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日本共産党 岡山市議団

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宮武議長に3度目のNO! 自民の内紛で議会混乱

18年03月19日

2月議会最終日の3月16日、宮武博議長に対する議長不信任案が自民市議から出され、自民市議17人と共産党市議団5人の賛成で可決成立しました。

昨年5月には議長不信任、6月には議長辞職勧告の決議が自民市議も含めた賛成多数で可決されていましたが、その次の8月議会で、当時の自民党市議団が全員で議長「信任」決議を提出し、創政会の賛成を得て可決した経過があります。
同じ自民市議の中から今度は、「不信任」案が出てきたということで、経過や理由が市民にとって理解しがたいため、党市議団の河田正一議員が本会議で質疑をしました。
その後、付託された議会運営委員会での審査は、提案者の自民議員に同じ自民の議員が疑問をぶつけることに大半の時間が費やされました。団の林じゅん議員は、議会で他会派を巻き込むのではなく、自民党が自分達だけでしっかり議論してくれればよかったことだと指摘しました。

審査を受けて各会派で判断し、採決するという段階になってから、提出議員たちが決議案を取り下げ、文言を修正した議長不信任決議案(全文は後述)を改めて出しました。
出し直された不信任決議案は、再開した本会議で市民ネットの議員が質疑をした後、採決されました。不信任提出に加わらなかった自民党と公明党、おかやま創政会、市民ネットの議員が退席したため、全会一致での可決となりました。

党市議団はもともと、自らも合意した議会の申し合わせを破り、2度の議会議決にも従わない宮武博氏は議長として信任できないとして、一貫して議長辞職を求めています。出し直された決議案はこれに沿った内容だったので、賛成しました。

市民不在の自民内部の争い。本会議が終了したのは午後10時過ぎでした。

 

(決議案の全文)
議長不信任に関する決議

主旨
宮武博議長の不信任について

理由
岡山市議会は、議長・副議長をはじめとする議会役職人事については任期2年とすることを申し合わせているが、宮武議員は辞表を提出されていない。
そのことから、昨年の5月臨時議会では議長不信任決議が、6月定例会では議長辞任勧告決議が賛成多数で可決された。にも拘わらず法的拘束力がないと強弁し議長職に留まっている。

8月議会で議長信任決議が可決された後の状況に鑑み、宮武博議長の不信任を決議する。

【市政ニュース 速報版】 2月議会最終日 あらわになった大森市長の冷たさ 2018/3/16

18年03月16日

【印刷用PDF】市政ニュース速報版180316

2月議会最終日 あらわになった大森市長の冷たさ

国保料連続値上げ、保育や介護の基準切り下げ

2月定例岡山市議会は16日、2018年度予算や那須財政局長を副市長に選任する人事など111件の議案すべてを可決・同意し、「白タク」規制を国に求める陳情1件を採択しました。

日本共産党岡山市議団は、市民負担増や福祉の基準緩和などの議案20件に反対し、不採択にされた国民健康保険料の引き上げ反対と生活保護制度の充実を求める陳情2件の採択を訴えました。

2018年度予算は大森雅夫市長の2期目最初の本予算です。介護保険料の据え置きや就学援助の入学前支給(2019年4月入学生から)など市民要求が実った部分もありますが、全体としては福祉切り捨て・市民負担増という国の悪政をそのまま市政に持ち込み、暮らしに冷たい予算となっています。

×国民健康保険料を6年間連続計19.4億円(一人当たり1.5万円以上)値上げする計画

×待機児童の解消に役立たず市の持ち出しが大きいこども園増と、公立園減らしを次々強行

×保育、介護、障害福祉分野で、配置人員の資格や人数などの基準を緩和

×全体計画がなく、地元などの同意もない路面電車駅前乗り入れを先行して本事業化

×子ども医療費の無料化拡大を拒否

×苫田ダムの無駄な水購入22億円を継続

×核兵器廃絶条約の締結に後ろ向き、憲法問題にモノを言わない姿勢

 

今度は議長「不信任」決議 「宮武氏も自民もいい加減にしろ!」

昼からは、自民党市議の一部が提出した宮武博議長への不信任決議をめぐって議会運営委員会(議運委)が断続的に開かれており、17時15分現在終了のめどは立っていません。

自民党市議団は、昨年8月議会の時には当時の22人全員で「宮武氏を議長として信任する」という前代未聞の決議を提出し、成立させたことがあります。その自民党から今度は17人の連名で「議長不信任」が出されたということで、事態を知った市民の方からは「宮武氏も自民もいい加減にしろ!」という声が上がっています。

宮武氏は自らも同意した申し合わせを破り、その後議長辞職を求める2度の議会決議も無視しており、議長として信任できません。速やかに辞職して議長選挙を行うべきです。同時に、内部の勢力争いを議会に持ち込む自民市議団のやり方も市民不在です。

党市議団は筋の通った解決をめざして、河田正一議員が本会議で提案者に疑問点を問いただし、その後の議運委でも林じゅん議員が議論を続けています。

 

【資料】2018年2月議会 議長不信任決議案に対する質疑(3/16河田正一)

18年03月16日

【印刷用PDF】2018年2月議会 議長不信任決議案に対する質疑(河田0316)

自民市議が提出した宮武博議長への不信任決議案について、党市議団の河田正一議員が行った質疑の最初の部分です。

 

 

議長不信任に関する決議に対する質疑

日本共産党岡山市議団 河田正一

1. 8月議会では、不信任を信任とすることで、なぜ議会が正常化すると考えたのですか。

2. 「信任決議を行い議会は正常化し、辞任できる環境を整え」たとありますが、「辞任できる環境」とはどんな状況になったことをとらえて、整ったと判断したのですか。

3. 「しかるべき時期に良識に沿った判断をするものと期待し」とありますが、しかるべき時期とは何時を想定していたのですか。

4. 「良識に沿った判断をする」とは具体的にはどんなことですか。また、何を根拠に、何を期待していたのですか。

5. 「全国議長会・指定都市市長会等への出席状況の出席率が極めて低いことが明らかになった」とありますが、平成27年5月~平成29年4月までの出席率と、平成29年5月以降の出席状況をお示しください。

6. 出席率の良し悪しの基準は、いくらですか。

7. 信任から、不信任に転じたのは、議長会の出席だけの理由なのですか。

 

 

 

 

【資料】 2018年2月議会 陳情の採択を求める討論(3/16田中のぞみ)

18年03月16日

【印刷用PDF】2018年2月議会 陳情討論(0316田中のぞみ)

 

日本共産党市議団の田中のぞみです。
日本共産党市議団を代表して、委員会報告に反対の立場で、陳情第2号「生活保護基準引き下げ中止を国に求める意見書の提出について」と、陳情第4号「岡山市の国民健康保険料の引き上げをやめて『安心して払える国民健康保険料』を求めることについて」の採択を求めて討論します。

【生活保護基準の引き下げは中止を】
まず、陳情第2号は、政府が昨年末に発表した新たな生活保護基準の引き下げ中止を求める意見書の提出を求めるものです。
政府は、今年10月から3年かけて段階的に生活保護の基準額を現行より最大5%引き下げるとしました。貧困問題にさらなる追い打ちをかけるもので看過出来ません。
生活保護基準は2013年からの3年間ですでに最大10%引き下げられており、今回と合わせると最大15%の引き下げになります。しかも、家族が多いほど引き下げ率は高く、母子加算も2割削減されるので、その影響は深刻です。今でも、寒い冬も月末になると灯油代が捻出できずに我慢するしかない、冷蔵庫や暖房器具が壊れても買い換え費用は出ないので買えない、友人・知人のお葬式にも香典が出せないなどの声を聞いています。子どもが大学へ行きたいという場合は世帯分離をして自力で行くしかない上に、生活扶助費を大幅に削られてしまうという現状もそのままです。
今回の引き下げの理由は、全国消費実態調査において、「収入下位10%」層の支出額が減ったことが挙げられています。つまり、国民の収入の下位10%の人たちが支出する額より生活保護基準の方が高いから、低い方に合わせるということです。これは、収入下位10%の人たちの生活が悪化しているということなのに、そこに国の最低生活基準を合わせるという、本末転倒な話です。生活保護基準は、国民の人間らしい生活を保障する最低基準であり、その基準より低い生活を送らざる得ない人がいるならば、その水準を上げることこそが政府の仕事です。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と謳った憲法第25条を実現する義務をなげうって、政府が率先して「貧困のスパイラル」を生み出すような生活保護引き下げは、断固中止するべきです。市民の切実な声を国に届ける本陳情の採択を改めて求めます。

【国民健康保険料の引き上げをやめよ】
次に、陳情第4号です。これは、岡山市の国民健康保険料の引き上げをやめ「安心して払える保険料」を求めるものです。岡山市は、これまで10年間市民の状況を鑑みた政策的な判断の下、法定外の繰り入れを行って国民健康保険料を据え置いてきました。しかし、4月からの県単位化に伴い、法定外繰り入れを6年間でゼロにするため毎年2.8億円規模の値上げをするという大きな方針転換を表明しました。
その理由は、今後の収支不足額の増加が見込まれ将来世代が多くの負担を背負う点、制度の維持が困難になる点を挙げ、健康保険制度の趣旨に則り保険料を改定するとのことでした。
しかし、この収支不足を保険料で埋めていくという考え方自体に、私たちは納得出来ません。国保は、自営業の方を始め、退職された方、非正規雇用の方、無職の方が入っており加入者の7割が所得200万円以下です。つまり月16.5万円の所得で4人家族の場合毎月3万円の保険料を払っていることになります。これ以上払えるわけがありません。また、退職後の方も多いので、お勤めしている年代に比べ、病院にも多くかかっているわけです。医療費の伸びに合わせて、保険料を上げ続けること自体が制度破綻を意味するのです。
そもそも日本は、社会保障給付費の9割以上を国保や介護保険など「社会保険方式」で実施している社会保険中心の国と言われています。つまり、社会保障の財源を税金ではなく保険料に頼っている割合が高いわけです。税金と違い、社会保険は全く所得が無い人にも必ず賦課されます。だから、国保料はゼロ歳の赤ちゃんにも賦課されているわけです。重度障害で働けない方にも賦課されるわけです。ここに社会保険方式の逆進性の大きさが表れています。「負担」なければ「給付無し」。これが保険原理です。民間の保険と同じ原理です。日本では特に強調されてきたため、当然のように感じている方も多いかもしれませんが、ヨーロッパ諸国では介護や保育などの社会保障の重要性に気づき、「社会保険方式」から「税方式」に修正されてきた経緯があります。
個人の所得税負担より社会保険料負担の方が大きいのは、主要国では日本だけだそうです。そのため、税と社会保障の重要な要素である所得再分配が日本では機能しておらず、OECD加盟国で、政府による所得再分配後に、子どもの貧困率が逆に高くなる唯一の国がこの日本です。これは、本来、税が免除されるべき低所得者層や子どもにまで保険料を賦課し、一方でこれらの人に対する給付がきわめて少ないことを意味します。
社会保障を「社会保険方式」に頼っている我が国は、政府の重要な機能であるはずの所得再分配が、逆に、貧困を増大させるという驚くべき事態を招いていると、鹿児島大学の伊藤周平氏は厳しく指摘します。
このような国の政策のもと、国は国保に対しても国庫負担を削ってきた経過がある中で、岡山市はH19年から法定外繰り入れを行い国保料を据え置いてきました。自治体の努力によって社会保障制度を守ってきたと言えると思います。今回の県単位化にあたり、法定外繰り入れをゼロにすることを、国は強要はしていません。ましてや6年とも言っていません。医療費の伸びについても、岡山市自体がH34年をピークと試算しています。ここ数年の岡山市の国保会計は、黒字幅も大きく、法定外繰り入れは実際の半額程度で済んだ可能性もあります。
市当局におかれましては、引き続き健康づくりに力を入れるとともに、社会保障は税で支えるという原点に立ち、最低限必要な法定外繰り入れを続けてこれ以上保険料を上げないよう強く求めます。特に、収入の無い子どもについて、1人増えることに保険料を約3.5万円も加算するという事はやめ、多子軽減を図ることも重要です。
最後に、社会保障費を削減することに熱心な政府に対し、また国保事務を新たに担う県に対し、市民の窮状を代弁することこそ、基礎自治体の役割で、財政支援の強化を求めることを強く求めまして、本陳情の採択を求めます。

以上、議員各位の賛同をお願いして討論を終わります。

 

 

【資料】 2018年2月議会 議案への反対討論(3/16林潤)

18年03月16日

【印刷用PDF】2018年2月議会 議案反対討論(0316林潤)

 

日本共産党岡山市議団の林潤です。
私は、党市議団を代表して、2月定例会で各常任委員会に付託された108件の議案のうち、甲第4号議案平成30年度岡山市一般会計予算について、以下20件の議案について委員長報告に反対する立場で討論いたします。

(反対する議案)
甲第4号   平成30年度岡山市一般会計予算について
甲第5号   平成30年度岡山市国民健康保険費特別会計予算について
甲第17号  平成30年度岡山市水道事業会計予算について
甲第22号  岡山市行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
甲第32号  岡山市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第36号  岡山市指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第38号  岡山市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について
甲第41号  岡山市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第42号  岡山市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第43号  岡山市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第44号  岡山市指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第45号  岡山市介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第46号  岡山市指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第47号  岡山市介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の制定について
甲第48号  岡山市指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
甲第56号  岡山市立認定こども園条例の一部を改正する条例の制定について
甲第58号  岡山市立幼稚園型認定こども園,保育所型認定こども園及び地方裁量型認定こども園の認定の要件を定める条例の制定について
甲第95号  平成29年度岡山市一般会計補正予算(第5号)について
甲第96号  平成29年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第3号)について
甲第109号 岡山市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について

【待機児童解消にならない認定こども園に金や人を割く一方で、公立施設を減らす】
まず、甲第4号議案平成30年度岡山市一般会計予算のうち、
第2表 債務負担行為
鹿田認定こども園(仮称)施設整備事業 限度額6億2千40万円
宇野認定こども園(仮称)施設整備事業 限度額4億3千970万円
高島認定こども園(仮称)施設整備事業 限度額4億5千170万円
第3表 地方債
保育園・幼稚園一体型施設整備事業費充当17億4千470万円
歳出、第3款民生費第10項児童福祉費第16目認定こども園費中、
認定こども園整備費20億1千300万円
第25款市債第1項市債第3目民生債中、
保育園・幼稚園一体型施設整備事業費充当17億4千470万円
及び甲第56号議案
は、認定こども園を推進しようとするものです。
保育園の待機児童解消は、岡山市にとっても重要な課題です。児童福祉法で定められた地方自治体の保育の義務をしっかりと果たせるようにしなくてはなりません。
働く保護者にとって保育園と幼稚園を合体させることは優先課題ではありません。安心して預けられる質が保証された保育園を必要な数だけ作って欲しい、というのが願いです。
保育園と幼稚園を一体化して作る認定こども園では、定員が増えるわけでもなく、財源のことを言う割には市の持ち出しで作る幼保一体型認定こども園に予算や職員のマンパワーを割いて、公立施設を減らしていくのは方向性が間違っています。
よってこの予算に反対です。

【地方裁量型認定こども園の基準では安心して預けられない】
甲第58号議案
は、岡山市立幼稚園型認定こども園,保育所型認定こども園及び地方裁量型認定こども園の認定の要件を定めようとするものです。
地方裁量型認定こども園とは、国基準に満たない認可外保育所です。
昨年4月に、姫路市の認定こども園で、定員を大幅に上回る受け入れなど子どもの安全に関わる重大な法令違反が発覚し、全国初の認定取り消しとなったのは地方裁量型認定こども園でした。
3歳未満の子どもを見る資格が小学校教諭でいい、というのは子どもの発達や資格の専門性を無視した乱暴な基準です。保育に当たる職員の内、一人は無資格者でいい、というのも保育の質を低下させます。
安心して預けられる保育園を、という保護者の願いに逆行するものです。
よってこの条例案に反対です。

【富吉の新斎場は建設強行で地域にしこり】
同じく甲第4号議案中、債務負担行為
新斎場整備関連事業(集会所等整備)限度額1億2千50万円
新斎場整備関連事業(農業施設等整備)限度額1億1千350万円
新斎場整備関連事業(道路河川等整備)限度額4億2千570万円
歳入第25款市債第1項市債第4目衛生債中、
斎場整備事業費充当17億9千20万円
歳出第4款衛生費第1項保健衛生費第30目火葬場費中、
斎場施設関連整備事業費20億7千780万円
は、北区富吉での新斎場整備事業に係るものです。
地域の意思決定のあり方、賛成地域に補助金を配分するやり方などに批判があります。
土地の値段、安全性などに疑問が出されています。
このまま富吉に新斎場を建設しては、地域にしこりが残りかねません。
よってこの予算に反対です。

【ゴミ袋有料化に反対】
同じく甲第4号議案中、歳入第17款使用料及び手数料第2項手数料第4目衛生手数料中、
家庭系ごみ処理手数料9億3千88万円
債務負担行為
家庭系指定ごみ袋作成経費1億4千万円
歳出、第4款衛生費第5項清掃費第1目清掃総務費中、
家庭系ごみ有料化事業3億8千180万円、指定ごみ袋保管配送業務委託料3千272万3千円
は、家庭系ごみの収集有料化に伴う予算です。
どんなに心掛けても生活していれば、必ずごみは出ます。安全で衛生的な市民生活の基盤を守ることは自治体固有の事務です。
お金を出して袋を買わなければごみを集めない、というのではなく、税金で処理するのが当然です。
また市は、ごみ袋代を環境関連の拡充経費に充てている、と言いますが、不法投棄対策やエコの推進は、手数料を取らなくてもやらなければならない時代です。市民から税金の二重取りのようにごみ処理手数料を集める理由にはなりません。
よって、この予算に反対です。

【毎年22億円かけて無駄な水を買うべきではない】
同じく甲第4号議案中、第3表 地方債
岡山県広域水道企業団水源開発出資金充当2千880万円
第25款市債第1項市債第4目衛生債中、
岡山県広域水道企業団水源開発出資金充当2千880万円
歳出、第4款衛生費第15項上水道整備費第1目上水道整備費中、
岡山県広域水道企業団運営費等負担金2千163万1千円、
岡山県広域水道水源開発等出資金1億1千691万8千円
及び甲第17号議案中、支出第1款水道事業費用第1項営業費用第2目受水費中、
22億7千390万4千円
は岡山県広域水道企業団からの受水に係る費用です。
日本共産党は、苫田ダムは不必要なダムだ、と反対してきました。広域水道企業団の水の供給計画は極めて過大です。
市長は、苫田ダムは需給ギャップが大きい、との認識を示しています。他の自治体から、全体の2次の計画は見直す必要があるのでは、との認識が示されています。
にもかかわらず市は毎年、22億円も掛けて同じ量の水を買い続けています。
市の節水努力や設備のコスト削減とは別に常に同じ量を買い続けなくてはならないのは税金の無駄遣いです。苫田ダムの利水・治水の計画を見直すべきです。
よってこの予算に反対です。

【不正常な固定資産税課税はやめるべき】
同じく甲第4号議案中、歳入第1款市税第2項固定資産税第1目固定資産税には、
平和町1番地区に掛かる超過税率3千459万9千円が含まれています。
再開発に市が過大な補助を出し、後で区分所有者から超過税率で回収しようとするものです。再開発で利益を得た者から回収するのが筋です。
不正常なやり方であり、このような歳入に反対です。

【自衛官募集事務を市はやめよ】
同じく甲第4号議案中、歳入第18款国庫支出金第3項委託金第2目総務費委託金中の
自衛官募集事務費委託金9万6千円
は、市が委託を受けて行う自衛官の募集事務に係る予算です。
安倍政権の下で、長距離ミサイルや攻撃型空母の保有の動きなど、歴代政権の憲法解釈ではできなかったことが進められようとしています。集団的自衛権行使容認の閣議決定がなされ、安保法制・戦争法が強行されて、自衛隊は海外で戦争する組織へと変えられてきました。仕上げに憲法9条の改悪が狙われています。
外交、安全保障は国の専管事項と言いながら、自衛官募集を市が行うことはありません。
よってこの予算に反対です。

【路面電車駅前乗入より先にやることがある】
同じく甲第4号議案、歳出第8款土木費第20項都市計画費第1目都市計画総務費中、
都市交通戦略推進事業費4億5千20万円中、7千190万円
は、路面電車の駅前広場乗り入れに係る予算です。
言うまでもなく、公共交通の充実は、交通弱者に必要な事であり、CO2排出削減の為にも進めなくてはなりません。民間の競争任せではなく、公が一定の責任を果たすべきことは、バス路線廃止問題で改めて明らかになりました。
その上で、路面電車の駅前広場乗入れが公共交通政策の中で優先施策でしょうか。
延伸や環状化の全体構想の中で考えるべきであり、総合交通計画が遅れ、地域から疑問が出されているにもかかわらず前のめりで進めるべき事業ではありません。
よって、この予算に反対です。

【学校給食の民間委託は止めるべき】
同じく甲第4号議案中、歳出第10款教育費第30項保健体育費第15目学校給食費中、
学校教育施設等整備基金運営費2千788万8千円、給食業務委託8億9千380万5千円
及び甲第95号議案中、歳出第10款教育費第30項保健体育費第15目学校給食費中、
学校教育施設等整備基金積立金6千259万5千円
は、学校給食調理業務の民営化に係るものです。6施設の契約更新が予定されています。
昨年の今頃、調理業務委託の指名を受けた業者が、調理員を確保することができず、辞退して投げ出しました。
他の学校から給食を別々に運ぶ事態になり、他校の献立にまで煽りを受けました。安全で安定的な給食調理業務が維持できず、子どもたちに影響が出ました。
給食調理員の処遇の低さが人材確保の障害になっている、と指摘をしましたが、今も最低賃金ぎりぎりの求人が出されています。
民営化で浮くとされる金額を算出して、民営化すれば施設整備を進めるというやり方は教育的ではありません。給食調理業務は民営化推進ではなく、直営で責任を持つべきです。
よって、この予算に反対です。

【国民健康保険会計の黒字は保険料引き下げに使うべき】
甲第95号議案中、歳入第22款繰入金第1項特別会計繰入金第1目特別会計繰入金中の
国民健康保険費特別会計繰入金21億4千598万1千円
甲第96号議案  平成29年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第3号)中、
歳出第15款諸支出金第1項操出金21億4千598万1千円
は、国民健康保険費の黒字分を国民健康保険費特別会計から一般会計へ繰り入れようとするものです。
これまで平成26年度は、一般会計からの繰入を減額した上で一部を積み立てました。平成27年度は全額を積み立て、平成28年度は全額を繰り越し、平成29年度は一般会計からの繰り入れを減額した上で、一般会計に繰り入れようとしています。
国保財政の運営が場当たり的で定まりません。
繰り越し分は、基金として積み立てたり、保険料を値下げしたりするために使うべきです。
よってこの予算に反対です。

【国民健康保険料の引き上げに反対】
甲第5号議案
は、岡山市国民健康保険の保険料率を引き上げようとするものです。
今年度も市民から国民健康保険料を引き下げて欲しい、という署名が寄せられました。
国民健康保険制度は、全ての市民が安心して医療を受けられる基盤となる社会保障制度です。
県単位化されるからといって、市がこれまで取ってきた保険料値上げ抑制の予算を減らすことは間違いです。
基金を活用し、一般財源も適切に使って、値上げは抑え、さらには引き下げるべきです。

甲第109号議案は、国民健康保険制度を県単位化しようとするものです。
国保の構造的な財政基盤の脆弱さや加入者減は、県単位化では解決しません。市民から遠くなり、市民の願いが反映されにくくなる弊害の方が問題です。
よってこれらの条例案に反対です。

【マイナンバー拡大はすべきでない】
甲第4号議案中、第2款総務費第1項総務管理費第1目一般管理費中、
社会保障・税番号制度関係事務費1億100万円
は、マイナンバーに掛かる予算であり、
甲第22号議案
は、マイナンバーの利用を拡大する条例案です。
マイナンバー制度の本質は、国民に番号付けをして国が把握するものです。取るものはしっかり取り、給付は抑えることに利用されます。
また、この議会中にも岡山市でマイナンバーの記載された住民票を誤って交付する事故があり、生涯変わらないはずの番号が変更されました。個人情報漏洩の危険が改めて明らかになりました。
マイナンバー制度は、利用拡大ではなく,廃止すべき制度です。
よってこれらの予算案と条例案に反対です。

【療養病床の削減と受け入れ先の基準引き下げを許すな】
甲第47号議案
は、療養病床を削減して、介護医療院を新設しようとするものです。
甲第32号議案、甲第41号議案、甲第42号議案、甲第44号議案、甲第45号議案
は、療養病床の削減の受け入れ先になれる特養、小規模多機能、養護老人ホーム、老健施設などの食堂や風呂、施設基準を緩和しようとするものです。
甲第32号議案及び甲第46号議案
は、介護施設の規制緩和を延長しようとするもので、療養病床削減の一環です。
国が進める病床削減は、行き場を失う人を生むことになります。
よってこれらの議案に反対です。

【訪問介護の回数制限はだめ】
甲第43号議案
は、訪問介護の回数制限など受けられるサービスが一様に抑制されます。訪問回数が一定数を超えるケアプランをケアマネージャーが市に届けることが義務づけられます。地域ケア会議が利用抑制の場になり、必要な支援が抑制される可能性があります。
今でも高い介護保険料を払っていても、いざという時にその人に合ったサービスが受けられず、「保険あって介護なし」「国家的詐欺だ」という批判があります。
この条例案はさらにサービス抑制に繋がります。
よって、この条例案に反対です。

【「共生型サービス」で質を下げるな】
甲第36号議案、甲第38号議案、甲第41号議案、甲第42号議案、甲第48号議案
は、共生型サービスに伴う条例改正案です。
法改正の際の審議で「施設・人員基準が”低い方”にあわせられ、サービスの質が低下するのではないか」という懸念に対し、政府からは具体的な答弁はありませんでした。
高齢者、障害者・児が共に生きるというと聞こえはいいですが、高齢者施設が指定を受ければ専門職がいなくても障害者・児を受け入れられるという制度変更には問題があります。
障害者・児の対応で、必要な資格者がいないと安全やサービスの質が保証できません。
よってこの条例案に反対です。

以上、反対の理由を申し述べました。
議員各位の賛同を賜りますよう、よろしくお願い致します。

 

 

 

 

明日2月議会最終日 自民議員提出の議長不信任案も審議

18年03月15日

岡山市議会インターネット中継

 

2018年2月定例岡山市議会は3月16日、最終日を迎える予定です。

2018年度当初予算案をはじめとして常任委員会に付託された108件と最終日に提案される副市長の人事案などの議案、6件の陳情について、全議員で採否を決します。

日本共産党岡山市議団は議案のうち、国民健康保険料の6年連続値上げなどの市民負担増や、保育・介護などの施設基準切り下げなどの福祉の後退、市の無駄遣いにつながる議案など20件に反対しています。

また、陳情では生活保護基準の引き下げに反対するものや、国民健康保険料の引き上げに反対するもの2件を採択すべきと考えています。

20議案に反対する討論に林じゅん議員が、2陳情の採択を求める討論に田中のぞみ議員が立ち、それぞれ理由を述べます。

議案の討論には市民ネットの羽場頼三郎議員、陳情の討論には同じく市民ネットの下市このみ議員も立つ予定です。

 

またこれらとは別に、今回自民党市議団の中から宮武博議長に対する不信任決議案が出されたため、本会議と議会運営委員会で審査されることになりました。

宮武博議長は、「議会の人事は2年で改選」という岡山市議会の申し合わせを破って、議長職に居座り続けています。

日本共産党岡山市議団は、自らも同意した申し合わせを破る宮武氏の下では公平公正な議事運営が期待できず、信頼をなくしたと考えています。そして宮武氏に対して、昨年5月臨時議会で議長辞職勧告、6月定例議会では議長不信任の決議を提出し、それぞれ30票前後の賛同を得て可決させてきました。

一方、8月議会では、自民党市議団が全員の連名で、岡山市議会史上前代未聞の「議長信任」決議案を提出し、可決させました。

今回、その同じ自民党市議団の中から「議長不信任」決議案が出されたということについて、容易には理解できるものではありません。

市議団の河田正一議員が質疑に立ち、理由や経緯を市民の前に十分明らかにするよう決議案の提案者に求めます。

 

今のところは、不信任決議案の審議は午後から、それ以外の議事は10時開会して午前中に終了させるという見込みです。

本会議の様子はインターネット生中継で、パソコン・タブレット・スマホから見ることができます。

ぜひ関心をお寄せください。

 

 

 

常任委員会ほぼ終了 陳情の審査状況について

18年03月12日

6常任委員会は、それぞれの所管する議案や陳情などについての審査を終え、賛否を決しました。

明日は総務委員会だけ開かれ、各委員会の審査結果に連動する議案について審査・議決が行われて、常任委員会審査はすべて終了することになります。

 

今議会で審査された陳情のうち主なものについて、委員会段階での採否は以下の通りです。

(保健福祉委員会)

・生活保護基準引き下げ中止を国に求める・・・不採択(共産は採択を求めた)

・国民健康保険料の引き上げをやめることなど・・・不採択(共産は採択を求めた)

・受動喫煙の防止と啓発・・・継続審査

(建設委員会)

・ライドシェアの導入に反対・・・採択(全会一致)

・路面電車の岡山駅前乗り入れに関する賛成・反対・慎重など計22件・・・すべて継続審査

(経済委員会)

・池田動物園の公営化を求める・・・継続審査

・住宅宿泊事業条例(民泊条例)の制定を求めるもの2件・・・すべて継続審査

 

採択または不採択となった陳情は、16日の本会議で改めて全議員によって採決されます。継続審査となった陳情は、基本的には本会議最終日には出てきません。

 

【資料】2018年2月議会 個人質問原稿(竹永光恵18/03/07)

18年03月7日

(印刷用PDF)竹永光恵(180307)

 

1 不妊に悩む方への治療支援について
(1)少子化対策の一環として不妊に悩む方への支援強化を
不妊とは「健康な男女が結婚後1年以上にわたり定期的に避妊をせずに性交の機会を持ちながらも妊娠しない場合」と言われています。不妊症の出現率は6組に1組といわれており、特別な事情を持った人々の治療とは言いにくくなっています。また最近は要因の50%が男性にあるとも言われており、男女ともに受診することが望ましいのが現状です。第一子出産時の女性の平均年齢は30.1歳です。早い段階での治療が出生率の増加へとつながると言われています。
ア こういう状況の中で、市としても抜本的に不妊に悩む方への支援を強化する時期だと考えますが、所見をお聞かせください。

(2)不妊治療の各段階での助成の充実を
ア 初期検査にも助成を
国も市も、平成16年度から治療への支援事業を始め、この間8回程度国の制度拡充が行われました。(資料1)
現在は新規申請の助成額上限が15万円から30万円に拡充され、対象年齢も治療初日の妻の年齢が43歳未満へと拡大されています。また、男性の不妊治療に対しても15万円まで助成されるようになりました。
岡山市ではH24年度には898件でしたがH27年度は987件と申請件数が増え、H28年度は若干申請数は減りましたが、助成額では最高となっています。男性不妊の助成は1件から14件に増えています。
不妊に悩む方の一番の課題は経済的負担です。ある民間の調査では、不妊治療によって妊娠された方の平均治療費は140.6万円となっています。そこで伺います。(資料2)
市の助成制度は保険適用外の対外授精の段階の治療になってからです。しかし、保険適用内でも結構費用がかかります。初期検査の子宮がんや子宮頸がんなどがんの検査は最低3回必要で合わせて自己負担が7千円程度必要となります。
そして、排卵期、月経期、黄体期の血液検査、超音波など合わせて一万円程度かかります。
(ア)広島県では、不妊治療を行う上で一番大切なことは、早い段階で原因を明らかにして夫婦そろっての治療を早く始めることだとして、初期検査にも自己負担2分の1(上限5万円)を助成しています。岡山市でも助成すべきと考えますが、いかがでしょうか。
イ タイミング療法から人工授精前検査までの段階
(ア)初期検査のあと次の治療段階はタイミング療法となります。タイミング療法は診察代くらいですが、この治療を4回前後しても受精に至らないときは人工授精をすすめられます。その人工授精ができるかどうかの検査も必要です。卵管がちゃんと通っているかの造影検査や通気検査、フーナ―テストなどがトータルで1万円程度、そのあとの子宮と卵巣が癒着していないかなどの検査もそれとは別に1万円程度かかります。病院にもよりますが、人工授精に至るまで様々な検査があり費用もかかるとのことです。何とか助成できませんか。
(イ)ここまでクリアしてやっと人工授精治療になったとしても、人工授精は1回2~3万円かかります。1回で受精する可能性ばかりではありません。中には10回以上しても受精に至らなかった方もおられました。多くの病院では4回から5回の治療で次の治療段階をすすめるとのことです。最低でも4回分を助成することはできませんか。
ウ 抗体検査など
女性が精子に対して抗体ができていないかを調べる抗精子抗体検査は自費となります。そのほかにも風しんの抗体や感染症などの採血検査も合わせると1万円以上になります。これに助成は出来ませんか。
エ 所得制限と年齢制限について
現在の助成制度は夫婦の所得が730万円未満であり、治療開始時の妻の年齢が43歳未満という条件があります。市によってはその条件を撤廃しているところもありますが、岡山市はどうお考えなのでしょうか。

(3)不妊治療への啓発を
ア 今回何人かの方からお話を伺いました。その中で、不妊治療について自分が直面するまで、全く何も知らなかったという方が多いのが特徴です。そして、夫婦そろっての治療になるまで、夫婦の温度差を埋めるのが大変だったということです。不妊治療そのものの啓発が必要です。栃木県は不妊対策シンポジウムなどを行っています。岡山市も女性がかがやく街づくり推進課が、リプロダクティブ・ヘルス・ライツの視点で啓発事業をしていただきたいが、どうでしょうか。
イ 経済的負担が大きいので、治療中も就労を希望している方が多いのが現状です。しかし不妊治療は女性の性の周期に合わせて行われるため治療スケジュールが難しく、仕事と治療の両立が大きな課題となっています。
また、事業主や上司の不妊治療に対する理解も十分と言えないこと、職場で不妊治療をしていることを言いにくい精神的な負担も多いと伺います。事業所への啓発はどうお考えでしょうか。

(4)相談支援の強化を
市内には岡山大学に不妊治療相談センターがあり当事者によるピアカウンセリングなどを行っています。市内には7か所の指定医療機関があり、個々の病院で説明会やカウンセリングなどを行っていますが、市としては全く取り組んでいないのが現状です。
ア 各保健センターなどで、不妊に悩む方への初期相談ができるよう出張相談日をもうけてはいかがですか。
イ 当事者の方々は、「治療を続けることの大きな負担は精神的なものだ」と言われています。おかやま産前産後相談ステーションに不妊専門相談のできる心理カウンセラーを配置しませんか。
ウ 特に夫婦での意識の違いが縮まらないときなど、女性が一人で悶々と悩むことが多いようです。気軽に相談できるラインなど、SNS等での相談窓口を開設しませんか。
エ 2人目不妊も増えていると伺います。一人目の不妊に悩む方とは別の相談支援や窓口が必要です。子連れで相談できる窓口などもうけていただきたいがどうか。

2 国民健康保険について
(1)制度改正について市民への説明責任は
来年度から国保は大きく制度が変わり、県単位化となります。
市民と岡山市にとって何がどうかわるのか?きちんと市民に説明をすべきだと我が党市議団代表質問で指摘しました。市長は説明責任というよりは情報提供、国保運営協議会で保険料改定の考え方等を説明した、料率については5月に決定、7月に市民に保険料を通知とともに計算根拠も同封のことです。
ア 結局、市民は自分の保険料が確定した時に保険料率が上がったことを知るのです。今後6年間上がり続けることは知らされていません。県が作ったチラシには値上げのねの字もありません。これで説明責任を果たしたといえるのか?
イ このチラシには、県単位化は持続した社会保障制度の確立をめざすためとあります。しかし内容的には社会保障の視点はなく、相互補助の民間の社会保険のような色合いが濃くなっています。今後、医療費の伸びは増えるが被保険者の数は減少するから、国保財政の収支不足が悪化するため、税と保険料の見直しの必要性を値上げの理由としています。
しかし市民の視点で考えると、市は県に納付額を納めるために保険料を上げ続け、払えなかったら差し押さえの強化という悪循環になると思われますが所見をお聞かせください。

(2)国保財政と保険料について
ア 倉敷市の国保財政は平成30年度の歳出総額に対し、歳入予測が8,5億円不足したとのことです。その不足額を補うために繰越4億円と国保財政調整基金の取りくずし1億円を活用し、残りの不足額を一般会計から3,5億円を政策的に繰り入れ、保険料を据え置くという決断をしています。国からは一般会計の政策的繰り入れを削減することについて何の通知も指導もなかったので繰り入れを続けるとのことです。岡山市の、6年で政策的繰り入れをゼロにするという計画は国からの圧力があったのか。国からの通知があったのか、削減計画を作らないことでペナルティがあるのでしょうか。
イ 政策的繰り入れの国の評価基準は『年度を明らかにした具体的な削減計画の策定』であり、岡山市のように全額削減することが評価の対象にはなっていません。削減は制度改正後の状況をみて判断することが求められており、平成31年度以降の削減計画との国の立場です。それならば、平成30年度は岡山市も繰り入れをし、保険料を据え置くことができたのではないですか。なぜ今後上げ続ける選択をしたのか、6年に決めたのはなぜか。
ウ 私たちの代表質問で県への公費負担を求めたことに対し、保健福祉局長は、県費は県が考えることと答弁しました。県の役割は納付金の集金だけなのか、市民はしっかり県民税もおさめています。県の責任を果たすことを求めることは当たり前ではないのか。
エ 国保の構造的課題、高齢者の割合が高く低所得者の多さに起因する財政運営の厳しさは、県単位化で解消されるのでしょうか。

(3)収納率について
国保運営協議会で、収納率向上対策をしっかりと行うことで財政効果が出るのではないかとの意見がありました。
ア 収納率向上への考え方と財政効果をお示しください。
イ 滞納率が20%以上という実態は、高すぎて払えないというのが現状です。資力のないものについては執行停止処分を積極的に展開しませんか。

(4)国保運営協議会について
県単位化に伴い、国保運営協議会のあり方を見直す時です。市は公募の必要性を全く認めていませんが、私たちが傍聴している中では、被保険者代表の委員が全員出席していることはなく、まして全員発言している回は一回もありません。滞納の状況や、差し押さえの状況、払いたくても払えない被保険者の実態などが議論されたことは一度もありません。保険料を滞納し、保険証を取り上げられ病院に行きたくても行けず、倒れて病院に運ばれたという困難事例のケースが年々増えています。
ア 市民のいのちにかかわる実態がまったく話し合われていない運営協議会が、問題がないと言えるのか。改めて公募委員を求めます。所見を。

3 発達障害児の自立に向けた支援について
発達障害者支援法ができてから10年以上たちました。この法律ができた目的は、発達障害のある人が生まれてから年をとるまで、それぞれのライフステージにあった適切な支援を受ける体制を整備することでした。先日も創政会の代表質問で、個別支援の大切さをとりあげておられ、全く同感だと感じました。
個々の障害や発達段階にあった個別支援の中でも、今日取り上げるのは、知的障害を伴わない発達障害の子どもたちへの支援です。
(1)入学前の親の会の皆さんとお話をする機会がありました。最初から通常学級を希望しているのですが、通常学級の情報がなかなか得られなかったとの意見がありました。発達障害児の通常学級での支援について、市としてどう考え、保護者の不安をなくす努力をしていますか。

(2)その時に、発達相談支援ファイル「りんくる」はどういかされますか。

(3)通常学級に通う発達障害児も学校と連携し、支援計画や指導計画の作成ができていますか。

知的障害を伴わない発達障害児は、将来手帳を持たない、また取れない場合もあります。その結果、義務教育終了後はなんの支援もない世界で生きていかなければなりません。小学校入学時、中学入学時、高校入学時、高校生活、大学進学、就職など人生のステージでつまずき、精神障害を併発したり、長いあいだ引きこもったりなどのケースもあるとうかがいます。自立ができるために義務教育の間に社会のルールや、自分の障害の特性、困った感の回避のスキルなどを身につける必要があります。早くからの支援ができていれば、納税者として自立できると思います。それが保護者の大きな願いです。

(4)保護者が通常学級を選んだとしても、教育現場では障害名としてとらえるのでなくその人の特性を知り、困り感を取り除くことが大切です。学級担任だけでは対応が困難だと思います。通常学級の発達障害児に対して、特別支援コーデイネーターや養護教諭、スクールカウンセラーなどチームで支援するしくみをつくりませんか。

 

 

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