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日本共産党 岡山市議団

【資料】討論原稿(陳情採択) 2017年8月議会 竹永光恵(2017.09.15)

17年09月15日

 

【討論原稿】竹永光恵(2017.08議会 170915)

 

陳情第18号 市有地を活用した保育施設については、認可保育園としての整備を基本とするよう求めることについて

私は日本共産党岡山市議団を代表して、「陳情第18号 市有地を活用した保育施設については認可保育園としての整備を基本とするよう求めることについて」の委員長報告に反対の立場で討論します。

この陳情は保育団体が、岡山市の住宅基本計画によって進められている北長瀬みずほ住座の公募型プロポーザルの中に340人以上の認可外保育園の設置が入っていることについて、岡山市の子ども・子育て支援事業計画との整合性がとれていないこと、公有地には認可保育園を基本に待機児童対策を行ってほしいという内容で出したものです。

全国で2番目に待機児童が多いという岡山市にとって、待機児童対策は最重要課題です。そしてその最重要課題をすすめる最高責任者は市長です。市長のもとで、子ども子育て支援事業計画が策定され、H31年度までに3,400人の受け皿を増やし待機児童ゼロを目指すとの方向で進めてきていました。
重ねて申し上げますが、これは市長をトップとした市の重要政策だったわけです。しかしこれをないがしろにして提案されたのが、今回の北長瀬みずほ住座再生事業内の340人規模の認可外保育園です。
建設委員会の審議の中で、副市長、都市整備局長からそろって、両局の十分な連携ができていなかったことを反省しお詫びをするとの謝罪があり、岡山っ子育成局統括審議監からも主体的にかかわるべきだったとの反省の弁があったとのことですが、反省・謝罪だけではすまない、岡山市の政策推進においての責任能力も問われる大問題だと思います。

まず、議会との関係です。北長瀬みずほ住座の公募プロポーザルに関して、当時の建設委員会には併設施設として高齢者支援施設か子育て支援施設との大枠な説明のみだったわけです。いつ、子育て支援施設、保育園に絞られたのか?認可外を条件としたのか?どの段階でどうなったのかは全く報告がなく、公募募集がHPにUPされているから勝手にチェックしろというふうに聞こえました。委員会に相談しながらすすめていれば、全市的な視点に立って指摘でき、ここまでにはならなかったのではないかと思います。

そして、子育て支援施設の相談があったときに、岡山っ子育成局のほうはH31年度までの計画以降の問題だということで丁寧な議論をしていなかったことも明らかになりました。この地域は、子育て支援事業計画の中でも提供区域と位置付けられており、今年度も認可保育園を公募している地域でもあります。その中で今回と同じ法人が、120人定員の認可保育園で手をあげていると聞いています。少なくともこの動きを育成局として把握しておりながら、今回の提案に何の議論もしていないということに驚きました。また支援計画でのこの地域の位置づけも都市整備局に伝えてもいないというのであれば、岡山っ子育成局として、政策を推進する責任をもった姿勢が全く感じられません。

加えて、北長瀬みずほ住座再生事業総合評価一般競争入札参加資格審査委員会のメンバーには両副市長、都市整備局、保健福祉局、岡山っ子育成局など関係局長が参加していたにもかかわらず、支援事業計画との関連性は全く議論されていません。少なくとも待機児童対策が市の重要政策であり、庁内あげて推進する立場にたっていれば、これだけの幹部がそろっているのですから、支援事業計画との関連を議論することは必然性があることと気づくはずです。これは市長の政策推進にたいする指導責任が大きく問われる大問題だと私は思います。
市をあげて待機児童対策を推進しなければならないときに、そのおおもととなる子育て支援事業計画が局長クラスにさえ浸透していないなど縦割りの弊害です。

また支援事業計画を実施するにあたり、みずほ住座再生事業計画の中に子育て支援施設をつくるというなら、保育園部分を切り分けて公募、より早く認可保育園を設置できる方法はなかったのか?など計画をいち早く実現するという立場での考えに基づきあらゆる方法を提案することが、岡山っ子育成局には求められたのではないでしょうか?市長の指導責任も求められます。

また、審査委員会では、今回提案のあった認可外保育園は、保育士の体制や面積などは認可保育園と同じようにするとの提案が事業者からあり、質の良い保育ができると岡山っ子育成局は認識したとのことですが、その裏付けとなる資料はまったくありませんでした。現実的に、同じようなということで提案しているのであれば、認可保育園への移行を支援する立場を岡山っ子育成局としてとるべきです。

現在の340人以上の認可外保育園の提案のままでは、乳幼児を抱える施設としては適正規模を大きく超えているとしか言えません、命をあずかり育む現場としては度を超えています。いまいくら認可保育園と同様の体制と面積をと主張していても、実際に保育士が集まらなかったら認可外保育園としては無資格者でもいいわけです。質のいい保育や保護者が願う安全な保育施設ができる保証は何もありません。
今からでも保育施設の部分だけでも切り離し再考すべきです。

そのことが、今後の保育支援事業計画の目標達成をするために官民共同の推進力になると指摘しこの陳情を採択すべきと申し上げ討論を終わります。

以上議員各位のご賛同を賜りますようお願いします。

 

 

 



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