市議団事務局(東田) 18年10月9日
大森雅夫岡山市長は9日の記者会見で、路面電車の岡山駅前乗り入れについて、駅前広場のデザイン案に市民意見を募ることや、今後のスケジュールなどを発表しました。
デザイン案は、6社のデザイナーからの案を示し、市民意見公募や有識者検討などを経て、11月中旬ごろにはデザイナーを選定する方針を示しました。
また、2023年度には乗り入れを開始するなどとするスケジュールを、市として初めて示しました。
今日からのパブリックコメントや今月末の「市民のご意見を伺う会」の後、11月上旬に有識者での検討と庁内選考を行って、11月中旬にはデザイナーを決定する方針です。
●パブリックコメント(意見公募)●
◆期間 2018年10月9日(火)~11月2日(金)
◆資料を閲覧できるところ 交通政策課(市役所本庁舎6階)、情報公開室(市役所本庁舎2階)、各区役所(総務・地域振興課)、各支所(総務民生課)、各地域センター、天満屋地下街市民サービスコーナー
下のリンク先からも見ることができます
路面電車の岡山駅前広場への乗り入れに伴う駅前広場デザインに対するパブリックコメント(ご意見募集)について
●「市民のご意見を伺う会」●
◆日時 ①10/25(木)14:00~15:00、②10/26(金)10:00~11:00
◆場所 岡山市役所1階多目的ルーム
会のチラシはこちらから見ることができます
市民のご意見を伺う会
今日の市長の発表には、いくつもの疑問点があります。
①スケジュールが早すぎるのでは?
市は、このスケジュールを今日初めて示しました。
今日発表して、約1か月ちょっとしたらデザイナーを決定です。
市民から意見を募るパブリックコメントは、岡山市自身が「30日程度の期間を確保するよう努める」と要綱に期間を明示しているにも関わらず、今回は25日間しかありません。
なぜそんなに急いでいるのか?
②市民や議会への説明責任は?
市民のひろば10月号には間に合わず、11月号が出た時点ではパブリックコメントは終了直前です。
「ご意見を伺う会」は平日の日中に2回、それぞれ1時間の予定です。
これでは、市が決定する前に、スケジュールやデザインのことを知らないままの市民がたくさんいることになりかねません。
市議会での議論もできません。11月定例市議会は11/30に開会で、直前の常任委員会も11/28と、議会としては決定後に報告を聞くだけです。なぜ、11月議会での議論を待たないのか。
③これで決めていいの?
市は、駅前広場に路面電車を乗り入れると決定したとき、費用は9.8億円としていました。それが、今回の6つのデザイン案は、低いもので10~20億円、高いものでは100~150億円と、最大15倍。そんな話は誰も聞いていません。
「延伸や環状化など路面電車を総合的に議論すべきでは」「そもそも公共交通全体の計画を策定中なのに、なぜ駅前乗り入れだけ先行なの」など、市民の疑問に市はきちんと答えるべきです。
パブリックコメントや「伺う会」会でも、市民に問うのは駅前広場のデザイン案に対する意見だけ。こういった交通やまちづくり政策の全体について、市民を交えて議論する機会はありません。
日本共産党岡山市議団は、路面電車の活用拡大そのものには賛成です。けれども、今回の「路面電車の岡山駅前乗り入れ」には、地元に反対意見が根強いことや、費用対効果がきちんと示されていないことなど、検討の前提がそろっていないと考えています。そして、そもそも延伸・環状化や市内全体の公共交通をどうするか計画立てていく中で検討すべきであり、いま駅前乗り入れだけ突出して先行させるのはおかしいことだと考えています。
ぜひ、みなさんのご意見をお聞かせください。