定額給付金は景気対策にならない
林じゅん 08年11月28日
「経済通」の麻生首相の景気対策は依然として迷走中です。選挙より景気対策、と言っていたのはなんだったのでしょうか。
しかも肝心の所得制限をするかどうかは地方へ丸投げで政令市の市長会でも反発が出されています。岡山市長も所得制限は考えていないとのことです。
この定額給付金で消費がよくなるかといえば市民感覚ではノーでしょう。一万二千円もらっても将来の安心にはつながりません。使ったとしても一時的、部分的なものにしかなりません。
「仕事を続けられるだろうか」「病気になったらどうしよう」と先の不安があるから財布の紐を締め、お金が有れば貯金しておこう、となっています。
金融危機で大企業の収益見通しが悪くなったとはいえ倒産する状況ではありません。株主配当を増やしたりしています。それなのに雇用の調整弁として期間工や派遣社員は切り捨てています。
財界が求めた労働者派遣法の規制緩和が効き目を発揮しています。
この規制緩和を元に戻して雇用を安定させることと、社会保障を充実させることが最大の景気対策です。