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日本共産党 岡山市議団

【質問原稿】 2018年6月議会 東毅個人質問(2018.6.19)

18年06月19日

 

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日本共産党岡山市議会議員の東つよしです。昨日の朝発生した大阪府北部の地震で、4名の方が亡くなられ、多数のけが人が出ました。お見舞い申し上げます。高槻市の小学校では倒れてきた壁に巻きこまれてお子さんが亡くなられました。この種の壁は、文部科学省は耐震点検や対策調査の対象外にしていました。市長が先ほど調査を行うと言われました。いち早い調査と必要な対策をお願いします。

それでは一問一答形式で通告に基づき質問します。

1 障害者雇用について
(1)障害者大量解雇の教訓を
障害者が原則最低賃金以上で働く就労継続支援A型事業所で、破たんと大量解雇が相次いでいます。岡山市内では2月28日に株式会社フィルが障害者19人の働く事業所を廃止、3月に残りの事業所も破たんしました。まじめにがんばる事業所がある一方で、給付金や特開金という補助金目当てに障害者をたくさん囲い込む事業所があるのです。「あじさい方式」と呼ばれており、今破たんが相次いでいます。フィルもチラシで就労者には祝い金を出すとうたっていました。
就労可能か判断がない悪質さです。私は先月厚生労働省に、指導監査を強化し障害者支援にそぐわない経営をただすこと、まじめにがんばる事業所への支援の強化を申し入れたところです。
破たんのおそれのある事業所は県内にまだあるといいます。岡山市で繰り返させてはなりません。
質問ア:フィルの市内事業所の19人の行き先はどうなりましたか。本人の希望に沿ったものに決まりましたか。市はどんな役割を果たしましたか。
質問イ:就労可能か判断もしないで障害者を囲い込む事業所は、補助金目当てであることを疑い、早急に手を打つ必要があったのではないですか。
質問ウ:監査や指導のありかたの改善点はありますか。

障害者大量解雇をうけ、国は補助金を賃金に充ててはならないとし、事業で障害者の賃金をまかなえないA型事業所は経営改善計画を出すことになりました。昨年度実績なら市内が全69事業所中、8割もの55カ所が該当します。国は「改善の見込みがない場合には指定の取り消し等を検討」という厳しい姿勢です。一般就労できない困難があるから就労継続支援なのです。市は経営指導や元気の輪を通じた支援を行っていますが、十分でしょうか。
質問エ:経営改善計画の達成のために、市はどうしますか。
質問オ:指定の取り消し等を検討とありますが、どのような場合に取り消すのですか。
質問カ:利用者の工賃を下げた場合、計画達成は容易になりますが、それでもよしとしますか。
質問キ:A型事業所への経営改善について、どんな課題意識をもっていますか。
質問ク:市の独自補助の必要性はありませんか。

市は障害者優先調達で、モノやサービスを調達することとしています。しかし目標は、前年度を上回るという程度になっています。
質問ケ:各部局で優先調達に回せる仕事を明らかにした上で、数値目標を立ててとりくむことはできませんか。

(2)事業所報酬の改定について
4月からA型、B型事業所に行政が出す報酬が改訂されました。B型事業所は平均工賃で決まります。あるB型事業所は、「体力に自信がなく週3日にしている方や、半日だけなので全額の工賃を出していない方がいて、平均工賃は低い」という状況で、報酬が584単位から最低の562単位に減りました。工賃の低い障害者がいれば事業所の報酬が減るのです。これでは障害の重い方の利用の足かせになりかねません。
質問ア:A型、B型事業所の報酬改定による経営や利用者への影響を把握されていますか。
質問イ:事業所に報酬改定の悪影響がある場合、国に改善を求めませんか。

先日開かれた工賃向上のセミナーでは、「営業は元気な障害者を連れて行こう」「ノルマは達成まで帰らない」などの内容があったと仄聞しました。肯定的な受け止めが多かったとも聞きますが、先に述べた報酬引き下げと合わさると障害者選別につながりかねない、危うさを感じます。
就労継続支援の事業所は、「就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等の支援を行う」場です。収益を上げることを追求しつつも、一人ひとりの障害者を尊重し、支援を行うことが中心にすわるべきではないでしょうか。
質問ウ:セミナーなどの事業所の支援は、どの障害者も尊重するという立場を外れないことを心がけるべきではないでしょうか。

(3)障害者雇用の拡大について
今年度から障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わり、法定雇用率が上がりました。地方公共団体が2.3%から2.5%に、教育委員会は2.2%が2.4%になりました。
質問ア:昨年度は、市長部局2.54%で水道局は2.82%、教育委員会は2.22%と達成をしていますが、今年度はどうでしょうか。
質問イ:精神障害者の雇用について、教育委員会はゼロです。H26年2月議会では協議を行うとの答弁でしたが、どうなりましたか。

2 浅田裁判について
(1)市は控訴とりさげを
65歳になる際に介護保険を申請しなかったことのみを理由に、2013年、市は重度障害者の浅田達雄さんから全ての障害福祉サービスをうちきりました。訪問介護など月249時間のサービスがゼロ時間になったのです。要介護5に相当する脳性まひ患者に対し、買い物も、食事も取り上げたのです。死んでしまいます。実際に、ベッドから落ちて起き上がれず、朝までそのままの姿勢で何時間も一人でいたという日もありました。死んでしまうかもしれないという恐怖と不安の中で朝まで待ったと言います。
生存権を守れ、と浅田さんは裁判をおこし、3月14日に勝利判決を勝ちとりました。これは、市はサービスを継続した上で「納得を得ながら介護保険に関係する申請を勧めたりすべき」とし、市の決定は「支援法の解釈・適用を誤った違法なもの」という判決です。しかし市は控訴しました。市は命を脅かす不支給決定を反省し、判決を受け入れるべきです。
質問ア:不支給決定によって、人の命を奪ってしまうという認識はありますか。
質問イ:市長は5月臨時議会で、自立支援法の規定に基づいて我々はやってると述べられました。市の不支給決定は、生存権を侵害しない、憲法に則った対応だと言えますか。
質問ウ:5月議会の質疑では、浅田さんのような全サービスの停止を今後も行うことについて、否定されませんでした。どのような条件で行うのですか。
質問エ:控訴を取り下げませんか。

(2)障害者65歳問題の改善について
4月から、国は障害福祉サービスを無料で受けていた低所得の障害者に対し、一定の条件のもとで介護保険利用料を無料にしました。障害者65歳問題を提起してきた浅田裁判が、政治を動かしていると受け止めています。ただ、請求しないと利用料の返ってこない償還払いです。障害のある方の手間を増やすことなく、初めから無料にする現物給付が必要です。
質問ア:現在の対象は何人ですか。
質問イ:該当される方が残らず制度を利用できるよう、市は何を行いますか。
質問ウ:市として現物給付を行いませんか。



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