマンドタクシーを運行することを計画しませんか。

 

(4) コミュニティバス路線の延伸(金川駅と牧山駅間)

 旧岡山市中牧地区は津山線が通っていますが、駅がありません。そのため、牧山駅までの3キロは、歩くか自転車等で行かなければなければなりません。しかも、この間の道路(一)玉柏野々口線は改良ができていなくて、自動車の対向にも不便を感じる道路で、歩行者や自転車通行も安全とは言えません。この地域には「ラポート牧山」があり、通学のために、保護者が就職できないということも聞いています。現在、御津中牧の湯須まではコミュニティバスが運行しています。湯須から牧山駅までは5㎞です。御津・建部地区コミュニティバスの路線を延長すれば解決できる課題です。

⑦ 金川から湯須まで運行しているコミュニティバス路線を、金川から牧山駅まで延伸することはできませんか。

 



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