このサイトは旧サイトです。最新情報などはこちらをご覧ください。
日本共産党 岡山市議団

【資料】 質問原稿 2015年11月議会(12/10林じゅん)

15年12月11日

151210林原稿(確定)
1、岡山市長期構想(仮称)について

先般、岡山市長期構想(仮称)の素案が示され、パブリックコメントが行われています。
21年4月策定の「岡山市都市ビジョン 新・岡山市総合計画」の理念を引き継ぎながら策定する、とされています。
少子高齢化はすでに触れられていますが、合計特殊出生率2.81を達成した奈義町は「出産祝い金の交付や、多子世代の保育料軽減、預かり保育の支援、子育て支援施設の整備、さらには、高校生までの就学支援や医療費助成など」を実施したと聞いています。岡山市も出生率自体に対策を取るべきだと考えます。

1都市ビジョンを引き継ぐとも書かれていますが、引き継ぐところと変えるところの特徴は何ですか。
2市民意識調査に表れている市民の要望の反映はどうなっていますか。
3見出しは打ち出したいことを表します。3つの将来像の見出しに「福祉」を明記すべきではありませんか。
4市民からの意見収集はパブコメだけですか。シンポジウム等、市民に集まってもらう取り組みは行いませんか。
5生産年齢人口は重要ですが、労働力人口を見る必要もありませんか。
6合計特殊出生率の向上について奈義町の施策に学ぶところはありませんか。
7交通については、『都市部と地域の拠点とが利便性の高い公共交通等で結ばれた、「コンパクト化とネットワーク化」の都市づくり』とされています。路面電車の駅前広場乗入れは後でもいいのではありませんか。
8成果指標はどのように定めますか。

2、路面電車の岡山駅前広場乗入れと市民理解について

市長が発表した路面電車の岡山駅前広場への平面乗入れについては11月24日に開かれた第四回路面電車岡山駅前広場乗り入れ計画案調査検討会でも異論が出ました。
周辺の町内会が連名で路面電車の駅前広場乗入れが優先課題なのか、他にやるべき事があるのではないか、などについて要望を出されています。
駅前商店街は反対を表明されています。
個々の市民からも「なぜ必要なのか」という疑問や反対の声が聞かれます。
検討会の議論が「路面電車が駅前広場に乗り入れたら便利かどうか」から出発し、そもそもの事業を急ぐ必要性について市民の納得が不十分だからです。
日本共産党岡山市議団は基本的には市内公共交通の整備は必要であり車優先のまちづくりから転換すべきだと考えています。
しかし路面電車の駅前広場への乗入れを急ぐことにより市民意識調査で岡山市に住み続けたいと思わない理由の第一位に上がっている「交通不便」が解消されるとは思えません。
第四回検討会では、高知駅、横川駅、熊本駅で駅前に乗り入れた後に乗客が増えた例が示されています。もともとの路線延長、延伸、乗降客数など規模、状況が異なります。
定期の利用客が、乗客が2割増えた広島は22%、3割増えた熊本は20%なのに対して岡山電気軌道は31%です。
検討会議で出された費用便益は乗り換え時間の短縮です。一番、効果を受けるのは朝が忙しい通勤・通学客です。観光客と通勤・通学客は乗車行動が異なります。

そこでお尋ねします。
1地域住民の理解と合意が不十分ではありませんか。協議や説明はどのように行ってきましたか。技術的な検討会よりも乗入れ自体の検討会が必要だったのではありませんか。
2他に優先課題があるというのはもっともだと思いますが、地域の町内会からの要望へはどう回答しましたか。
3他の公共交通への影響評価が妥当でしょうか。
4乗り換え時間短縮の恩恵を一番受けるのは回遊する人よりも朝が忙しい通勤・通学客ではありませんか。
5乗り入れで新たに街中を回遊する人の動態の分析は3月の検討会から進んでいないのではありませんか。
6駅前広場に乗り入れつつデッキをつくる可能性はどの程度、残しているのですか。
7地下街から路面電車乗り場に上がる階段の拡張、エレベーターやエスカレーターの整備は検討しませんか。
8路線延長が岡山よりもずっと長く沿線人口も多い広島と事情は異なるのではありませんか。

3、やっぱり中止を、マイナンバー

国の目論見より遅れながらもマイナンバーの通知カードが岡山市民にもかなり届いています。
「一生、大事にしなさい。漏らしたらいけませんよ」というやっかいな番号を頼みもしないのに送りつけ、管理の負担を国民と企業に押し付けるのが安倍政権です。押し売りみたいなものです。
名前も電話番号も住所も「私のもの」で公表するのも隠すのも個人の自由です。電話番号も自動車のナンバープレートもある程度は選べて、変えることもできます。ところがマイナンバーは勝手に決められてしまい、一生変えられません。自分の情報だと言われても自由に人に伝えることもできません。
わざわざ個人情報保護法と別な法律を制定して国民に管理を指示することがマイナンバーが個人の情報「私の番号」などではないことの表れです。国民管理番号とでも呼ぶべきです。
送り付けられてくる通知カードには個人番号カードの申請用紙が付いていますが申請するとこれまた管理に気を遣う面倒なものを持つことになります。
個人番号カードの申請は個人情報の点からも問題です。
全国の申請者の顔写真が地方公共団体システム機構一ヶ所に集まります。
個人番号カードを受け取る際には機械で撮影されて顔認証のデータを取られるシステムの導入が決められています。
市の職員が顔写真と本人を見比べる能力に欠けているとは思えず、必要性が理解できません。
顔認証のシステム導入は国が全国民の顔写真を集めて照合することに繋がりかねません。
マイナンバーは監視社会を強化する危険な制度です。
顔認証システムはNECが自民党IT戦略特命委員会で「個人番号カードの民間利活用」として紹介していたもの、と日経コンピュータが報じています。
マイナンバー制度には他にも様々なシステム関連の業務があり、政府の検討会議で委員が幹部を務めていた企業が独占的に受注している問題があります。マイナンバー制度はIT企業の儲け口としては大活躍です。
一方、マイナンバー制度で企業の義務や事務の負担は大変です。日本商工会議所の調査では14%足らずの企業しか対応が完了していません。
市民の情報を危険にさらし、中小企業に負担を増やし、IT企業の儲け口になるばかりなのがマイナンバー制度です。

そこで質問します。
1マイナンバーの市独自の利用拡大はすべきでないと考えますが、どのような方針ですか。
2市がマイナンバーを利用して照合する市民の情報はどれだけありますか。たとえば現在、手続きが進められている臨時福祉給付金が申請手続きをしなくても自動的に支給できますか。
3国税庁はマイナンバーが書かれていなくても受け付けて処理をすると言っていますが、市の事務で受け付けないものがありますか。
4個人番号カードがないとできない事務手続きは何ですか。直ちに発生しますか。
5ホームレスなどマイナンバーがすぐに分からない可能性があります。就労や給付において社会的弱者がかえって支援から抜け落ちる危険性はありませんか。生活保護の補足率向上に繋がりますか。
6DVで配偶者から逃げたり、児童虐待で施設に保護されたりした人のマイナンバーは配偶者や親に知られています。簡単に変えられますか。被虐待児のマイナンバーはどのように管理されますか。
7顔の見間違いによる誤交付は年間に何件ありますか。岡山市に顔認証システムは必要ですか。
8顔認証に使う機械はどのような機能、性能ですか。データの送信機能は備わっていますか。
9区役所、支所で機械による顔認証を拒否したら個人番号カードは受け取れないのですか。
10最近もクレジットカード番号を取引する闇サイトの報道がありました。マイナンバーは流出した情報の関連付けを容易にします。IT企業の儲け口になるばかりで個人と中小企業には情報流出の危険と負担を押し付けるマイナンバー制度の廃止を国に求めませんか。

 

 



Trackback URI | Comments RSS

コメント募集中