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日本共産党 岡山市議団

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【資料】2018年2月議会 個人質問原稿(3/6林潤)

18年03月6日

(印刷用PDF)林潤(個人質問180306)

 

1 放課後児童クラブの運営平準化と充実について
放課後児童クラブは、共働きの増加、放課後の環境の変化と高学年保育の拡大に伴い、ニーズが拡大してきました。
施設と体制の充実は、安心して働きながら子育てできる岡山市のために大切な施策です。市が、運営の平準化を進めるための職員体制を取ろうとしていることは評価します。
運営の平準化が求められる背景には、放課後児童クラブの運営規模が大きくなったことがあります。在籍する子どもが増えれば、雇用も施設整備も大きくなり、ボランティアでの対応は困難になります。
運営の平準化に当たって、全ての子どもに豊かな放課後を保障するためには営利ではなく岡山市の子どもを育てる公的な視点が求められます。本来、市が直営で責任を持つべきだと考えます。
放課後児童クラブに通う子ども達の年齢が上がると対応も変化します。人間関係、性のこと、ネット利用などです。交友関係は複雑になり、意思表示もはっきりし、高学年になるとクラブのことをSNSのグループで相談してから、支援員に話を持ってくることもあるそうです。支援員も日々、対応のスキルアップが必要です。人の確保と質の向上の両方が課題です。
また市が施設整備に力を入れているのは認めますが、プレハブ設置や空き教室の改修は市費でも、エアコンほか様々な備品が保護者負担です。地域運営委員会は地域に根ざした柔軟な運営ができると言われる反面、法人格がないことで様々な制約があります。
例えば借り入れができません。大きな施設整備は困難です。施設の拡大に際して運営委員会会長や保護者会会長が個人で借り入れを行った例を聞いています。個人がリスクを負うのは望ましい運営とは言えません。保護者会のお金で大きな出費に備えているクラブもあります。次の世代の子どもたちのために積み立てる善意は貴重なことではありますが、安定した運営とは言えません。
小中学校にもエアコンが必要とされる時代になり、中学校では設置が具体化しています。
夏休みに一日中、子どもたちが過ごす放課後児童クラブには、当然に必要です。
経理作業や印刷物の作成に使うパソコン、大勢の子どもたちにプリントを配布するための印刷機も事務作業を軽減し、子ども達への対応の質を上げるために必須です。
施設面積、人員に加え備品等も市として充実させる必要があります。

そこで質問です。
ア 運営平準化を進める担当課の体制はどのようになりますか。
イ 運営主体に営利企業の参入を認めるとすれば、考え方の転換ではありませんか。なぜですか。
ウ 支援員確保のために順次、直接雇用を進めるべきではありませんか。
エ 2月23日の支援員の就職相談の状況はどうでしたか。支援員の仕事に関心を持った方のフォローはどのようにしますか。
オ 平成32年度以降もニーズが拡大する可能性をどう考えていますか。
カ 高学年保育の拡大に伴い、高学年の子どもへの対応のための研修はどうなっていますか。
キ 保健室の先生に学校での性教育について、保護者や支援員に伝えてもらう取り組みを全クラブで行ってはどうですか。学校現場との相互の理解にも繋がります。
ク エアコンは市が整備すべきではありませんか。
ケ パソコン、印刷機等の一定の費用が掛かる備品に対しては整備の必要性をどう考えていますか。
コ 施設整備に当たっては、事務スペースも面積に入れるべきではありませんか。

2 保育園の待機児童解消は認可保育園で
来年度に向けて一次調整では、1,767人が希望する保育園に入れませんでした。二次調整でも1,674人でした。過去2年に続けて厳しい事態です。
市は、受け皿を拡大してきたと言いますが、認可外保育施設を含む数です。
日本共産党岡山市議団で、いくつかの認可外保育施設の実態を調査しました。
保育士以外が面倒を見てもいい、園庭がなくてもいいのが認可外施設です。
ある施設は商業ビルの一室で、園庭どころか外の空気や陽の光に触れる窓もない、という環境でした。
施設によっては「近くに公園があります」と立地をアピールしていましたが、交通量が多い道路を渡らなければならなかったり、行った先も公共の場なので専用で使えなかったりと、安全・手軽に子ども達が遊べるわけではありません。
子ども達が大きな工作をしたり、展示したりするスペースも運動会をする場所も保障されていません。一時預かりを含めると生後43日から小学生高学年までが同じ部屋で過ごすこともあります。とても落ち着いた保育環境とは言えない状況が生まれます。
そういうところで0歳から5歳まで過ごす子ども達と、認可園で保育士に保育されて園庭を駆け回って過ごすのとでは環境に大きな差があります。
特認登録保育施設は、認可施設の代わりになるものではありません。
また党市議団として、保育園に入れなかった保護者の声を聞く保育カフェを開きました。
何回も認可園に落ち続けて子どもを幼稚園に入れて、働き方を幼稚園に合わせた方、幼稚園の一日預かりを利用したが、連日、預けることは想定されていないので給食やおやつが少なく、帰宅した子どもがお腹を空かせていた、認可外施設を見学に行ったら大人と同じ仕出し弁当だった、食事は給食がいい、などの事例や願いが出されました。
子ども達は給食に携わる人達のことも大好きで「給食先生」と呼んで慕っています。お昼時になると調理の匂いが漂ってくる、食事を作ってくれる人と触れあえる、ということも子どもの育ち、食育にとって大切なことでしょう。
市が質を担保できない認可外施設も「国が認めたから」と保育の受け皿に数えるのでは、市の言う「全ての子どもに質のよい就学前教育・保育を」にもなりません。
「人員も施設も整った認可保育所に預けたい」というのが保護者の願いです。

そこで質問です。
ア 来年度に向けて特認登録保育所による定員増は何人ですか。
イ 特認登録保育施設に預けている保護者が認可園を希望する場合、他の認可外施設に預けている保護者に比べて点数は低くなりますか。
ウ 保育・幼児教育担当局長は、自分の目で特認登録保育施設を見ていますか。ご所見をお聞かせ下さい。
エ 保育施設の園庭の有無は子どもの育ちに影響はしないと考えていますか。
オ 公立保育園の維持を決めれば、正職員として保育士の採用を増やすことができます。正規職員ならもっと応募があります。公立削減の方針を改め、公立での子どもの受け入れを増やすべきではありませんか。
カ 子どもの発達保障や健全に育つ権利をどう考えていますか。
キ 岡山市の認可外施設への立ち入り調査の状況はどうなっていますか。指摘事項の特徴は何ですか。
ク 指摘事項の改善はどのようになされていますか。

3 高島幼稚園の耐震化の遅れ及び廃止と民間こども園について
市は、幼稚園の耐震化は平成29年度に終える方針でした。しかし高島幼稚園の耐震化は行われませんでした。市が耐震化の実施より民間認定こども園化に拘ったからです。
高島小学校・幼稚園校舎整備期成会の了解が得られたから、と市は最速で平成32年度に民間認定こども園を開設しようとしています。そのため、この4月に入園を希望する3歳児の保護者に対して「卒園までに高島幼稚園は廃止される可能性がある」との説明がされたと仄聞しています。
市は、期成会の了承で充分と考えているようですが、期成会には、地域にお知らせして回る義務も意見を集めて再度、反映させる責任もありません。幼稚園の廃止と民間認定こども園化について校舎整備期成会の了承を得たといっても、それをもとに決定するのは市です。
公立幼稚園から民間の認定こども園に変わると当然、運営も変わります。
影響の一つは自動車での送迎です。小学校の直近で、放課後児童クラブもあります。交通問題は対策が必要です。
肝心の教育については、地域の公立幼稚園、保育園、小学校、中学校で連携して取り組んでいた枠組みが変わります。
様々な検討事項を市が後回しにしている根底にあるのは、公立施設を122から30に減らす市の方針です。これを撤回すれば、公立幼稚園としての移転も選択肢になります。
伝統と実績のある公立園を廃止するのではなく、預かり保育や延長保育の充実で地域の子育て支援に貢献することができます。

そこで質問です。
ア 耐震化の遅れの責任をどう考えていますか。
イ 平成29年度に計上した耐震化予算の扱いはどうなりますか。
ウ 耐震化に国庫補助は活用するのですか。
エ 幼稚園の廃止・民営化と民間認定こども園の工事や運営の影響について、市の決定の前には市が説明して住民意見を聞くべきではありませんか。
オ 運営のあり方については期成会をお墨付きにするのではなく、学校評議員など含め教育のあり方として市が責任を持って地域の意見を聞いて決めるべきではありませんか。
カ 平成30年度の3歳児クラスの入園児の保護者に高島幼稚園を卒業できない可能性を説明したのですか。その説明はどの課の指示ですか。
キ 市が地域の要望を考えるなら、市が進めたい公立園の民営化に固執するよりも今後の高島小学校のプール改修や体育館の配置の見通しを示すべきではありませんか。

 

【資料】2018年2月議会 個人質問原稿(3/6田中のぞみ)

18年03月6日

(印刷用PDF)田中のぞみ(個人質問0306)

※大項目2の質問ア・イ・及び大項目3は、本会議場で割愛しました

 

1 教育環境の充実について
小学2年生になる息子は、学校が楽しくない、と漏らします。親としても、せめて小学校低学年にとって、学校は楽しいところであってほしいと心から願います。
一方で、先生をとりまく環境は依然厳しい状況です。先日、教員志望の大学生が、教育実習で学校現場を訪れて、あまりの大変さに教員になるのをやめたという話を私も聞きました。過労死レベルの残業時間が浮き彫りになり、授業づくりや、一人ひとりの子どもと向き合う時間の充足感が低いままでは、良い人材も集まりません。
(1)教員不足について
ア ある中学校で産休に入る教諭の代替講師が見つからないというお話を聞きました。現場が必死で探しておられました。教えるべき先生が不在で学力向上はありません。現時点での欠員数、その原因と対策についてお示し下さい。
イ 非正規の教員が担任したクラス数と割合を小学校、中学校でお示し下さい。教員の非正規率は政令市中もっとも高い水準で、なかなか改善傾向が見られないのではないですか。なぜですか。

(2)少人数学級こそ
ア 先生の負担軽減や分かる授業づくりのためには、ひとクラスの人数を減らす事が最も効果的です。鳥取県、島根県では小学1、2年生で30人以下学級を実施しています。山口県、長野県、福井県では中学3年まで35人以下学級を完全実施しており、いくつかの政令市でも税源移譲のタイミングで少人数学級を拡大していました。その一つである新潟市では「その効果は誰の目にも明らか」で「一人ひとりの理解度が把握でき、個別指導もできる」「向き合う時間が増え子どもの学習意欲が喚起され、家庭学習の習慣化につながった」とのことです。岡山市の35人学級が選択出来る学級の制限を無くしませんか。
イ 30人学級を実施してクラスが15人程度になった場合に、教育環境規模として不適切との答弁を繰り返されますが、先進自治体等で具体的に課題が報告されていますか。
ウ 少人数学級は、独自財源で行っていないと聞いています。岡山市でも30人学級を実施しませんか。

(3)不登校の支援について
文科省通知の「不登校児童生徒への支援の在り方」では、不登校を「問題行動」と判断してはならない。不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し、寄り添うことが自己肯定感を高めるためにも重要、とはっきり示されています。
ア 岡山市の教育大綱や「教育振興基本計画」において、不登校を問題行動と同列に扱い、防止する対象と決めつけるべきではないと思います。文科省通知に対する認識をお伺いします。
イ 「適応指導教室」という名称はまさに不適応を指導する事を表しており、保護者や本人から根強い反発があります。文科省通知が示す「教育支援センター」等に改め、訪問型支援にも取り組みませんか。

保育園や幼稚園にも不登校の状態は存在します。この場合の主な要因は本人ではなく家庭環境にあります。そのまま小学校に上がっても、本人が自力で登校できるとは思えません。家庭支援をどう具体化するのか、は大きな課題です。
ウ 保育園、幼稚園等で不登校状態にある子どもの数をお示し下さい。
エ どのような対応が出来ていますか。中長期的な支援方針を持つべきではないでしょうか。
オ 進級先の小中学校に配置されている不登校支援員には、福祉の視点が必要です。またスクールソーシャルワーカーの必要性がここにあると思います。不登校支援員への福祉分野の研修はどうなっていますか。

(4)家庭学習の充実について
教育大綱の目標である学力向上に向けて、家庭学習の充実が強調されています。「保護者の協力が不可欠」と新聞広告まで打っています。しかし今、共働き家庭やひとり親家庭は増えています。がんばって夕方6時頃に仕事から帰っても、子ども達のご飯をつくり、食べさせて、お風呂に入れるだけで9時を過ぎます。翌日のランドセルの準備をするのに精一杯で宿題を見てあげられる時間はほとんどありません。自主学習を一緒にするなんて到底余裕が無いといった現状をどう捉えているのでしょうか。
ア 社会構造の複雑化や家庭環境の変化は、子ども達の学習環境への影響も大きいはずです。成績と家庭学習の量の分析は、その背景にある保護者の就業状況や所得と合わせて分析するべきではないのでしょうか。

2 保育環境の充実について
(1)民営化ではなく公立園の充実こそ
安倍政権は、先の衆議院選挙で突然幼児教育無償化を打ち出し、認可園の3才以上において段階的に無償化を実施する方針です。1600人も保育園に落ちる現状が続く岡山市においては、大きな方針転換を突きつけられていると思います。無償化を先行実施している自治体では、無償になると、幼稚園要件の家庭も保育園を希望する例が多数出るそうです。同じ無償であれば、当然の選択肢です。無償化となれば全ての子どもを受け入れる前提に立たなければなりません。122の公立園を30園に統合し、残りを廃止・民営化する岡山市の方針は時間もお金もかかります。全ての公立園幼稚園・保育園こそ有効活用するべきです。
ア まず、公立園の民営化が待機児童対策となるという市の見解には納得出来ません。民営化対象になっているいくつかの公立保育園について、すでに保護者や職員に説明に入っていると聞いています。保育園を民営化することがなぜ待機児童対策になりますか。定員を増やすことは公立でも出来ます。
イ 小中学校や高校を民営化するという話は聞きません。私立にはどうしても格差が出ます。また遠い将来、人口の自然減による保育需要が下がり始めたときに、私立ばかりでは熾烈な生き残り合戦になります。柔軟に対応出来るのは公立です。なぜ今、甚大な労力をかけてまで、就学前教育の質の担保、量の調整力をわざわざ失う必要がありますか。
ウ 財源に関して、公立園は自治体負担が10分の10という認識は違います。2015年3月24日の高市総務大臣の国会答弁を以前にも紹介しました。公立園の運営費は一般財源化される前と変わらないよう交付税措置されていると明言されています。たしかに、地方交付税算定の基となる、基準財政需要額の資料には、公立園も私立園と同じように欄があり、公立保育所の自治体負担額の全額がその対象という事です。「民営化により浮いた財源」というならば、具体的にいくらか例示して下さい。
エ 民営化も、こども園化も、保護者の間には当然不安があります。そのための保護者主体の学習会に、園舎を貸してくれないとも聞きました。不安解消は丁寧に行うべきではないのですか。園舎で会合を開かせない理由をお聞かせ下さい。

(2)障害児保育の充実について
11月議会で、障害を持つお子さんが認可保育所から退園しなければならいかもしれなかったというケースをあげ、改善を求めました。その後の検討状況についてお伺いします。
ア 障害児拠点園の障害児保育のあり方をどのように見直されますか。
イ 私立認可園の障害児保育補助金について来年度予算案で6100万円余の増額が示され、うれしく思っております。しかし、障害児1人あたり月に37,000円が40,000円に上がっただけでは、国が示す障害児2人に対し保育士1人を配置するどころか、すでに加配している保育士分もまかなえません。さらに国がこの4月から障害児保育の地方交付税を400億円から800億円に増額し、その算定方法もこれまでの包括算定方式から、受け入れ実数に応じた個別算定方式に改めます。国の実態調査にもとづけば、受け入れている障害児がこの10年で2倍の約6.5万人になったことが理由として挙げられていました。800億円を単純に割れば、障害児一人あたり月約10万円の計算になります。
市長にお尋ねいたします。岡山市の補助額をこの水準に引き上げませんか。

3 各施策料金算定における特別控除について
11月議会で、住宅の買い換えにともなう見かけの収入を所得として換算されるため、障害年金が打ち切られ、さらに各種料金も跳ね上がって払えないというケースを紹介しました。本議会で、介護保険の料金算出に当たって、特別控除を控除するという法改正に伴う条例改正が示されており、大きな前進だと思っております。そこで質問です。
ア 国保料の法定軽減算出と児童扶養手当の所得基準にも、特別控除後の所得を基準とするよう改めて国に求めて頂きたいがいかがでしょうか。
イ 心身障害者医療費助成制度は自治体単位で基準を定めることが出来ます。岡山市で同様の対応に変更する場合、予算額はどれほど変わりますか。お示し下さい。

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4 民泊と住環境について
2018年6月施行の住宅宿泊事業法は、これまで自治体の許可を必要とした宿泊営業の規制を緩和し届出だけで営業を可能とするものです。「民泊」は、2000年代後半から、インターネット上で個人宅やアパートの空き室を予約出来る「民泊」サイトが登場し、最大手のAirbnbでは、国内の登録物件もすでに5万件以上と急成長しています。岡山市で検索しても50件ほどヒットします。
「民泊」は、常駐の管理者がいなくても住宅街にある空き家やマンション・アパートの一室を貸し出す事ができるため、全国でトラブルが発生しています。突然多くの外国人観光客が行き来するようになった、夜中の大ゲンカや騒音、間違えてチャイムを鳴らす、タバコのポイ捨て、ゴミの散乱、違法駐車、先日は殺人事件まで発生しました。何よりもクレームを言う所有者が分からないという事も問題です。そもそも、管理人が常駐しないことや届け出制であることが、犯罪の温床となりやすい施設だと言えます。
今回の「民泊解禁法」の施行に当たって、特に都市部で独自の条例を制定する動きが広がっています。
一方岡山市では、苦情の報告が無いという理由で、法に基づく条例は制定しないと判断されました。しかし、不安を抱く市民に対して、岡山市の指導監督責任を明らかにする必要はあるのではないでしょうか。「市民の安全安心という観点からどう対処していくべきか、研究してまいりたい」との市長答弁がありましたが、具体的に示して頂きたいと思います。
ア 国は、細かいガイドラインを示していますが、周辺住民への説明は「望ましい」、宿泊者が所在不明になっていないかの確認も「望ましい」、ゴミだし、騒音防止、火災防止についての説明は対面の必要なしとなっています。しかも法的拘束力はありません。また、立ち入り検査は必要があるときのみ出来るという規定になっています。定期的に必要です。個人宅を対象としているのに、大量の法関連資料を読み込む事は難しいとも感じます。
宿泊者や市民の安全・衛生を守る上でも、市や事業主の責務を簡明、明確にした条例が必要ではないでしょうか。営業制限をしない条例まで、国は規制していないのではないですか。
イ 市内の民泊についてどのような実態調査をしましたか。周辺住民へのヒアリングを行いましたか。現在インターネット上で営業している市内民泊で旅館業法の許可を受けている物件と受けていない物件(いわゆる違法民泊)数をお示し下さい。法施行により、どのように違法物件を無くしますか。
ウ 苦情対応や衛生管理など担当課がまたがります。一義的に監督責任はどこにありますか。市民はどこへ苦情を言えばよいのですか。

 

3/6(火)は午後に田中のぞみ、林じゅん議員が質問に立ちます

18年03月5日

 

 

 

2018年2月定例市議会の個人質問で、3/6(火)には団から田中のぞみ、林じゅんの2議員が質問に立ちます。

田中のぞみ(5番目、13:20ごろから)

林じゅん(6番目、14:10ごろから)

※時間は前後する場合があります。

 

田中のぞみ・・・

教育の充実では、教員の長時間勤務問題への対応をとりあげるとともに、その軽減にもつながる少人数学級を求めます。様々な理由で学校にいけない子どもへの市の認識と対応をただします。岡山市が強調する「家庭学習」について家庭の実情をもとに市の考えをただします。

保育の充実では、公立認可保育園にも国が財源を措置していることを明らかにするとともに、障害児保育の充実を求めます。

民泊では、「条例はつくらない」とする岡山市の考えをただし、住民生活をまもるための条例化を求めます。

 

林じゅん・・・

「放課後児童クラブ」では、運営平準化をすすめるための課題と方策を問い、支援員確保策やエアコン等の設備充実の支援を求めます。

「待機児童」では、岡山市が新たに受け皿として表明した「特認登録保育施設」についてただし、保護者や子どもが求める「保育の質」を明らかにします。

「高島幼稚園」では、2017年度中に完了するはずだった耐震化工事の遅れを取り上げ、岡山市が園の廃止やこども園を推進していることが地域に矛盾をもたらしていることを追求します。

 

市議会本会議での質疑は、どなたでも傍聴できます。

また、お手元のパソコンやタブレット、スマートフォンでインターネットでのリアルタイム中継をご覧いただくこともできます。

岡山市議会インターネット中継

ケーブルテレビOniビジョンでは、当日の夕方6時から録画を放送します。

 

ぜひ、関心を持っていただき、論戦の様子ご覧ください。

 

 

 

岡山市の公共交通予算は、わずか0.03%(中核市の5分の1) 3/2河田正一質問から

18年03月2日

 

2018年2月議会の個人質問2日目にトップバッターで登壇した河田正一議員は、両備HDによるバス路線廃止届の提出を受けて、岡山市の対応や公共交通を守る市の責務について論戦しました。

 

市は、今回の両備HDの廃止届の動きを11月に把握していたことを認めました。

河田議員が「(市は)廃止届を出すのを手をこまねいて傍観していた」と厳しく指摘したのに対し、市長が「最善の方法をとってきた」と述べましたが、どんな方法をとったのか重ねて尋ねても、抽象的な答弁に留まりました。

また、河田議員は、地域公共交通に関する市予算が全体のわずか0.03%であることを指摘し、市に予算拡充を求めましたが、市側は最後まで、後ろ向きな答弁を繰り返しました。

 

論戦の模様を以下に、全文ご紹介します。(文責:市議団事務局)

正式な議事録は、6月ごろに市議会ホームページで公開されます。また、来週中ぐらいには動画が公開される見込みです。

 

 

◆河田議員

1 地域公共交通について

コンパクト+ネットワークという考え方で、コンパクトシティの都市機能は、どこに住んでも最低限サービスは受けることができる日常生活に必要な機能がベースにあり、その上に中心拠点があると考えます。
また、ネットワークの基本となるのは公共交通であり、根幹は地域公共交通網ができているかどうかです。
車を持たない人を含む不特定多数の人が、公共交通を利用して拠点間を移動するようにする必要があります。
中心市街地と結ぶだけではない、生活拠点間を結ぶことで、周辺部でもサービスが受けられるネットワーク化ができます。生活を維持する拠点は身近な地域で担保する。生活拠点を結び付けて基本となる生活を維持できるまちをつくることがベースにあって、そのうえで、もっと楽しく時間を過ごしたい人に対して、魅力的な場として階層的な生活に深みをどのように生み出すかというのが中心市街地という場になります。

公共交通として必要なモノは、①交通の頻度 ②近くの停留所 ③適正な運賃
日本の公共交通は民間任せになっています。昔は開発とセットで民間が行ってきて経営的に儲かっていました。プロ野球の球団をいくつもの交通事業者が所有していた時もありました。
しかし、現在は、事業者は不採算路線を止めたくて仕方がない。そうした中で、規制緩和により、路線の新規参入や廃止が届け出制となったために、赤字路線を切り捨てて儲けを出そうとしています。
この度の両備HDの31路線の撤退表明は、まさに採算性のみを考える企業の論理で表明されたといわざるを得ません。
公共交通の役割を考えた時、「エレベーターは単独で見れば赤字なので廃止しました。各自で階段を使って高層階まで行ってください」は通用しません。ホテルの良し悪しの評価の基準は、エレベーターの利便性が大きな要素になります。エレベーターは縦の移動手段ですが、横の移動手段が公共交通です。地域で済み続けるためには地域公共交通は欠かせないものなのです。

自治体の一般会計の何%が公共交通に使われるか
他国では公共交通に責任を負うところがあります。例えば、エストニアの首都タリン市では、道路予算とは別に 10%が使われています。
日本では、中核市の財政出動を高松市が調べています。それによると上位10市は予算の0.84~0.24%、平均で0.15%です。
一方、岡山市はH28決算でわずか0.03%です。(97,217千円、路面電車・路線バス・生活交通を含め)
地域交通は黒字でなければならないという発想からは、住民が「おでかけ」できることの大切さを感じ、地域や利用者に「ありがたがっていただける」公共交通にすることはできません。人の流れをつくりだし、地域を躍動させることが地域公共交通ではないでしょうか。
公共交通を黒字にする必要はありません。黒字にしなければならないのは「まち」です!
「地域公共交通」の多くは、2つの「バイ」になっています。1つは、採算性の「ショウバイ路線」、2つには、路線があるだけの「アリバイ路線」。これでは住民のニーズはかなえられません。「お出かけ」しやすくすることは、地域をイキイキ、ワクククするための重要な要素です。
事業者と自治体が対等の立場で一緒に走らせる路線が公共交通として必要です。
そのためには、自治体がイニシャティブをとり、地域公共交通網を確立する必要があります。

しかし、自治体だけで公共交通ネットワークを作り上げることには制約があります。国が制度をつくり、予算をしっかりつける必要があります。
地域住民も、自治体や事業者と一緒に交通問題に取り組むことが求められます。
地域の具体的な取り組みが考えられる一例を述べます。
御津宇甘西地区は、岡山市の外れに位置し、高齢化が進む地域です。住民の足として、コミュニティバスが走っています。しかし、山の中腹にある家からバス停まで歩くことが困難な人は、バスを利用できません。また、便数は限られており、土日は運行していません。そのうえ、一日おきの運行で、金川病院は診療科目により週1回しか診察しないので、診察日が合わず困っているとか、介護施設に外国から介護職員を多く雇ったが、休日に街に出かけることができないので、まちなかの施設に転職を言い出す人がいるなどの声が寄せられています。地域内にある福祉施設では福祉有償運行を行って要介護者等の搬送を行っています。

しかし、この地には朝日塾中・高があり、通学バスをたくさん運行しています。これらをうまく結びつけることができれば、住民の足は飛躍的に便利になります。コミュニティバスの運行も幹線に特化することができれば、便数を増やすことができ、利用者が増えることにつながります。

質問します。
(ア)自家用車を利用できない高齢者等、移動が大きく制限される「移動制約者」が増大しています。交通移動の権利を保障し、安全を大前提に公共性を重視した「交通基本法」に改めるように国に要望しませんか。
(イ)現在、国の公共交通予算は300億円です。大幅に引き上げることを求めませんか。当面、せめて1000億円にすることを要望しませんか。
(ウ)両備HDが31路線を廃止する意向があることを市長が知ったのはいつの時点ですか。
廃止の意向を知ってから市としてどのような対応を行いましたか。
(エ)地域公共交通の衰退を止め、維持確保改善することはもはや、事業者任せにできません。国に補助増額を求めるとともに、市としても公共交通確保のための予算を増やしませんか。
(オ)新年度予算に地域公共交通網形成計画策定事業費が計上されています。交通ネットワークの形成実現のための方策を示してください。
(カ)網計画をつくるためには、住民に、必要な「地域公共交通」とはどんなもので、どのように支えていけばいいかを地域でまともに話し合う機会が必要ではありませんか。
(キ)地域資源を活用して、住民の足を確保するためにこそ規制を取っ払うことが求められます。現在は住民の移動手段となっていない企業の従業員送迎バスや車、民間の介護者輸送交通、スクールバス等を、住民の足となるように、新しい交通モデルを、岡山市が主導して行いませんか。
(ク)路線バス、コミュニティバス、デマンドタクシーの効率的な組み合わせで、地域の需要に応じた交通体系を真剣に取り組みませんか。

 

◆都市交通公園担当局長
交通基本法に改めるように国に要望してはどうか、それから国の公共交通予算を大幅に引き上げることを求めてはどうか、国に補助増額を求め、市の公共交通確保のための予算を増やしてはどうかについて一括してお答えします。
H25年12月に施行された交通政策基本法では、日常生活等に必要不可欠な交通手段の確保や、高齢者、障害者、妊産婦等の円滑な移動のための施策が位置付けられており、現在のところ国に改正を要望する考えはありません。財源確保の要望については引き続きこれまでと同様に国に対して要望を行ってまいります。また、市の公共交通確保のための予算増額については、今後、法定協議会での議論なども踏まえ、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
次に、廃止する意向を市長が知ったのはいつ時点か、またその後市としてはどのように対応したかとのご質問です。昨年11月に両備HDから、今後、八晃運輸が運行するめぐりんの西大寺線が認可された場合には、両備バス・岡電バスの一部赤字路線を廃止せざるをえない旨を国に対して伝えると私がうかがいましたので、市長に報告いたしました。新規路線の認可は国の権限であることから、その動向を注視しておりましたが、認可の同日2月8日に、両備が廃止届の提出を発表したことを受け、市民の足を確保するために迅速に対応する必要があると考え、法定協議会の立ち上げを前倒しして今月中に開催し、交通事業者や利用者代表者等と議論を始めることにいたしました。
次に、交通ネットワークの形成実現のための方策、それから網形成計画をつくるためには地域で話し合う機会が必要ではないかとのご質問です。現在策定中の総合交通計画では、公共交通が不便な地域での移動手段の確保の他に、都心内の回遊性向上や都心と拠点間をつなぐ交通連携軸の強化のため、路面電車・鉄道・バスなどの公共交通を中心とした交通ネットワーク構築をめざすこととしております。来年度からはこれらの施策を着実に遂行するために、地域公共交通網形成計画の策定に着手することとしており、計画策定にあたっては今月中に立ち上げる法定協議会に利用者代表にも参加していただき、幅広くご意見をうかがいながら、市民の足の確保についてしっかり議論してまいりたいと考えております。
次に、新しい交通モデルを岡山市が主導してはどうかとのご質問です。本市では新たな交通モデルとして、デマンド型乗り合いタクシーの導入に向けて、現在迫川地区で試験運行を実施しており、この4月からは本格運行に移行する予定でございます。また、迫川地区以外の4地区においても、試験運行実施に向けた運行計画を検討しているところです。議員のご提案については、道路運送法等の制約が考えられることから、今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。
最後に、路線バス・コミュニティバス・デマンドタクシーを効率的に組み合わせて、需要に合わせた交通体系にしてはどうかとのご質問です。既存の公共交通とコミュニティバス等を効率的に組み合わせることは、地域内及び都心と地域の間のスムーズな移動を実現するために非常に重要であると考えております。現在運航している御津建部コミュニティバスや足守地区生活バス、迫川地区はもとより4地区で取り組んでいるデマンド型乗り合いタクシーの運行計画を検討する際は、出来る限り既存の鉄道や路線バスとスムーズに接続できるダイヤを設定することとしております。

◆河田議員
それでは順次、一問一答形式で質問したいと思います。
交通基本法の改定は求めないということでございました。地域公共交通に対する社会の見方が変わりつつあります。収益事業という認識が薄まり、急速に進展する人口減少と超高齢化に対応するための重要な政策手段ととらえる考え方が浸透してきています。交通基本法に要件を盛り込む必要性はあるのではないかと思うんですけど、再度この点について今までと変わってきつつある国民の意識等考えて答弁をお願いします。

◎都市交通公園担当局長
議員おっしゃられたとおり、確かに情勢変わってきておりまして、今後の人口減少等を考えると、需要の少ないエリアでは特に今回の件のように、路線バスの廃止というようなことが考えられると思います。しかし、現行の法律では自由競争を前提とした体形となっておりまして、そこのところは確かに、現状と若干の食い違いがあるものの、今の所、国に対して法改正を要望する考えはありません。

◆河田議員
現状とずれがあるということを認識しながら法改正は求めない、ちょっと矛盾がありますね。これについて、岡山市はそういうスタンスだってことを念頭に置きながら、また質問を続けていきたいと思います。
国の予算のあり方として、リニア新幹線に9兆円かかる、そのうちの3兆円を財政投融資でやりますとか、整備新幹線をどんどんやるとか、そういう大型な公共交通網、高速交通網にはお金をどんどんつぎ込んでいる。しかし、地域公共交通という一番大切な、住民に直結しているものについて、金が足らないじゃないか、それを増やしてくださいというその要望をしっかりしていくことは、これ絶対必要なんですよね。ただまあそれは、今まで通り要望続けますというんだけど、もっと強く要望しなければ、今回の両備HDの投げかけた石は、我々がしっかり受け止めるということにはならないんじゃないですか。どうですか。

◆都市交通公園担当局長
この点についてはおっしゃる通り、H28年度から岡山市として地域公共交通の確保に向けて必要な財政措置を講じることということで、国に対して要望をしております。今回のようなことも受けて、この点についてもしっかり国に対して要望していきたいと思います。

◆河田議員
県は法定協議会の前に、両備HDの2社だけを事業者として呼んだ協議を行うと表明しました。県の考えてる協議をどのように感じてるか、また、市が3月中に開催するという法定協議会の役割をどのように考えているか、それをお知らせください。

◆都市交通公園担当局長
この度県の方で開催しようとしている会議体は、県と関係4市、それから両備バス、岡電バスということでございまして、関係者が集まって、どういうことなのかということをまずお聞きしながら、その対策を考えるということだと認識しております。一方で、岡山市の方で考えております法定協議会につきましては、そもそも総合交通計画の策定後、それを具体化させるために法定協議会を起こして、具体の施策として考える場所として法定協議会を設置することにしておりましたけれども、この度の廃止の届け出を受けて、それを前倒ししてやろうというものです。岡山市内の公共交通網全体がどうあるべきかについてしっかり議論をする場と思っております。

◆河田議員
安倍首相は両備HDの撤退届けを受けて、地方ではバス路線が競争と路線の維持を両立は難しいという問題提起があったと受け止めていると答弁しました。競争によることが、他の地方バス事業を困難にしているという理由だと考えていますか。

◆都市交通公演担当局長
反問です。もう一度質問を教えてください。

◆河田議員
安倍首相の言う、競争によって地方のバス路線が困難になっているという、そういうことだけの認識だけでいいかということを聞いてんです。競争によって地方のバス路線は厳しくなってる、難しくなってると、そういう認識でいいかという、そのことについての所見をお伺いしたんです。

◆都市交通公園担当局長
地域、岡山市でも周辺のバスが衰退していく原因の1つにはなっているのかもしれませんけれども、ほかにも原因はやっぱりいろいろ考えられまして、例えば人口が減少するとか、利用がそもそも減っているというようなことが、衰退につながっているんだと思います。

◆河田議員
また、首相は各地方のバス事業の状況をしっかり把握、検証しながら地方公共交通政策を進めると強調しました。岡山市としてバス事業の状況把握はどのように把握していますか。

◆都市交通公園担当局長
市内には多数のバス会社がおりまして、中心部に近い所では本当に競争の原理を働かせながら、低料金の運賃での運行なんかもされております。一方で郊外の路線については、年々路線が短くなったり便数が減ったりというようなことが起きとります。

◆河田議員
両備の撤退するという意思を去年聞いてから、どういう風にしなければならないと市は考えたんですか。それともずっと黙視というか黙って見ているだけの対応だったのですか、今まで。

◆都市交通公園担当局長
昨年11月に、廃止せざるを得ないかもしれないというお考えを示されました。市としましては、今回の八晃運輸による新規路線の参入そのものについては、沿線地域の方にとっては、便数も増えるし、低料金のサービスが提供されるということで、必ずしも悪いことではございません。そういうことも考えますと、市として具体的にどうするということは厳に慎むべきだと考えたところです。

◆河田議員
今の聞くと、国に廃止届出すのを手をこまねいて傍観していたと言わざるを得ないんですよね。今回の両備のやり方については、市民の足を人質にとったやり方だってことで、市民を不安に陥らせる行為ですんで、これに対して市の対応としては市民の足を確保するために対処法を、ちゃんと腹案を持ってあたっていく必要があったんではないかと思うんですけど、その点はいかがですか。

◆市長
昨年11月に廃止届を出すかもしれないという事実を承知してから、我々としては当該状況、まず認可申請がどういう風になっていくのか、そしてこの廃止届なるものが出されたらどういう影響出てくるのか、そしてそれらに対してどう対処していくのかということを常に考え、情報をまた分析し、我々としてできる最善の方法をとってきたところであります。

◆河田議員
今言われた最善の方法とはどんな方法なんですか。

◆市長
最善の方法、それはいろいろなものがあると思います。我々にとって最善の方法、これだけで言うとまたお怒りになるかもしれないんで、それは、道路運送法関係者とのやりとりもございます。そして、様々な今回の認可廃止届に係る関係者もいます。そういった人との話し合い。そして我々の中での検討。法定協議会についてどうしていくかってこともあります。そういった様々な分析そして対処の方針、それらについて協議し、行動した、そういったことを最善の方法と呼んでいるところであります。

◆河田議員
先ほど局長は、法定協というのは具体の策を決定する場だけど、それをしっかり関係者の意見を聞いた上で協議したいというニュアンスで言われました。それだったら先ほど市長が答弁された、最善の方法を考えてきたということと矛盾するように思うんですけど、その辺はどうなんですか。

◆都市交通公園担当局長
関係者、市民の方としっかり議論することが最善の方法だと思います。

◆河田議員
議論は必要だと思います。ただ、市としてのイニシアチブはきちっと取ることが必要じゃないかと思うんでね、そういうことは今、市長は最善の方法を考えてきたということですから、それはどんなものか経過を注視したいと思います。
市として公共交通に対して予算を出すということ。隣の総社市では「雪舟くん」が結構皆さんから喜ばれております。年間5万人ほどが利用してて、全部合わせて6,000万ぐらいの事業費を使っておりますので、1人当たり1,200円ぐらい使ってる計算になるんですけれども、こういった中で、いろんな利用するための方策ってのはとられてるみたいなんですよね。こういう風な地域の足を守るために市が金を使うということは必要だと思うんで、その点、岡山市のやり方は先ほど言いましたように、予算の0.03%ですからね。もっともっと増やしていく、これは絶対必要だと思うんですけど、その辺はいかがですか。

◆都市交通公園担当局長
財源の前に、特に、公共交通がなくなった地域の方々と一緒になってやるということが重要だと思っております。予算の多い少ないではなくて、地域の方と一緒に公共交通をつくっていくということが重要だと思っておりますので、その点に力を入れてやっていきたいと思います。

 

【資料】 2018年2月議会 質問原稿(3/1河田正一)

18年03月2日

【印刷用PDF】個人質問(180301河田正一)

 

1 地域公共交通について
コンパクト+ネットワークという考え方で、コンパクトシティの都市機能は、どこに住んでも最低限サービスは受けることができる日常生活に必要な機能がベースにあり、その上に中心拠点があると考えます。
また、ネットワークの基本となるのは公共交通であり、根幹は地域公共交通網ができているかどうかです。
車を持たない人を含む不特定多数の人が、公共交通を利用して拠点間を移動するようにする必要があります。
中心市街地と結ぶだけではない、生活拠点間を結ぶことで、周辺部でもサービスが受けられるネットワーク化ができます。生活を維持する拠点は身近な地域で担保する。生活拠点を結び付けて基本となる生活を維持できるまちをつくることがベースにあって、そのうえで、もっと楽しく時間を過ごしたい人に対して、魅力的な場として階層的な生活に深みをどのように生み出すかというのが中心市街地という場になります。

 

公共交通として必要なモノは、①交通の頻度 ②近くの停留所 ③適正な運賃
日本の公共交通は民間任せになっています。昔は開発とセットで民間が行ってきて経営的に儲かっていました。プロ野球の球団をいくつもの交通事業者が所有していた時もありました。
しかし、現在は、事業者は不採算路線を止めたくて仕方がない。そうした中で、規制緩和により、路線の新規参入や廃止が届け出制となったために、赤字路線を切り捨てて儲けを出そうとしています。
この度の両備HDの31路線の撤退表明は、まさに採算性のみを考える企業の論理で表明されたといわざるを得ません。
公共交通の役割を考えた時、「エレベーターは単独で見れば赤字なので廃止しました。各自で階段を使って高層階まで行ってください」は通用しません。ホテルの良し悪しの評価の基準は、エレベーターの利便性が大きな要素になります。エレベーターは縦の移動手段ですが、横の移動手段が公共交通です。地域で済み続けるためには地域公共交通は欠かせないものなのです。

 

自治体の一般会計の何%が公共交通に使われるか
他国では公共交通に責任を負うところがあります。例えば、エストニアの首都タリン市では、道路予算とは別に 10%が使われています。
日本では、中核市の財政出動を高松市が調べています。それによると上位10市は予算の0.84~0.24%、平均で0.15%です。
一方、岡山市はH28決算でわずか0.03%です。(97,217千円、路面電車・路線バス・生活交通を含め)
地域交通は黒字でなければならないという発想からは、住民が「おでかけ」できることの大切さを感じ、地域や利用者に「ありがたがっていただける」公共交通にすることはできません。人の流れをつくりだし、地域を躍動させることが地域公共交通ではないでしょうか。
公共交通を黒字にする必要はありません。黒字にしなければならないのは「まち」です!
「地域公共交通」の多くは、2つの「バイ」になっています。1つは、採算性の「ショウバイ路線」、2つには、路線があるだけの「アリバイ路線」。これでは住民のニーズはかなえられません。「お出かけ」しやすくすることは、地域をイキイキ、ワクククするための重要な要素です。
事業者と自治体が対等の立場で一緒に走らせる路線が公共交通として必要です。
そのためには、自治体がイニシャティブをとり、地域公共交通網を確立する必要があります。

しかし、自治体だけで公共交通ネットワークを作り上げることには制約があります。国が制度をつくり、予算をしっかりつける必要があります。
地域住民も、自治体や事業者と一緒に交通問題に取り組むことが求められます。
地域の具体的な取り組みが考えられる一例を述べます。
御津宇甘西地区は、岡山市の外れに位置し、高齢化が進む地域です。住民の足として、コミュニティバスが走っています。しかし、山の中腹にある家からバス停まで歩くことが困難な人は、バスを利用できません。また、便数は限られており、土日は運行していません。そのうえ、一日おきの運行で、金川病院は診療科目により週1回しか診察しないので、診察日が合わず困っているとか、介護施設に外国から介護職員を多く雇ったが、休日に街に出かけることができないので、まちなかの施設に転職を言い出す人がいるなどの声が寄せられています。地域内にある福祉施設では福祉有償運行を行って要介護者等の搬送を行っています。

しかし、この地には朝日塾中・高があり、通学バスをたくさん運行しています。これらをうまく結びつけることができれば、住民の足は飛躍的に便利になります。コミュニティバスの運行も幹線に特化することができれば、便数を増やすことができ、利用者が増えることにつながります。

質問します。
(ア)自家用車を利用できない高齢者等、移動が大きく制限される「移動制約者」が増大しています。交通移動の権利を保障し、安全を大前提に公共性を重視した「交通基本法」に改めるように国に要望しませんか。
(イ)現在、国の公共交通予算は300億円です。大幅に引き上げることを求めませんか。当面、せめて1000億円にすることを要望しませんか。
(ウ)両備HDが31路線を廃止する意向があることを市長が知ったのはいつの時点ですか。
廃止の意向を知ってから市としてどのような対応を行いましたか。
(エ)地域公共交通の衰退を止め、維持確保改善することはもはや、事業者任せにできません。国に補助増額を求めるとともに、市としても公共交通確保のための予算を増やしませんか。
(オ)新年度予算に地域公共交通網形成計画策定事業費が計上されています。交通ネットワークの形成実現のための方策を示してください。
(カ)網計画をつくるためには、住民に、必要な「地域公共交通」とはどんなもので、どのように支えていけばいいかを地域でまともに話し合う機会が必要ではありませんか。
(キ)地域資源を活用して、住民の足を確保するためにこそ規制を取っ払うことが求められます。現在は住民の移動手段となっていない企業の従業員送迎バスや車、民間の介護者輸送交通、スクールバス等を、住民の足となるように、新しい交通モデルを、岡山市が主導して行いませんか。
(ク)路線バス、コミュニティバス、デマンドタクシーの効率的な組み合わせで、地域の需要に応じた交通体系を真剣に取り組みませんか。

2 可燃ゴミ広域処理計画について
先日開催された岡山市環境政策審議会では、委員から多くの質問が出され、評価項目の点数の変更が一部行われることになりました。
しかし、候補地の場所選定の前に必要なことが議論されていないのではないかと感じています。
一つは、可燃ごみの減量化目標の設定。
二つは、減量化をするために何をなすべきか。
三つには、可燃ごみを焼却することを何の疑いもなく進めてよいのか、という疑問があります。

質問します。
(ア)基本計画では災害ゴミが81,816t発生する、それを3年間で処理するとしています。災害がいつ起こるかわからないし、より大きな規模の災害の場合は、仮設焼却炉を建設もしなければなりません。災害ゴミの数字の根拠を示してください。
(イ)今後のごみ焼却量予測で、玉野市▲3,162t、久米南町▲209tと削減目標が示されています。岡山市の減量化目標はいくらなのか。当新田、東部クリーンセンターの焼却量を増やしている。これは新焼却施設の焼却量を200t/日に合わせた、つじつま合わせの計画ではありませんか。
(ウ)ごみ減量化のため、生ごみの分別収集を実施し堆肥化すれば、40%焼却量は減ります。これだけで、新規焼却炉は不要となります。生ごみの堆肥化に取り組みませんか。
(エ)廃プラ類の焼却ではなく、高温蒸気による分解で油化し燃料として利用し、売却または発電に活用することで、焼却施設の維持管理費が減額できるだけでなく、採算がとれるようになるという新しいシステムが開発されていると聞きます。新システムの検討をしませんか。
(オ)家庭ごみ有料化を見直し、無償化して、市民と一緒にごみを燃やさないで資源化する、循環型の環境先進都市を目指しませんか。

 

地域公共交通、ごみ処理問題を問う 河田正一議員の個人質問は3/2(金)10:00

18年03月1日

 

明日3/2(金)、2月定例議会は個人質問の2日目。10時から市議団の河田正一議員が質問に立ちます。

今回取り上げるテーマは、「地域公共交通」と「可燃ごみ広域処理計画」の2つです。

 

地域公共交通では、両備HDによるバス路線廃止届問題をとりあげ、公共交通のそもそも論を含めて議論します。

地域公共交通の性格、自治体が地域公共交通に支出している規模、交通網を維持するのに必要な財源とその確保策などの議論を通じて、岡山市のやるべきことが浮き彫りにできるようがんばります。

 

可燃ごみ広域処理は、岡山市が玉野市と久米南町と協定を結んで、2市1町の可燃ごみを岡山市内に新設する可燃ごみ焼却場で処理する計画について、岡山市の考え方をただします。

現在の計画では、岡山市の可燃ごみの減量目標はとても貧弱で、このままでは巨大な施設を巨費を投じて作ることになりかねません。「とにかく、なんでも燃やせ」では、地球温暖化対策にも逆行する情けない姿勢と言わざるを得ません。岡山市が循環型の環境先進都市を目指すよう、市の方針転換を目指します。

 

市議会本会議での質疑は、どなたでも傍聴できます。

また、お手元のパソコンやタブレット、スマートフォンでインターネットでのリアルタイム中継をご覧いただくこともできます。

岡山市議会インターネット中継

ケーブルテレビOniビジョンでは、当日の夕方6時から録画を放送します。

 

ぜひ、関心を持っていただき、論戦の様子ご覧ください。

 

 

国言いなり、小手先、数字の操作ばかりで市民の暮らしを見ない岡山市 ~2/28東つよし議員が代表質問

18年02月28日

 

2018年2月定例岡山市議会で行われる代表質問の2日目、2/28の午後には日本共産党岡山市議団を代表して、東つよし議員が質問に立ちました。

「国保料の6年連続値上げ計画をやめよ」「検診の充実でがん対策の強化を」「『保育士1/2』の認可外頼みでなく安心できる認可保育園を増やして」「子どもの医療費の無料化拡大を」「安心できる介護の仕組みづくりを」など、市民の暮らしと命を守る施策充実の要求に、岡山市は応えようとしませんでした。

また、東議員が「核兵器のない世界を目指して岡山市も具体的な行動を」と迫ったのに対して市は、外交は国の専権事項だとして一切ものを言わない姿勢を述べたうえで、「被爆者国際署名をとりまとめることはしない」「4年に1回の平和首長会議に出席するつもりはない」と、あきれる答弁でした。

代表質問ではほかにも、学童保育、学校教育、公民館、障害者の就労、生活保護、バス路線廃止問題や公共交通、市営住宅、大規模太陽光、産廃、斎場など、多くの質疑がありました。

それぞれについては順次整理して、またお知らせします。

さあ、この後は個人質問です。

 

 

 

【資料】 2018年2月議会 代表質問資料(東つよし)

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