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日本共産党 岡山市議団

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【質問資料】 2018年6月議会 竹永光恵個人質問(2018.6.20)

【質問原稿】 2018年6月議会 竹永光恵個人質問(2018.6.20)

18年06月20日

 

 

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※事前提出した版であり、実際の読み上げとは一部異なる場合があります。

1 非核宣言都市岡山にふさわしい平和行政を
(1)原爆被爆者の「核なき世界へ」の強い思いに応えるために
岡山市の「平和都市宣言」は真の恒久平和,核兵器の廃絶、そして平和で幸せな岡山市を築くために市民の願いを形にした岡山市民の総意として、昭和60年に決定されました。その趣旨を受け、岡山市は、日本非核宣言自治体協議会にも加盟しています。このことを踏まえて伺います。
ア 核兵器廃絶をめざすことは岡山市の目指す都市像としているということなのか、改めて確認します。ご所見を。
イ 6月12日、米朝首脳会談が行われ、朝鮮半島での非核化と平和体制構築に向けたプロセスが始まりました。市長はこの歴史的な出来事についてどのような感想をお持ちですか。

平均年齢80歳を超えた被爆者は、後世の人々が二度と自分たちのような生き地獄を体験しないように、生きている間になんとしても、核兵器のない世界を実現したいと切望しています。その切実な願いが形になったのが「核兵器禁止条約」です。しかし日本政府は批准をしていません。あきらめない被爆者たちの行動は、各自治体に呼びかけて、日本政府に条約への署名や批准を迫る意見書提出を求める運動につながっています。
現在、全国で264自治体、岡山県下で、18件の自治体が国に意見書を出しています。岡山市も加盟する全国平和首長会議は昨年の総会で「核兵器禁止条約の早期発効をめざし・・・条約への参加を全加盟都市から自国の政府に働きかけていく」というナガサキアピールを採択しています。
そこで伺います。
ウ 今まで市は「国の専管事項であり注視したい」との答弁ですが、平和首長会議加盟都市として政府に条約を批准するよう働きかけていただきたいが、いかがか。

(2)被爆2世・3世について
5月17日に「被爆2世・3世の交流と連帯のつどい」が京都市で行われ、私も2世の1人として参加しました。日本被団協の木戸氏から「被爆73年目を迎えた被爆者運動の課題と2世・3世への期待」との話題提供がありました。そこで、被団協としても2世の会の結成の支援や課題や要望が反映されるように検討していること、国に向けて国家補償と被爆2世・3世への適用を明記した被爆者援護法の改正、被爆2世・3世への健康診断の法制化などを求めていることなどが報告されました。被爆者のみなさんが高齢化する中で、ふたたび被爆者をつくらないための運動が2世・3世の大きな役割だと考えることができた集いでした。
ア 「全国2世・3世交流会」では健康の不安も語られました。私も先日、初めて2世検診を受けましたが、健康不安を訴えても、その先は別の病院で検査をすれば?というつれない指導でした。全国の2世アンケートでは、自分の子どもたちに鼻血がよくでる、アトピー、アレルギー、貧血などの症状があるという人が7割でした。もちろん病気は病院での検査や治療ですが、その情報を共有したい、相談したいという思いのほうが今は大きいと思います。
岡山市としてまず2世・3世の実態把握をしませんか。
イ 岡山被爆2世・3世の会では「私の被爆体験~一人の卒業生も出さなかった学校で~」という被爆者から聞き取りをした被爆体験をDVDにまとめて、図書館や学校などに寄贈しています。今後も会として伝承事業を活動の中心にすえて頑張っていくとのことです。岡山市は今までも被爆体験や、空襲体験の伝承活動をされていますが、この会のように自主的に活動されているところと連携し、より拡充することを考えていただきたいが、どうでしょうか。

(3)「平和教育」について
岡山市が総体的にしている平和教育というのは、以前の本会議で教科書や授業に位置づけられているものと答弁されています。岡山空襲や広島・長崎の継承は、それぞれの学校が自主的に取り組んでいます。
岡山市福祉援護課が平和祈念事業として取り組んでいる体験者の聞き取りは330名に上っています。岡山空襲展示室には6000点もの資料があります。大きな財産です。また公民館事業として戦災資料の巡回展示を行っています。
そこで伺います。
ア 岡山市教育委員会が平和教育を位置づけ、こういう財産を利用して教育現場に啓発することが必要だと思います。義務教育の間に一度は空襲展示室を訪れるとか、岡山空襲の6月など平和月間として教育現場で具体的に取り組んでいきたいが、ご所見をお聞かせください。

被爆体験を本人に代わって語り継ぐ「被爆体験伝承者等派遣事業」が国の事業となっています。厚労省が、被爆体験を、学校での講話や、原爆展への派遣、英語で語り継ぐための研修を費用負担しています。派遣依頼を受けて伝承者を手配し、交通費や謝礼を主催者側に代わって負担をします。
イ この国の事業を活用し、被爆の体験を聴く会を教育現場に位置づけることはできませんか。

(4)岡山空襲の取り組みについて
市は平和祈念事業として26の事業を行っています。その中に空襲展示室も入っており、実質は福祉援護課の職員6人と空襲展示室の嘱託学芸員3人がその業務を行っています。戦後75周年事業に向けて次世代にどう平和を受け継ぐか?などたくさんの事業があります。
そこで伺います。
ア 体験者が高齢化する中で次世代への平和のバトンをつなぐという大きな課題は、新たな転換期を迎えていると考えます。他機関と連携しやすい市民生活局に所管を移し、平和を看板にした担当課を設置してはどうでしょうか。
イ 岡山空襲の聞き取りを生かすことが求められます。体験をきちんと語り継ぐことも求められています。松山市は語り部を登録制として、一回の派遣に8000円を支給する語り部事業を15年以上取り組んでいます。岡山市としても、語り部育成も含めて事業化をしてはどうですか。
ウ 現在23カ所の空襲遺跡を市として確認していますが、今後はどうするのか?

2 国民健康保険について
今年の4月から国保の運営が県単位化となり、保険料の率と料の改定が示されています。所得割率が改定前の0.0720から0.0755へ、均等割額が26,400円から26,880円へあがり、平等割り額は変わらず21,120円で、付加限度額が540,000円から580,000円へと引き上げられています。いったい自分の保険料がいくらになるのか、通知が届くまではわからないという状態です。その際には保険料率や試算方法などリーフレットを届ける予定とのことです。
そこで伺います。
(1)他の政令市の状況を調べました。さいたま市はこれを機に市民にわかりやすいパンフレットを作成しています。岡山市は作るのでしょうか。

(2)今回の保険料率の改定は、毎年市民負担が2.8億円、今後計19億円以上実質7年連続の値上げとなります。岡山市の加入者のうち、年金生活者と所得なし層が50%も占めており、所得200万円以下の世帯が74%でほとんどが低所得者という実態です。滞納世帯が21%、という状況下での値上げです。滞納世帯がどのくらい増えると見込んでいるのか。

(3)市のホームページ上で計算フォーマットや、計算根拠が掲載されていますが、とても難しい。国保料は収入だけでなく均等割、応益割、介護保険分などで構成されています。これでなかなか自分の保険料がいくらか?理解できる人は少ないと思います。
通知が届いて以降、市民からの問い合わせや相談が増えると思います、臨時の対応窓口をつくり、個々の問い合わせに丁寧にのりませんか。

(4) 加入者の減少が続いています。退職時に協会けんぽを現役時代の倍の保険料を払っても国保より安いと言うことで、国保に加入しないと言う人もいます。高い保険料ゆえに、減少しているのではないか、どのようにお考えか。

(5) 払える国保料にすることが求められます。特に世帯数が増えるたびに、3.5万円加算される仕組みが大問題だと以前から指摘をしています。それに対し、「国保料の2割や5割を軽減する法定軽減制度は世帯の被保険者数の増加に応じて軽減基準所得額が上がる仕組みになっているが、国の軽減措置で18歳未満の子どもがいる世帯の6割は軽減対象となっていると」答弁されています。
国の軽減措置がいつまで続くかわからない中、市独自で、子どもの数を免除する政策が必要ではないでしょうか。

(6)貧困世帯への手だても必要です。児童扶養手当や就学援助の受給している世帯が受けることが出来る4割減免がありますが、申請ありきです。パンフレットへの明記をはじめ、制度の徹底をしてはどうか。

(7)国保運営委員会の委員から値上げによる収納率が下がる懸念の声に対して、市は、差し押さえの強化で対応と答えました。それでは市民の課題解決には根本的になりません。以前から紹介している野洲市のとりくみは、「市民が様々な理由で生活が立ちゆかなくなることへの課題に対して解決できる取り組みをするのが市の仕事だ」という考えで対応しています。心を寄せた対応で回り道をしても課題解決の後、滞納の支払いができ納税できるようになるという持続可能な支援が必要だと野洲市長は述べています、岡山市に一番欠けているのはこの視点ではないでしょうか。

(8)県単位化の大きな目的は保険料の統一です。ならば、それまで市が保険料を決めている間は、払える保険料に最大限努力すべきです、35億円の基金を崩すのはどこまで可能なのか。

【質問資料】 2018年6月議会 東毅個人質問(2018.6.19)

【質問原稿】 2018年6月議会 東毅個人質問(2018.6.19)

18年06月19日

 

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日本共産党岡山市議会議員の東つよしです。昨日の朝発生した大阪府北部の地震で、4名の方が亡くなられ、多数のけが人が出ました。お見舞い申し上げます。高槻市の小学校では倒れてきた壁に巻きこまれてお子さんが亡くなられました。この種の壁は、文部科学省は耐震点検や対策調査の対象外にしていました。市長が先ほど調査を行うと言われました。いち早い調査と必要な対策をお願いします。

それでは一問一答形式で通告に基づき質問します。

1 障害者雇用について
(1)障害者大量解雇の教訓を
障害者が原則最低賃金以上で働く就労継続支援A型事業所で、破たんと大量解雇が相次いでいます。岡山市内では2月28日に株式会社フィルが障害者19人の働く事業所を廃止、3月に残りの事業所も破たんしました。まじめにがんばる事業所がある一方で、給付金や特開金という補助金目当てに障害者をたくさん囲い込む事業所があるのです。「あじさい方式」と呼ばれており、今破たんが相次いでいます。フィルもチラシで就労者には祝い金を出すとうたっていました。
就労可能か判断がない悪質さです。私は先月厚生労働省に、指導監査を強化し障害者支援にそぐわない経営をただすこと、まじめにがんばる事業所への支援の強化を申し入れたところです。
破たんのおそれのある事業所は県内にまだあるといいます。岡山市で繰り返させてはなりません。
質問ア:フィルの市内事業所の19人の行き先はどうなりましたか。本人の希望に沿ったものに決まりましたか。市はどんな役割を果たしましたか。
質問イ:就労可能か判断もしないで障害者を囲い込む事業所は、補助金目当てであることを疑い、早急に手を打つ必要があったのではないですか。
質問ウ:監査や指導のありかたの改善点はありますか。

障害者大量解雇をうけ、国は補助金を賃金に充ててはならないとし、事業で障害者の賃金をまかなえないA型事業所は経営改善計画を出すことになりました。昨年度実績なら市内が全69事業所中、8割もの55カ所が該当します。国は「改善の見込みがない場合には指定の取り消し等を検討」という厳しい姿勢です。一般就労できない困難があるから就労継続支援なのです。市は経営指導や元気の輪を通じた支援を行っていますが、十分でしょうか。
質問エ:経営改善計画の達成のために、市はどうしますか。
質問オ:指定の取り消し等を検討とありますが、どのような場合に取り消すのですか。
質問カ:利用者の工賃を下げた場合、計画達成は容易になりますが、それでもよしとしますか。
質問キ:A型事業所への経営改善について、どんな課題意識をもっていますか。
質問ク:市の独自補助の必要性はありませんか。

市は障害者優先調達で、モノやサービスを調達することとしています。しかし目標は、前年度を上回るという程度になっています。
質問ケ:各部局で優先調達に回せる仕事を明らかにした上で、数値目標を立ててとりくむことはできませんか。

(2)事業所報酬の改定について
4月からA型、B型事業所に行政が出す報酬が改訂されました。B型事業所は平均工賃で決まります。あるB型事業所は、「体力に自信がなく週3日にしている方や、半日だけなので全額の工賃を出していない方がいて、平均工賃は低い」という状況で、報酬が584単位から最低の562単位に減りました。工賃の低い障害者がいれば事業所の報酬が減るのです。これでは障害の重い方の利用の足かせになりかねません。
質問ア:A型、B型事業所の報酬改定による経営や利用者への影響を把握されていますか。
質問イ:事業所に報酬改定の悪影響がある場合、国に改善を求めませんか。

先日開かれた工賃向上のセミナーでは、「営業は元気な障害者を連れて行こう」「ノルマは達成まで帰らない」などの内容があったと仄聞しました。肯定的な受け止めが多かったとも聞きますが、先に述べた報酬引き下げと合わさると障害者選別につながりかねない、危うさを感じます。
就労継続支援の事業所は、「就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等の支援を行う」場です。収益を上げることを追求しつつも、一人ひとりの障害者を尊重し、支援を行うことが中心にすわるべきではないでしょうか。
質問ウ:セミナーなどの事業所の支援は、どの障害者も尊重するという立場を外れないことを心がけるべきではないでしょうか。

(3)障害者雇用の拡大について
今年度から障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わり、法定雇用率が上がりました。地方公共団体が2.3%から2.5%に、教育委員会は2.2%が2.4%になりました。
質問ア:昨年度は、市長部局2.54%で水道局は2.82%、教育委員会は2.22%と達成をしていますが、今年度はどうでしょうか。
質問イ:精神障害者の雇用について、教育委員会はゼロです。H26年2月議会では協議を行うとの答弁でしたが、どうなりましたか。

2 浅田裁判について
(1)市は控訴とりさげを
65歳になる際に介護保険を申請しなかったことのみを理由に、2013年、市は重度障害者の浅田達雄さんから全ての障害福祉サービスをうちきりました。訪問介護など月249時間のサービスがゼロ時間になったのです。要介護5に相当する脳性まひ患者に対し、買い物も、食事も取り上げたのです。死んでしまいます。実際に、ベッドから落ちて起き上がれず、朝までそのままの姿勢で何時間も一人でいたという日もありました。死んでしまうかもしれないという恐怖と不安の中で朝まで待ったと言います。
生存権を守れ、と浅田さんは裁判をおこし、3月14日に勝利判決を勝ちとりました。これは、市はサービスを継続した上で「納得を得ながら介護保険に関係する申請を勧めたりすべき」とし、市の決定は「支援法の解釈・適用を誤った違法なもの」という判決です。しかし市は控訴しました。市は命を脅かす不支給決定を反省し、判決を受け入れるべきです。
質問ア:不支給決定によって、人の命を奪ってしまうという認識はありますか。
質問イ:市長は5月臨時議会で、自立支援法の規定に基づいて我々はやってると述べられました。市の不支給決定は、生存権を侵害しない、憲法に則った対応だと言えますか。
質問ウ:5月議会の質疑では、浅田さんのような全サービスの停止を今後も行うことについて、否定されませんでした。どのような条件で行うのですか。
質問エ:控訴を取り下げませんか。

(2)障害者65歳問題の改善について
4月から、国は障害福祉サービスを無料で受けていた低所得の障害者に対し、一定の条件のもとで介護保険利用料を無料にしました。障害者65歳問題を提起してきた浅田裁判が、政治を動かしていると受け止めています。ただ、請求しないと利用料の返ってこない償還払いです。障害のある方の手間を増やすことなく、初めから無料にする現物給付が必要です。
質問ア:現在の対象は何人ですか。
質問イ:該当される方が残らず制度を利用できるよう、市は何を行いますか。
質問ウ:市として現物給付を行いませんか。

【質問資料】 2018年6月議会 河田正一個人質問(2018.6.19)

【質問原稿】 2018年6月議会 河田正一個人質問(2018.6.19)

18年06月19日

 

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1 斎場整備計画について
平成25年6月に市民文教委員会に出された資料「東山斎場再整備について」によると、2015年の岡山市の死亡者数を6,731人と推定し、火葬件数を市外からも含めて6,978としています。ピークの2040年は死亡者9,497人、火葬数9,846から必要炉数(27.5)28炉としています。この時の計画が岡山市の斎場計画のもとになっています。
「岡山市新斎場整備基本構想」(以下基本構想という)では、2015年の死亡者数6,534人、火葬数6,958としています。2040年にピークとなり、死亡者数9,195人、火葬数10,083体で、必要火葬炉数は27.9、東山14炉、北斎場12炉、さらに瀬戸内市新火葬場に岡山市分2炉で計28炉としています。
そして、瀬戸内市においては、ブルーラインの一本松サービスエリアのさらに東の土地を候補地として着々と斎場を建設する計画を進めています。
質問をします。
ア 2015年の実数は、死亡者数6,555人(人口動態)、火葬数6,958体(実績)です。基本構想は火葬数7,238としています。「東山再整備」と「基本構想」では火葬数が大きく違いますが、何故ですか。
イ 近年葬儀の形態が変わっており、家族葬が増えています。また、遠方の家族等の都合で、葬儀の日に初七日まで、その日のうちに済ませることが多くなっています。そうすると、午後の遅い時間に収骨することになるよりも午前中に出棺した方が都合がよいということがおこるのではありませんか。昼から2回転というこれまでの運用がこれからも続くと考えていますか。
ウ 2015年は瀬戸内市の死亡者431人のうち333人が岡山市で火葬されましたが、瀬戸内市分が2炉あれば十分に火葬可能です。
昨年8月議会で市民生活局長は、岡山市で火葬している分が瀬戸内市分の2炉と「重なっている部分はあるかもしれません」と答弁しました。しかし、あるかもしれませんではなく、明らかに重なっていると認めるべきです。いかがですか。
エ 瀬戸内市が計画している火葬場は、西大寺火葬場から12Km離れています。東山までは8kmです。信号の有無により、時間的にはほぼ同じと市は説明しています。しかし、私が聞いた範囲ではすべての人が、東山に行きたいと答えています。東区の人たちに東山か瀬戸内市の新斎場のどちらを選択するのか尋ねる必要があるのではありませんか。
オ 瀬戸内市では計画が進められていますが岡山市議会にはいつどのように説明しましたか。議会を無視して計画が進んでいるのではありませんか。
カ 瀬戸内市新火葬場整備基本計画には、瀬戸内市分2炉とともに、岡山市の必要炉数2炉で計4炉と書かれています。岡山市分の2炉は、岡山市斎場整備計画で計28炉必要とするからとその根拠にしています。一方、岡山市が参加しない場合は予備の炉を加えて3炉が瀬戸内市として必要となっています。建設費は、岡山市分2炉を加えた場合にはいくらと想定していますか。その負担割合はどのような想定がされていますか。
キ 維持管理にはいくらかかると書かれていますか。負担割合はどうなっていますか。
ク 瀬戸内市新火葬場整備は現在どこまで進んでいますか。
ケ 瀬戸内市新火葬場について、岡山市とはどこまで話が進んでいますか。
コ 瀬戸内市の斎場計画に岡山市が参加するかどうかの判断に岡山市議会としてどのようにかかわることができますか。

2 ごみ処理広域化について
岡山市・玉野市・久米南町のごみ処理広域化計画が進められています。
先日、5回目の環境政策審議会が開かれ広域化の焼却場を一カ所に絞るための評価が話されました。
ごみは焼却ではなく、資源化することを考えるべきです。加熱水蒸気により処理し、油化や炭化することにより、軽油等を抽出し、燃料とすることで発電ができます。売電により収益を確保する方式があります。油化・炭化することにより、焼却しないので焼却灰は発生しません。それにより、灰の処分費が不要になります。さらに、灰の埋立が必要なくなるので最終処分場は大幅に延命できることになります。
質問します。
ア 候補地選定に当って、特に留意する点はどのようなことですか。
イ 廃棄物は燃やせば灰になります。灰の処分には多額のお金がかかります。焼却灰の処分にはいくらかかりますか。処理方法ごとのトン当たり単価及び年間の処理費用をお示しください。
ウ 山上最終処分場はこののちどのくらいの期間埋立が可能ですか
エ 建設費について比べてみると、広域焼却施設は本体だけの建設費に91億円かかるとされています。一方、加熱蒸気による方式では、200tの処理施設の建設費は30億円程度と聞いています。それに発電施設は別途必要ですが、合わせても、91億円よりかなり安くできます。
処理費用は、油化した軽油で発電することにより、売電収入が得られます。このような多くの利点があるごみを資源にする方法について、2月議会で環境局長は、「最近は都市油田という言葉があります。…ごみをまた原料に変えていくという動きが非常に活発になってきて、…それが採算をとれるベースまで…開発しつつある…非常に注意力をもって我々は対応を考えていかなきゃいけないと思っております。」すると答弁しました。どのような研究・検討がなされましたか。

3 産廃処分場について
(1)エヌエス日進処分場
昨年4月に岡山市が建設を許可した安定型処分場を、先日見に行きました。沈砂池、暗渠排水及びガス抜き管が設置されていました。しかし、今のところ廃棄物の搬入はされていません。砂防指定地内の埋立許可を県がしていないからだと考えますが、この処分場について業者の動き及び岡山県の動きをどのように把握していますか。

(2)西日本アチューマット焼却施設と処分場
昨年8月に岡山市は処分場建設の再許可を行いました。
ア 再許可において、許可をしたのは「最終処分場」の建設許可ですか。
イ 「焼却施設」について、再許可において岡山市はどのように扱いましたか。

 

【質問資料】 2018年6月議会 林潤個人質問(2018.6.18)

【質問原稿】 2018年6月議会 林潤個人質問(2018.6.18)

18年06月18日

(印刷用PDF)180618 個人質問原稿(林潤)

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1.公共交通政策
(1)新総合交通計画及び地域公共交通網形成計画について
市は、総合交通計画及び地域公共交通網形成計画を策定しようとしています。17の課題が挙げられています。これらの課題について優先順位と対策のあり方、市の関わり方に疑問があります。
5月に日本共産党岡山市議団で、富山市と新潟市の公共交通政策を視察しました。どちらもLRTやバスの路線も料金もまちづくりの中に位置づけていました。地域の足の確保や高齢者施策として考えられていました。
例えば富山市も新潟市も昼間の高齢者の乗車に補助をしていました。新潟市では65歳以上の方のバス料金の半額を市が負担するシニア半わりで高齢者のお出掛けを促進しています。富山市では、65歳以上の方に利用者負担金1,000円の「おでかけ定期券事業」を行っています。お出かけ定期券所有者は外出に伴い、歩くことが増えました。国土交通省の「まちづくりにおける健康増進効果を把握するための歩行量(歩数)調査のガイドライン」(平成29年3月)に基づく試算で年間約7,900万円の医療費削減につながっているとしています。高齢者の外出機会を増やすと共に企業にとっても昼間の収入を増やすことになります。
岡山市で4月26、27日に両備バスの料金徴収のストが行われ、実質無料で乗車できた際に、西大寺から天満屋へ買い物に行く人達が大勢いたそうです。交通費の負担軽減は外出を増やします。図らずも社会実験になっていました。
富山ライトレールは政策的に100円で乗車できていたものを200円にしても乗客はそれほど減らなかったそうです。キャンペーンで公共交通を使ってもらい、車社会の市民の意識に公共交通が選択肢として入ればそれ以降も効果があるということです。基幹交通の沿線に人口を誘導する政策も採っていました。
岡山市でも課題に挙げてはいます。17の課題の04「交通不便地域の移動手段の確保」で「駅から800m、バス停から300m以上離れた地域に居住する人口は、約20万人(そのうち65歳以上の高齢者人口が5万人)」としています。このような課題に対応することこそが市民が暮らしやすい、暮らしていけるまちづくりです。それには移動権の考え方や交通の公共性に基づいた公的で面的な取り組みが必要です。
ところが岡山市では、目立つこと、単体のことに具体化が偏っているように思います。
そこで質問します。
ア 17の課題の重要度、優先順位はどのように付けたのですか。
イ 吉備線LRT化は、市全体のまちづくり、公共交通網のあり方として全市的に説明し、意見を聞くべきではありませんか。
ウ 公共交通の利用促進を高齢者の健康増進策に位置づけて、昼間の高齢者の利用に補助を出しませんか。
エ バスの乗り継ぎ割引・高齢者割引は、事業者だけでなく政策的な料金設定のために市も主体として関わるべきではありませんか。
オ 区役所等の公共施設への交通の確保は総合交通計画でどう位置づけていますか。
カ 交通不便地域の解消の位置づけはどうなっていますか。

(2)バス交通の充実について
両備バス、岡電バスの路線廃止届けと取り下げの経過で公共交通の整備が大きな関心を集めています。前述の党市議団の視察でバスも勉強してきました。
新潟市では市周辺部から長いバス路線が中心部に集中すると、周辺部ではバスの便数が少なく、中心部では過密になる、という問題をバス結節点を周囲に設けることで改善しました。中心部の便数の過密の解消で運転手を周辺部に振り分けることができました。
また周辺部から市中心部を直結する長い路線は快速バスに連節バスを導入し、一人の運転手で大量の旅客を運べるようにしていました。運転手不足への対策になります。
岡山市ではバスで市内を移動しようとすると一旦、天満屋バスターミナルもしくは岡山駅に出てこなくてはなりません。市内での移動、各区で公共施設に行くためのバス路線も不便です。
岡山市が強力にバス路線のあり方の調整を行うべきです。
バスの利用を促進するには行きたいところへ向かうバスが分かりやすい必要があります。
ところが地下街からどの階段を上がると目的のバス停に最も近いのかが分かりにくい状態です。○○行きは何番まで分かってもその乗り場へ上がる階段がどれか、分かりにくい地下街とバス停の配置図です。
そこで質問です。
ア バス路線に掛かる法定協議会に利用者の公募委員を入れてはどうですか。
イ 区別に住民意見を聞いて交通政策を策定するべきではありませんか。
ウ 区別にバス路線確保に取り組むべきではありませんか。区バス事業は考えませんか。
エ バス結節点の配置の構想はどうなっていますか。
オ バス路線の整理で、周辺部の路線確保のために運転手を振り分ける取り組みのイニシアチブを取りませんか。
カ 駅地下街の案内図をより分かりやすいものに見直しませんか。

(3)吉備線LRT化について
吉備線(愛称桃太郎線)をLRT化する際の費用負担の割合についてJRと総社市長、岡山市長が合意をしました。しかし、まだ予算が組まれたわけでも議会が可決したわけでもありません。
LRTの先進事例である富山市ですが、LRT化で踏切が信号になったのは富山駅から三箇所ほどです。あとは従前の踏切のままです。LRT化イコール踏切の信号化でも渋滞の緩和でもありません。
富山市のLRT化はまちづくり、バス路線と一体に行われました。LRTが15分に一本で、バスは30分に一本で乗り継ぐことができるように時刻表が組まれています。
岡山のようにこれから停留所の位置を考える、というLRT化ありきでは交通網としての全体像が見通せません。
そこで質問します。
ア JRと総社市長、岡山市長の合意で決定、推進なのですか。
イ 三者合意に基づく岡山市の負担約70億円の妥当性はどう検証しますか。
ウ 吉備線LRT化は、沿線住民への説明も不十分ではありませんか。町内会単位での説明会を行うべきではありませんか。
エ LRT化に際しては、既存の線路をそのまま活用するのですか。
オ 踏切を信号に変える為に必要な制度変更は何ですか。
カ 踏切の拡幅はJRの判断で可能ではありませんか。踏切の幅には何か、規制がありますか。
キ 吉備線の増便が今でもできる利便性向上ではありませんか。
ク 既存の駅へのバス等の公共交通の確保が今でもできる利便性向上ではありませんか。

(4)路面電車の延伸・環状化について
5月22日に開かれた「第五回路面電車乗り入れを含めた岡山駅前広場のあり方検討会」で、路面電車を岡山駅前広場に乗り入れる際には、現行のタクシー乗り場と一般車送迎場所を入れ替える「第2案」が了承されたことになりました。岡山県タクシー協会は、第2案での了承を表明したものの、岡山県バス協会は渋滞を懸念し、実証実験を求めていました。
乗り入れの効果については、この会議は「広場のあり方を検討する場だ」として回答がされていません。懸念だけでなく、期待に応える保証もしない会議になっています。乗り入れた際の影響を、駅前の自動車交通への影響に矮小化しています。
路面電車の沿線の人はみな、岡山駅からJRに乗るわけではありません。路線沿いのお店へ買い物に行くために使用している人もいます。市民が市内を移動するためには、岡山駅前広場への乗り入れよりも延伸や環状化が役に立ちます。
先日、富山市を視察した際に環状線に乗ってみました。200円均一で乗った場所へ間違いなく戻ってくることができるのは、地理に不案内な外来者には安心感がありました。車内でWi-Fiが使えるのも便利でした。
路面電車の岡山駅前広場への乗り入れは、JRからの乗り換えの分かりにくさが理由に挙げられています。もっと分かりやすくすることは可能です。平成27年6月議会で質問した際に、地下街から路面電車の乗り場への上がり口の写真を示しました。茶色い板に日本語で「路面電車のりば」と書いてあるだけで、写真もイラストもありませんでした。MOMOの写真でもあれば印象が変わる、と指摘しました。今は英語とハングルと中国語の表記が加わり、路面電車のアイコンと後楽園・岡山城の写真があります。路面電車で後楽園・岡山城へ向かう道筋であることが、少しは分かりやすくなりました。
観光の足を向けてもらいたい、路面電車を利用してもらいたい、というなら、こうした改善を進めるのが先決です。
また、岡山駅前で少々乗り換えの距離が短くなっても、降りる先が不便では路面電車の全体としてバリアフリーになりません。
そこで質問します。
ア なぜ、岡山駅前広場乗入れが延伸、環状化より優先順位が上なのですか。市民の日常の足のためにも、観光客の回遊のためにも、延伸や環状化が有効かつ優先ではありませんか。
イ 岡山駅前広場への乗り入れを前提とした「路面電車乗り入れを含めた岡山駅前広場のあり方検討会」の前に「路面電車の路線のあり方検討会」が必要だったのではありませんか。
ウ 乗り入れが新規利用者増にどれくらい繋がるのですか?
エ 路面電車の小橋、中納言電停のバリアフリー化と安全確保についてご所見をお聞かせ下さい。

2.岡山市立図書館整備実施計画
(1)中区の図書館の必要性について
市は、平成9年に策定し、平成14年に改訂した岡山市立図書館整備実施計画を見直そうとしています。
平成29年2月議会で私の質問に対して、公共施設等総合管理計画との関係では「まだないものをつくらないようにという、そういった計画ではございません」との答弁があり、図書館整備実施計画における東部地区の状況変化としては、人口増と道路の開通、供用開始が挙げられています。
図書館の役割は、単に本の貸し出し・返却の窓口ではありません。公民館での受け取り、返却で代替できるものではありません。司書がいて、専門家として市民の知的要求に応える場です。
先行取得されている図書館用地のある地域には「老後は図書館に通って過ごそうと思っている」という方がいました。子どもや高齢者が気軽に安心して過ごせる場にもなります。状況の変化はむしろ、東部地区図書館を整備すべき方向です。
そこで質問します。
ア 公共施設等総合管理計画を図書館を作らない口実にすると整合が取れないのではありませんか。
イ 図書館整備実施計画を見直すに当たっては、市民の意見を集めるアンケートを行い、議会で議論できるスケジュールにすべきではありませんか。
ウ 中区に図書館の建設はしない方向ありきの見直しはすべきではありません。ご所見をお聞かせ下さい。
エ 建設用地を確保している東部地区図書館の建設は具体化すべきではありませんか。

 

 

 

 

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