このサイトは旧サイトです。最新情報などはこちらをご覧ください。
日本共産党 岡山市議団

'団日誌' カテゴリ

「保育園増やして」がみんなの声 ~ほいくカフェで語り合う

17年07月31日

 

日本共産党岡山市議団は7月30日(日)に東山公民館(中区平井)で「ほいくカフェ」を開きました。会には、子育て中のお母さんや現場の保育士などが集い、子育てや保育について感じていることを語り合いました。

市議団から、林じゅん、田中のぞみ、東つよしの3市議が参加しました。また、秋の中区市議補選に立候補を予定している池橋陽子さんも子育て中のママとして参加しました。

会では、中区に住んでいるお母さんから「保育園を申し込んだら『牟佐とか宿毛なら空きがある』と言われた」など、待機児童が2年連続で全国ワースト2位の岡山市の深刻な状況が、あらためて実感されました。

参加した人からは「やっぱり、安心して預けられる認可保育園を増やしてほしい」との感想が出されました。

市議団としても引き続き、「待機児童の解消は、認可保育園の拡充で」と強く求めていきます。

 

保育や子育てに関して、お困りのことや見聞きした事例などありましたら、市議団にお寄せください。

 

建設委と市民文教委が行政視察へ 21日まで

17年07月19日

岡山市議会の常任委員会のうち、建設委と市民文教委は今日から21日までの2泊3日の日程で、行政視察に行きます。

委員会の所管分野で先進的な取り組みなどをしている自治体を視察し、岡山市政に生かそうとするものです。

岡山市議会 委員会の構成

団からは、建設委に東つよし、市民文教委に竹永みつえ議員が参加しています。視察の様子や学んできたことなどは、それぞれのブログやSNSなどでも発信していきますので、ぜひご覧ください。

 

残りの4常任委員会は、別の時期に視察に行くことになっています。

 

◆建設委員会

7/19(水)

①山口市「地域住民主体で運行しているコミュニティタクシーについて」

7/20(木)

②鹿児島市「中心市街地活性化基本計画について」

7/21(金)

③長崎市「下水道施設の地震対策(地震時のネットワーク化)について」「公共下水道事業(長崎駅周辺の雨水対策)について」

 

◆市民文教委員会

7/19(水)

①三鷹市「市民協働センターの施設運営等について」

7/20(木)

②柏市「ICT教育について」

7/21(金)

③静岡市「静岡県舞台芸術劇場、舞台芸術公園について」

 

 

 

子ども貧困、地域猫、セルフネグレクト、ごみ、民間委託などしっかり学んできます

17年07月3日

日本共産党岡山市議団の5人は、今日3日から5日までの日程で、東京と横浜に行政視察に行っています。

行政視察は、岡山市政に役立てる目的で市議が公費で行く視察です。

いまは、インターネットでどんな情報も机に座ったままで手に入れられるかのように錯覚するときもありますが、担当の方から直接、細かいニュアンスを含め聞き取ったり、現地を見学して映像などを見るだけでは伝わらない情報を得るために、行っています。

今回は二泊三日で5つのテーマで学んでくる計画です。

3(月) 子どもの貧困対策(荒川区)、地域猫(新宿区)

4(火) 高齢者のセルフネグレクト(東京都北区)、ごみ減量(横浜市)

5(水) 窓口業務民間委託(足立区)

 

学んできたことは、委員会での審議に反映させたり、岡山市の関係課に提案や情報提供をしたり、議会質問に生かしたりします。

また、議員それぞれが、ブログやSNS、紙ニュースなどでも報告します。

 

なお、これに伴い、5日(水)までは議員がご相談等に即応できない場合があります。

市議団事務局で可能なかぎりの対応をいたしますが、事情についてはご理解をお願いいたします。

日本共産党岡山市議団事務局(電話086-803-1707)

 

 

市政ニュースづくりに知恵と工夫をあつめて

17年06月29日

 

6月議会が終わって一息つく間もなく、市議団では議会報告のニュースづくりに追われています。

今日の団会議では、それぞれが分担した原稿や今回初挑戦する印刷所のデザイン原案をみんなで検討しました。

今年は秋の市長選・市議補選の日程が影響して、普段なら9月に入って始まる定例議会が8月に前倒しとなっており、ニュースをつくって届けたり、市政報告会などを開いたりする日程にもいくらか影響が出ています。

とはいえ、議会でどんなことがあったのか、市政がどんなふうに動いているのかを市民のみなさんに知らせるのは、市議(団)の基本的な役割の1つですから、しっかり伝わる内容のニュースを団全員の知恵と工夫を集めてつくっていきます。

7月下旬ごろには完成して配布を始める予定ですので、みなさんのお手元に届きましたら、またご感想やご意見などお聞かせください。

(写真のニュースはラフ原案で、完成版は大幅に変わる予定です)

6月議会閉会 河田、林じゅん議員が市民の願い受けとめて討論

17年06月26日

(3議案に反対する理由を述べる河田正一議員)

(2陳情の採択を求めて討論する林じゅん議員)

 

岡山市議会2017年6月定例会は26日、全61議案をすべて可決して閉会しました。法律が変わって公選制から市長任命制になった初の農業委員選任案をはじめとする人事案件も承認されました。

日本共産党岡山市議団は、3議案に反対し、2陳情の採択を求めて、河田正一、林じゅん議員が討論しました。各会派の賛否は上の表のとおりです。

(団が反対した議案と反対の理由)

・個人情報保護条例の一部改正・・・マイナンバーの利用拡大につながるため

・市税条例の一部改正・・市が保育の質を担保出来ない「企業主導型保育」を呼び込むために最大限税制優遇する内容だから

・工事請負契約・・伊島幼稚園と保育園の「改築」工事だが、実質的に伊島保育園の廃止と認定こども園化につながるため

(団が採択すべきと求めた陳情)

・「国民の権利と安心・安全を守る公務・公共サービスの拡充」を求める・・諸外国に比べても少ない公務労働者を「全体の奉仕者」として質的・量的に増やすべき

・農業者戸別所得補償制度の復活を求める・・「つくり続けられる農業」のために、生産費を下回る米価を政策でカバーする必要があるため

【議会質問資料】 2017年6月議会 竹永光恵個人質問(6/16)

17年06月16日

2017.6月議会 竹永光恵個人質問

1 第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画策定に当たって

第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画策定の議論が始まりました。

この20年間で岡山市の単身で75歳以上の人口は3.2倍に増加しています。また市の認知症高齢者が10年後には3万人と見込まれる時代の計画です。高齢者の実態に合った内容にしなければなりません。

 

(1)計画策定について

ア 今後、関係者のヒアリングをして10月に骨子案が発表される予定です。サービスの種類、事業所数など多種多様な実態の中でどのように現状を把握するつもりなのでしょうか?

 

 (2)総合事業について

私自身、東区を中心に12カ所の事業所をたずね、実態を伺いました。その中で上がった声をお伝えします。

まず総合事業について伺います。

ア 手上げをした何割が総合事業を実施しているか把握していますか?

イ 私が伺ったところでは手上げをしているものの、該当者がいない、来ない、包括からの紹介もないと言われています。これは全市的な問題でしょうか?

ウ そのほか、「総合事業は報酬が少ないので経営に影響しかねない」「弱小 事業所はつぶれることになる」「短時間利用の方の送迎のための人が雇えない」など具体的な声を伺いました。この声にどうこたえるのでしょうか?

エ 平成28年3月に13件、平成29年3月に10件の事業所が廃止となっています。その理由や後追い調査はしているのでしょうか?

オ 訪問介護はこの1年で19の事業所が廃止となっています、総合事業の影響はないのでしょうか?

 

(3)特養の入居要件について

21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会が全国の老人ホーム施設長1,906人の本音をまとめました。要介護3以上の入居要件の変更で「特養への入所申し込みが以前より減った」という回答が56%、約半数の施設が入居者に影響が出ていると答えています。

ア 入居条件が介護度3以上になった特養での実態を市はどう把握していますか?

イ ある特養では、待機者が半減したとのことですが、市全体としての待機者はどうなのでしょうか?

ウ 要介護1、2の方でも認知症がひどいと在宅での介護は困難です。入居要件を変更できませんか?

 

(4)3つの論点について

先の審議会では3つの論点で議論が行われました。

論点1「いつまでも活躍できるまち「おかやま」について」伺います。

私が調査したある特養では地域の方を対象に3カ月に一度、健康教室を開催していて健康講話、体力測定を行い、予防的にその方に必要なことは何かを作業療法士監修のもと提案する取り組みをしていました。またある老人保健施設では、地域のキーになる方を施設自ら掘り起し、サロンを立ち上げています。

ア こういう取り組みがあちこちでできるようにするためには、取り組みを広報し、コーデイネートする機関が必要です。また地域で取り残された高齢者が出ないように、つなぐための機関も必要です。残念ながら岡山市はサブセンターを廃止しています。本来ならば、各地域のサブセンターがそういう役割をするべきではなかったでしょうか?

イ 施設を拠点にするなら、市独自の加配など予算をつけてはどうか?

 

次に、論点2の「状態を改善するための多様なサービスの展開について」伺います。

ウ 地域包括支援センター、地域ケア総合推進センター、介護予防センター、生涯現役応援センターのそれぞれの役割分担を明確にし、市民にわかりやすく使いやすくするための名称も含めての改善がもとめられるがいかがお考えか?

エ 私が聞き取りをした老人保健施設の施設長は「状態を改善するために、老人保健施設における基本報酬の算定は、在宅復帰率やベッド回転率を中心とした評価型の算定へと変化してきているように思う、そういう中で報酬を維持しようとするあまり質の低い在宅復帰となる傾向がふえているのでは?」と言われていました。市として在宅復帰率やベッド回転率などの把握と分析は?

 

次に論点3「介護状態になっても医療を含めた施設、在宅を選択できるまち」について伺います

オ 施設でのターミナルケアはどのくらいすすんでいるのか?加点があるのでしょうか?

 

ある70代男性のケースを紹介します。昨年末に脳血栓で倒れ、今は病院におられますが、退院の時期が迫っています。気管切開と胃ろう手術をされているので介護度4ですが、特養や老健では医療的ケアが必要なので入居は困難です。療養型病院はどこも空きがありません、今まで元気だった夫を妻は一人で介護することは方法もわからないし精神的にも無理だと言われています。結局は療養型が空くまで今のところで延長してもらうことにはなりましたが、急に空くかもしれないし、何か月も空かないかもしれないという不安定な状態です。

カ 国の改定では慢性期の医療・介護ニーズへの対応のため、医療的なケアが必要な方の受け入れと生活施設としての機能を兼ね備えた新たな介護保険施設を創設するとなっています。療養型病院の移行は6年間の経過措置が設けられるとのことです。市として現在ある療養型病院を新たな施設として位置づけるのか?新たに増やすのか?第7期計画にはどう盛り込もうとお考えなのでしょうか?

 

(5)利用料・保険料について

ア 国の改定では利用料が所得によりますが3割負担になると聞いています。岡山市では何人の方に影響しますか?

イ 以前利用料が2割に増えた時点でも、デイサービスの日数を減らすなどの自粛のケースがあったとうかがいました。3割になるともっと影響が考えられます。市独自の緩和措置などとりくめないのでしょうか?

ウ 保険料の値上げも考えられています。以前5,000円を超えると負担が大きいと言われていた保険料もすでに超えており、将来的には9,000円以上になるとも言われています。しかし高齢者世帯の財政状況は大変な方が多いのではないでしょうか?値上げ幅を抑えるために考えられることはなんですか?

 

  

2 障害者が安心して暮らせる地域社会の実現を

(1)浅田裁判から4年

2013年65歳の祝われるべき誕生日の3日前に、岡山市から介護給付費等不支給決定通知書を受け取り、サービスをはく奪された重度障害者の浅田さんが岡山市を訴えた裁判から4年がたちました。まだ係争中ですが、この裁判や運動を経て、2015年から岡山市も65歳以上の障害者に対して介護保険サービスが優先されるものの、総合支援法サービスが必要な理由を明記すれば、両方受給することができるようになりました。

ア 現在の岡山市の65歳以上の方の介護保険と障害サービスの併給の実態をお聞かせください。上乗せも横出しもニーズに合わせて受給できているのでしょうか?

イ どの人も今までの生活が保障されるようにすることが求められますが、65歳になる前にきちんと両方使えるようなケースを明文化をする必要があるがいかがか?

 

(2)相談支援の充実のために

重度障害で在宅生活の女性からこういう相談を受けました。障害者自立支援サービスを使ってサービス等利用計画を立てるケース会議のときにコーデイネートする役割の障害者相談支援専門員から、「重度のあなたが一人で在宅生活をすることを選んだがゆえにこれだけの人に負担が起こる」との心無い言葉を言われ、何日もおちこみ、死にたくなったそうです。

障害者相談支援専門員は障害者基本法の理念に立ち、その方がどんなに重い障害を持とうとも、住み慣れた家で使えるサービスを使ってあらゆる専門職や事業所と連携し、プランをたてるのが役割ではないでしょうか?障害者相談支援専門員の任用資格は施設での在職経験や相談支援事業の経験があるなどさまざまですが、在宅生活支援のイメージなど研修はされているのかと疑問を持ちました。

ア 障害者相談支援専門員が真に在宅生活を支援するための研修はどうしていますか?

イ 岡山市障害者プラン、第5期岡山市障害福祉計画等の策定に苦情の相談窓口の確立を明記してほしいがいかがか?

 

(3)「我が事・丸ごと」 地域共生社会とは

今回の国の法改定で「我が事・丸ごと」の地域づくり、包括的な支援体制の整備が位置付けられました。住民が抱える多様で複合的な地域生活課題について、住民や福祉関係者による、把握と医療機関との連携、解決が図られることを目指すとしています。

ア 地域課題の解決力の強化や地域住民の地域福祉活動への参加が明記されています。生活圏域を小規模に設定し核になる機関の確立と体制についていかがお考えか?

イ 地域生活課題を解決するための体制として複合化した相談機関や支援体制に努めることが規定されています。相談窓口を一本化しているところもあります。岡山市はどうお考えなのでしょうか?

ウ また法改定では高齢者と障害児者が同一の事業所でサービスを受けやすくするため両方の制度に共生型サービスを位置付けるとなりました。

関係者は、より専門性をもち、人も予算もしっかりとつけなければ、きちんとした支援ができないのではないか?と言われていました。市のお考えをお聞かせください。

 


 

3 旧後楽館中・高跡地活用事業について

旧後楽館中・高跡地活用事業のプロポーザルが行われ、市は優先交渉権者として山陽放送株式会社を選定しました。

そもそもこの土地の民間売却は昨年の9月議会の市長答弁から唐突に動き出した感が否めません。売却に至る経緯について、議論の過程も委員会審議では明らかにならず、議事録や記録もないため、納得がいきませんでした。

あの場所をどうするのか?市民の大切な財産にもかかわらず、市民的な議論もなかったこと、売却ありきですすめられてきたことに我が党市議団として認めることができませんでした。

優先交渉権者発表の市長記者会見の時も、記者から、「市長の息子さんが山陽放送にお勤めでは?」との質問も出て、市長も、子会社にお勤めだと答えていました。また市長ご自身も山陽放送の代表取締役にH26年に就任され給与ももらっています。

だからこそ、審査が公平公正に行われていたのかを委員会で示していただきたかったのですが、その結果が黒塗りの資料だったと伺い残念でたまりません。

三社から応募があり、一番高い価格は公益財団法人石川文化振興財団ほか2者のグループで、14億8,000万円。2番目が山陽放送株式会社で12億円。3番目が浅野産業株式会社で10億円という結果でした。なぜ高いほうに決まらなかったのか、内容的になぜ山陽放送の方が優れていたのか?その説明が黒塗りです。

 

(1)「最終的に私が判断をした」と、記者会見で、市長は言われました。

外部有識者から出た意見と審査の結果と採点集計表にもとづいて、何がどう決め手になったのか詳細にお答え下さい

(2)審査では都心創生まちづくり構想を理解し同構想に沿った提案となっているか?が基本コンセプトとされています。どう評価されたのでしょうか?

(3)現在の山陽放送も歴史体験ゾーン内にあります。

跡地活用も構想の理念がいかされるものとしなければいけません、お考えをお聞かせください。

 

16日(金)は、5番目に竹永みつえ議員が登壇

17年06月15日

岡山市議会2017年6月定例会は16日(金)に個人質問3日目を迎えます。

岡山市議会インターネット議会中継

2017年6月議会 個人質問 発言通告

市議団の竹永みつえ議員はこの日の5番目に登壇し、3つのテーマで論戦します。

開始はおおよそ午後1時頃と見込んでいますが、前後する場合があります。

「1.第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に当たって」では、2018年4月からの計画となる7期計画の議論が始まったもとで、竹永議員自身が介護保険関係の事業所を訪ねて聞き取った実態調査をもとに、総合事業、特別養護老人ホームなどの課題や、7期計画策定に向けた「3つの論点」について議論します。また、先ごろの国の法改悪で介護保険料が一部の人について3割負担に改悪されたことをとりあげ、市としての実態把握や対応策を求めます。

「2.障害者が安心して暮らせる地域社会の実現を」では、65歳になる直前に障害の総合支援サービスのうちきりと介護保険サービスへの移行を宣告され、裁判でたたかっている浅田さんの事例をもとに、高齢障害者に対する岡山市の姿勢と施策をただします。また、重度障害者の在宅生活支援のための具体的な施策についても市の姿勢を問います。さらに、国が進めている「我が事・丸ごと」地域共生社会について、このままでは単に公的支援が弱まって自助を求めるものになるだけだと指摘して、市の考えと取り組みをただします。

「3.旧後楽館中・高跡地活用事業について」では、売却に至る経緯や売却先の選定理由などについて、議会(委員会)にも十分な説明が無いことや、記録が残っておらず検証できないことなどから、市の考えをただします。

 

この日は全部で6人の議員が質問に立ちます。川本浩一郎議員(自民)は岡山市2020年(人口減少)問題など、山田正幸議員(自民)は通学路以外での防犯灯・防犯カメラなど、福吉智徳議員(公明)は周辺地域の交通政策、森田卓司議員(自民)は岡山市の一体感と地域の特性など、下市このみ議員(市民ネット)は旧後楽館中・高跡地などについて質問します。

 

【議会質問資料】 2017年6月議会 田中のぞみ個人質問(6/15)

17年06月15日

2017.6月議会 田中のぞみ個人質問

 

1.地域協働学校とシニアスクールの可能性について

超高齢化社会を迎える中で、健康寿命の延伸は個人にとっても福祉行政にとっても大きな課題です。

岡輝中学校の地域協働学校の中から生まれたシニアスクールは、生涯学習の観点だけではなく、高齢者の生きがいづくり、認知症予防、介護予防などの面において、さまざまな可能性を持った取り組みとして、改めて注目されるべきだと思います。

シニアスクールの正式名称は「子どもたちと主に学ぶ教室シニアスクール」です。平成15年に岡輝中学校においてスタートし開校15年目を迎えています。荒れる中学校を克服する過程で、「世代を超えた心の交流」を狙いとして始まりました。

現在、岡輝中学校内に週3日の岡輝教室、清輝小学校に週2日の清輝教室、岡南小学校に週1日の岡南教室があります。それぞれ13人、16人、27人合わせて56人の生徒さんが在籍し、最高齢は93歳です。カリキュラムに沿って、1時間目から5時間目まで給食を挟んでしっかり授業をしています。遠足もあります。開校当初から15年一度も休まず来られている方もおられ、多くの生徒さんが継続を希望されるそうです。ご本人にとっても、いまや大切な生きがいになっていると感じました。

子ども達にとっても身近な存在で、教室に入りにくい子どもの居場所になったりと、双方向に相乗効果のある大変有意義な取り組みで、現在も全国からの視察が絶えません。

しかし、シニアスクールの運営は大変です。NPO法人を立ち上げ、NPO会費と寄付と授業料でやりくりしており、行政からの金銭的支援はゼロです。ちなみに、NPO設立時の初代理事長は当時の萩原市長です。現在、講師の先生方は約40人で事務局など総勢50人が関わっていますが、ほぼボランティア状態です。来年からは、授業料の値上げが迫られています。関係者の世代交代も大きな課題であり、このままでは存続の危機を迎えるのではないかとも心配されます。

(1)シニアスクールの意義について

ア 岡輝中学校区の取り組みについては、一昨年市長が訪問してくださり、先日は保健福祉局長が見学されたと伺いました。介護予防や認知症予防の観点からシニアスクールの可能性についてどのように感じられましたか。

イ 岡山ふれあいセンターでは、介護予防事業の一環としてシニアカレッジに取り組まれており好評と伺っています。シニアスクールは、子ども達と同じ校舎で一緒に学ぶ点において高齢者にとっても非常に貴重な機会となっています。高齢者福祉分野の岡山市の事業として、位置づけることはできませんか。

ウ 岡山市が配布している高齢者福祉の冊子でも紹介していただきたいがいかがでしょうか。

エ そもそも教育委員会では、HPや「教育振興基本計画」で、生涯学習としても地域協働学校の取り組みとしてもシニアスクールの位置付けがないのはなぜですか。岡輝中を参考に始めた鏡野町では、生涯学習として予算措置もあります。岡山市でもできないのですか。

 

(2)夜間中学について

昨年12月に成立した「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」において、全ての地方公共団体に、夜間中学における就学機会の提供等の措置を講ずることが義務づけられました。文科省は、まずは、全ての都道府県に少なくとも一つは夜間中学を設置する事を目指すという方針を示しています。

この5月全国夜間中学研究会の方々が岡輝中のシニアスクールを視察されました。シニアスクールは、学び直しの機会を提供しているすばらしい取り組みとのことでした。全国に誇るシニアスクールで、モデル試行ができるのではないですか。

 

(3)「地域の寺子屋」にとりくみませんか

岡輝中のシニアスクールでは10年ほど前から「岡輝版土曜寺子屋」として、シニアスクールの講師の先生方による寺子屋が開催されていました。残念ながらここ数年は休止状態です。様々な負担が原因と考えられます。

一方、神奈川県川崎市では、全小学校に「地域の寺子屋」を設置しました。子どもの貧困対策が急がれる中においても、身近な学校施設における「寺子屋」的学習支援は今後おおいに注目されるべき取り組みです。

家庭学習の重要性がよく訴えられますが、女性の就業率の向上と、家庭で子どもと向き合う時間の減少は相関していると思います。我が家も、長男が小学校に入学した途端に毎日の生活がめまぐるしく変わりました。小1ショックは家庭にもあります。毎日出される宿題と翌日のランドセル準備だけでも1年生だと小一時間かかってしまいます。夕方6時前に帰宅しても、夜9時に寝かせようと思えば、その時間はとれません。夕食の支度をして、食べさせて、妹達もお風呂に入れる。片付けや洗濯物を後回しにしても、家事を分担しても毎日は難しい。ひとり親ならなおさらです。葛藤しているお母さんは多いと思います。昔に比べ、授業数も宿題も増え、子どもも疲れてかわいそうに感じます。

地域の教育力も求められていますが、何ができるのか。放課後子ども教室などで、学習支援に取り組んでいる地域や、福祉部局による学習支援事業もありますが、教育委員会としてのお考えをお聞かせ下さい。

 

(4)地域協働学校の在り方について

文科省は、地域に企業や法人、NPO等あらゆる主体も巻き込んだ「地域学校協働本部」を置いて、推進を図ろうとしています。学校を舞台にした地域づくりとされていますが、教職員の負担が増えてしまっては本末転倒です。そもそも岡山市が2本柱としている「地域協働学校」との違いは何なのか。地域協働学校の学校運営協議会を拡大するのか、改めて整理するべきではないかと思います。方向性をお示し下さい。

 

 

2.待機児童対策について 

(1)子ども・子育て支援計画について

子ども・子育て支援計画の見直し案が示され、保育事業と学童クラブについては、量の見込みと確保計画が大きく見直されました。数字の話は細かい話になりますが、計画自体が数字の話そのものであり、しっかり計画を立てることが全てのベースになります。

 

ア 希望する全て子どもが保育を受けられるよう市が施設を整備するのがこの支援計画です。H31年に19,000人分の施設数を確保する計画になっていますが、これは企業主導型保育事業や既存の認可外施設も含んだ施設整備計画ですか。

イ 昨年度の増員実績1,029は「利用定員」ですか。「認可定員」ですか。合わせて今年の目標値1、500についてもお示し下さい。国の集計に反映されるのはどちらですか。

ウ また、1,029のうち実際に利用されているのは何人で何割か、その理由はなんですが、認可と認可外についてお示しください。

エ 保育士が確保されない限り実際の受け入れは増えません。この度の計画見直しでも、0歳児と1歳~2歳児、3歳児以上で分けて量の見込みを立てています。必要な保育士の数は割り出せます。フルタイム換算で何人必要ですか。その数を確保する計画こそ必要ではないですか。

オ 保育士の離職防止観点から、「岡山市就学前教育・保育の在り方」で検討すると述べられていた事務専門の職員や、掃除洗濯専門など保育に携わらない職員確保についての検討状況はどうなっていますか。

カ 未入園児童へのアンケートを行ったということですが、目的と内容、結果についてお示しください。

 

(2)保育の質の確保について

子どもを預かってくれるならどこでもいいと保護者は決して思っていません。いくつもいくつも保育施設を見学して、どこなら我が子を大切に育ててくれるだろうと真剣に悩んでいます。市長が「あらゆる手段を使って」と繰り返される中で、就学前の保育・教育についてどこまで保障しようとしているのか、大きな不安を感じでいます。

 

昨年導入された、企業主導型保育事業については、今議会でも、市の税制優遇を最大限行う議案が示されており、積極的な参入を促したいメッセージを発信されています。しかし、企業主導型保育については、市町村が一切関与出来ず、利用調整等もできません。9日に開催された「子ども・子育て会議」において、企業主導型保育について委員から出た質問に対し、基本的には従業員向けで市が認可している事業所内保育と同じという旨の説明がありましたが、果たしてそうでしょうか。

先日ある企業主導型保育園を見学しました。全国展開されている株式会社の企業主導型保育です。園児募集の広告を見れば、「10分単位でご利用いただけます。」「当日予約OK」、「お得なプリペイドシステム」があり、「今なら年会費2000円オフ」。「月極コースも様々なコースからお選びいただけます。」などのうたい文句が並んでいます。

実際に、土日や祝日も開園しており、夜も夕食付きが選べるなど、一時預かり先としては便利さを感じます。生後2ヶ月から預けられる施設ですが、保育全体がシステム化されビジネス化されていると感じました。

担当者から「企業主導型保育事業なので、岡山市で保育認定をもらえば、少しお安くなります。」という説明がありました。従業員枠という設定は現在無いようでした。説明してくれたのは、他県から応援にきていたベテラン社員でしたが、保育士資格者について聞いても、具体的な返事はありませんでした。保育従事者ですが、保育士ではないと感じました。

 

ア 岡山市は、企業主導型保育事業を待機児童解消の受け皿として目標数の中に位置づけていますが、就学前教育・保育を保障する観点から、岡山市は責任を持てるのでしょうか。

イ 「岡山市就学前教育・保育の在り方」においては、「希望する全ての就学前の子どもに小中学校への連続性を大切にした教育・保育を等しく提供できるよう子育て環境を整備」するとあります。認可保育所以外の保育施設について具体的にどのように保障するのか、改めてお示し下さい。

 

« Prev - Next »