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日本共産党 岡山市議団

今後の岡山市のために、合併がもたらした現状をしっかり検証すべき

15年08月11日

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岡山県自治体問題研究所主催の市民公開講座が、10日夜開かれました。

今回は、2007年1月に岡山市に編入合併された旧瀬戸町で町議会議員を務めていた水田浩人さんを講師に迎え、「合併から8年、旧瀬戸町は今」と題して、合併後の旧瀬戸町地域がどうなったかを、ハード、ソフト両面に整理してお話を聞きました。

ハード面では、砂川流域などの雨水排水対策が一定進んだことや、JR万富・瀬戸駅の駅前広場が見違えるほどきれいになったこと(ただし駅舎は以前のまま)、道路の整備が進んでいることなどが、写真を交えて紹介されました。

これらは主に「新市建設計画」に基づくもので、いわば合併時に“合併したら地域にこんなメリットがあるよ”という約束です。

一方、ソフト面では、残念ながら「住民サービスは確かに低下した」と言わざるを得ない現状とのことです。

ひとつは補助金が激減したこと。

「宗堂桜まつり」や「三谷金剛様のまつり」など、イベントへの補助金が打ち切られ、地元の自力で続けることができなくなって、イベントはちゅうしになってしまったそうです。(のちに「宗堂桜まつり」は瀬戸町文化協会などの尽力で復活)

また、老人クラブや愛育委員会などへの補助も減らされ、合併前には県内でもトップクラスの健康寿命をほこっていた旧町は、それを支えていた愛育委員さんの活動の低下とともに次第に悪くなってきているとのこと。

さらに、岡山市が「公民館は1中学校区に1つ」という考え方を持っているもとで、現在の瀬戸中学校区には瀬戸公民館と万富公民館があることから、やがては万富公民館は廃止されてしまうのではないかと言われているとのこと。

そして、町役場が支所になったことで、職員は全体としても減っていき、町民や町域のことをよくわかっている職員もどんどんいなくなる中で、住民に寄り添ったサービスが難しくなっているという現状も報告されました。

町内唯一のスーパーがなくなり、バスなど公共交通の貧弱さとも相まって、「買い物難民」が増えていることも明らかになりました。(その後今夏、24時間スーパーが開店)

水田さんは最後に、「文字通り『灯の消えた町・瀬戸町』になりかけている、できることを考えてやっていかなければ」と語っておられました。

 

岡山市では現在、今後10年の市全体の方向性を決める「総合計画」をつくるための検討や作業を進めているところです。

また、国が「地方創生」の旗を振るもとで、9月中にも岡山市としての「戦略プラン」を策定しようと、これも作業が急ピッチで進められています。

これからの岡山市の歩みがすべての岡山市民にとってよりよいものとなってくよう、「平成の大合併」の功罪を、その地域の実態からよく検証もしながら、考えていかなければなりません。

 

 



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