【議会質問資料】 2017年6月議会 東毅個人質問(6/15) 原稿
市議団事務局(東田) 17年06月15日
1、公的施設のトイレについて
(1)学校トイレの洋式化を
梅雨など出水期に入りました。災害対策として、避難所に使いうる学校トイレの整備が必要と考えます。
6年前の台風12号では、南区の避難勧告をうけて80代の男性が学校に避難したのですが、和式トイレしかなく転倒したとことがありました。体育館や屋外トイレなど、公立学校の避難時に使用可能な大便器の洋式化率は市内全体で30.9%にとどまります。なお、南区では25.3%、一つも洋式トイレのない学校は小学校・分校で24校中4校、中学校も10校中1校残されています。
場所を問わない調査でありますが、全国の学校全体の洋式率は昨年4月1日現在43.3%です。遅れがあるのではないでしょうか。緊急防災・減災事業債なら7割が交付税算入されますし通常の改修のような下限額がなく、使いやすいと考えます。
質問ア:学校のトイレの洋式化の整備はどうすすめますか。
質問イ:学校のトイレのうち、避難時に使用するトイレと、その他のトイレの位置づけは同じですか。
質問ウ:避難所として使われる学校のトイレに、集中的な整備をしませんか。
(2)人の集う場所での多目的トイレの改善を
さて私、子どもと2人で外出する機会が時々あります。娘は現在1歳4か月、おむつのとれない子どもを連れて出ると不便を感じることがあります。おむつ替えの場所です。先日、岡山駅西口にいたとき、リットシティビル内の多目的トイレに行ったらおむつ替えシートがありませんでした。駅構内にある案内板では多目的トイレの場所が全て車イスマークで表示されています。しかし初めて来る人にとって、何に使えるか使えないかは、開けてみるまで分からないのです。何ができるのか、案内板では分かりませんでした。LGBTの方の利用を想定し入口等に「どなたでもお使いいただけます」と書くことも必要と考えます。
質問ア:リットシティビル内2階の多目的トイレにおむつ替えシートの設置ができないですか。
質問イ:多目的トイレについて、案内の地図及びトイレ入口に何ができるかの表示を改善できないでしょうか。
公園はグランドゴルフなど高齢者が集う場所ですが、和式トイレでは使えないと言う声をうかがいます。洋式化や多目的トイレの設置は、行動範囲が広がる人が増えると思います。
質問ウ:公園トイレの洋式化や多目的トイレ設置を進める計画がありますか。
2、太陽光パネル設置のルールについて
南区の阿部池の水面に大規模に太陽光パネルがつけられています。ここでは県、市と自然環境に関わる団体と協議を行った上で協定書をとり交わしました。これはあくまで自主的なもので、市には基準がありません。広い場所をとり、光を反射するソーラーパネル設置には、トラブル回避のルールが必要だと考えます。南区では産廃混じりの土が埋められていると指摘された場所に太陽光パネルが設置され、除去されたか確かめられない事例があります。兵姫路市では、一昨年12月に隣地のパネルの反射光でまぶしい、暑いと住民が裁判に訴えました。こういったトラブルの中、赤穂市は条例で反射光の影響の図面を出すなど事前協議を求めるよう決めました。政令市では、金沢市や京都市が公共施設から見えないようにすること、目立たないパネルにすることなどを決めています。住民説明を求める自治体もあります。
国が3月に示した「事業計画策定ガイドライン」(太陽光発電)では、反射光に注意することの他、遵守・推奨すべき事項として自治体への相談が入っています。しかし岡山市は求める中身がないのです。
太陽光発電は重要な再生可能エネルギーの一つです。ソーラーパネルが地域で共生できるルールを作る必要があると考えます。
質問ア:太陽光パネル設置について、開発行為が伴わない場合、市が計画を把握することができますか。
質問イ:国のガイドラインをうけて、市は何か対応しますか。窓口はどこですか。
質問ウ:一定規模以上の太陽光発電施設について、市として景観や自然、住環境を守る内容で届出や住民への説明等のルールをつくりませんか。
3、国民健康保険について
国保料を岡山市では10年連続値上げせずに据え置いてきました。市民の健康づくりとともに、なにより当局の努力のたまものだと思っています。それでも高いのが実態です。70代の男性で、「耐えられない背中の痛みで病院にかかったら肺に重度の悪性腫瘍が見つかった。低収入で国保料が払えず、市販の痛み止めでがまんして治療が遅れた」というケースがあります。高い国保料がお金のない市民の命を脅かしているのです。
来年度から国保の運営主体が市町村から県に移ります。懸念されるのは保険料値上げです。
昨年12月に埼玉県は国保運営協議会(国保運協)で、県に移管した後の保険料の試算を発表しました。どの市町村も値上げで、増加率が最も低い小川町で7.13%、最も高い蕨市では77.31%もの値上げという報道です。
北海道では、道が公表した「納付金による保険料収納必要額」と、2015年度の保険料(税)額調整額を比較すると、ほとんどの市町村が値上げで、最も高くなる音威子府村(おといねっぷむら)では、143.6%もの値上げです。
岡山県ではどうなのか。すでに県から市に試算が示されたと聞いております。公開すべきではないでしょうか。
質問ア:県からの標準保険料率の試算は示されましたか。市としてどう受け止めましたか。
質問イ:県に示したデータの公表はしませんか。市として試算はしましたか。
質問ウ:保険料率の試算を明らかにしませんか。
県からの標準保険料率の公表は来年1月というスケジュールです。市としては来年度予算案を固める時期であり、市の国保運協の直前です。政策的繰り入れなどの判断が間に合わない可能性があります。
質問エ:県の標準保険料率公表が来年1月なのは何故ですか。早めるよう求められませんか。
質問オ:政策的繰り入れについて、保険料値上げを避けるために継続すべきと考えますがどうですか。
質問カ:保険料値上げを避けるために何を行いますか。
4、通学区域弾力化について
4月25日の教育委員会定例会で、通学区域弾力化の小学校での廃止が決まりました。日本共産党市議団は全面廃止を求めており、一歩前進と受け止めます。ただ、4月18日の市民文教委員会では複数の見直し案が示されましたが、教育委員会定例会では「小学校廃止、中学校存続」の一案のみでした。また6月6日の常任委員会に経過報告がありませんでした。大きな制度変更です。議会と問題を共有することが、市民理解を進める力にもなると考えます。
市民からは来年度廃止へのとまどいの声があります。周知期間を十分取った決定時期にする必要がなかったでしょうか。また、指定学校変更許可基準で対応可能な相談もありました。
質問ア:通学区域弾力化の見直しの決定は、周知期間の確保のため前年度中にできなかったのでしょうか
質問イ:教育委員会定例会の前後の市民文教委員会で、丁寧に説明されるべきではないでしょうか。
質問ウ:指定学校変更許可基準について、市民に理解しやすい情報提供ができないでしょうか。