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日本共産党 岡山市議団

経済委員会を傍聴(簡単なレポートです)

17年12月18日

2017年11月定例岡山市議会での経済常任委員会を傍聴しました。

以下、大まかな内容や感じたことなどをお伝えします。

(議案)

・一般会計補正予算…県と市で造成中の新しい工業団地(空港南産業団地)の工事を間に合わせるための予算措置、7月24日の豪雨と9月17日の台風18号の災害からの復旧予算、7月に新設された農地利用最適化推進委員の報酬、市職員の給与が改定されたことによる人件費の補正、という内容です。

造成中の空港南産業団地は、2019年度からの分譲開始を目指しており、それまでに工事を終わらせるには、契約を今年度中にしておく必要があるとのことです。そのため、まだ2018年度予算が決まっていない現段階でも、代金を払うことを約束できるよう、予算を確保しておくことが「債務負担行為」。下水道と道路の工事を合わせて上限3億円分を、今回の補正予算に盛り込んでいます。

ちなみに、今回の補正予算案は、議案としては人件費補正とそれ以外の2本に分かれています。準備のタイミングによるずれかと思われます。

 

・卸売市場法の改正…生産者と消費者の間で安定的に安心な食品などを流通させるための仕組み=卸売市場が、大きく規制緩和されようとしています。現行法を変えようとしている中身について報告があり、議論が交わされました。

現在の法律では、中央卸売市場は、都道府県か人口20万人以上の市しか開設できず、国の認可が必要となっています。これを、誰でも開設できるよう制限なしにすることや、ルールを守ることを条件に届け出たら認める、などが改訂の柱です。

例えば、岡山市内に2つ以上の「中央卸売市場」ができたり、現在ある岡山市以外の市町村にもできたりすることが可能となります。

また、公明委員が中央卸売市場の民営化や民間委託の可能性を尋ねたのに対して、市の担当者は「可能だ、今後はそういうことも考えなければならないかもしれない」と述べていました。

この間の報道では、規制緩和を歓迎する声がある一方で、小規模事業者が排除されてしまうのではないか、安全・安心な食品の供給ができなくなるのではないか、などの不安の声も上がっています。国の法改訂が市民の食卓にどう影響していくのか、今後よく見ていき、おかしいことがあれば声を上げていかなければなりません。

 

・そのほか、新しい農業委員や農地利用最適化推進委員の報酬を定める条例改正、農道などに設置する電柱などの使用料を改定する条例などが議論されました。

この中で、農業委員などの報酬に関して、自民委員から「さっき予算を審議したが、順番を気を付けるべき。報酬を出す根拠=条例を決めたのちに、そのうえで予算を審議すべきではないか」との指摘がありました。全くその通りだと思いました。この日の審議は、追加資料のやりとりなどで結果的に条例→予算という順序になりましたが、最初のスケジュールでは予算→条例の順番でした。当局が、もしかしてついうっかり、惰性などで、おかしいことをやろうとしているときに、それをチェックするのが議会の役割です。健全で緊張感を保った関係は大切なことだと改めて思った一幕でした。

 

この日経済委員会にかかった議案は、すべて全会一致で可決されました。

 

(議案以外の報告・協議事項)

・岡山城の新たな活用、桃太郎伝説創造発信事業、岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業など、現在進めていたり今後発展させていく予定の事業

・国の「民泊法」(住宅宿泊事業法)を受けて、今後岡山市がどう対応していくか

・理念条例に全面改訂しようとしている「岡山市小規模企業・中小企業振興条例(案)」へ市民の意見を募集(パブリックコメント)

などが報告、議論されました。

 

(陳情)

・「民泊」条例の制定を求める陳情…継続審査(全会一致)

・土地の所有や境界線などに関するトラブルにまつわる陳情(4件)…不採択(全会一致)

・池田動物園の公営化を求める…継続審査(全会一致)

 

委員会で可決された議案は、21日の本会議で今度は全議員であらためて採決します。

また、陳情のうち不採択となったものは、これも21日の本会議で報告され、同じく全議員であらためて採決します。

 

 

なお、経済委員会をはじめ5常任委員会は今日で予定の審議を終了しましたが、市民文教委員会だけは今日で終わらず、明日10時から続きの審議をすることになりました。

 

 

 



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