虫や鮒
田畑賢司 07年11月5日
紅葉の知らせがあちらこちらから聞かれるようになった。市内でも中心部から少し外れると稲刈りがほとんど終わった苅田が広がっているのを見ると清清しい気持ちになるのはなぜだろう。田んぼを見ると子どもの頃の水田や用水を思い出す。虫がたくさんいた。カブトエビもいっぱいいた。水田には小っちゃな鮒っこがいっぱいいた。虫や鮒があふれかえるほどいたが、最近はなかなか見かけない。一昨日、専業農家の方から「一升の米が何粒か知っているか」と聞かれた。「わからない」と降参すると、[64827粒だ」と教えてくれた。「虫や鮒」というそうだ。「なるほど」と思った。日本人の主食として、米が大事にされなくなって久しいが、農薬の故で虫や鮒もいなくなった。田んぼがなくなったら有事の際には日本人は何を食べるのだろう?