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日本共産党 岡山市議団

6月 20th, 2016

(資料) 6/20竹永みつえ 個人質問(原稿)

16年06月20日

160620 竹永光恵個人質問(原稿) (PDF 5ページ)

 

(質問全文)

1.岡山市の平和の取り組みについて

昨年は戦後70年ということで様々な行事が行われました。また5月27日現職のアメリカ大統領として初めてオバマ大統領が被爆地・広島を訪問しました。多くの被爆者のみなさんは謝罪をしてほしいわけでなくこれからが大事、「核なき世界」を目指すために、ほかの核保有国に働きかけてほしいということをおっしゃっています。「ふたたび被爆者をつくらない」それは被爆者共通の願いです。

また被爆者をはじめ、戦争体験者の方は、安保法制の施行など、あの戦争に歴史が逆行していくのではないか?と最近の情勢に危惧を持っています。なんとしてもこのまま平和な戦後がつづいてほしいというのが多くの体験者の共通の思いではないでしょうか?

しかし、平和の継承にあたって、体験者の方の高齢化などの問題に直面しています。

岡山空襲の戦災・遺跡を守り伝えることをはじめ、平和を継承することは体験者や市民にまかせるだけでなく、平和都市宣言をしている岡山市の行政責任として行わなければならないと思います。

 

(1)岡山空襲展示室の充実を求めます。現在はシティミュージアムの中の展示室として公開されていますが、管轄は本庁の福祉援護課で、現在3人の嘱託職員が配置されています。展示室の存在意義を示し、平和を継承する拠点施設として発展してほしいという思いで質問します。

 

ア まず、観光客や岡山駅に立ち寄った方が、あそこに空襲展示室があるということがわかりにくい状態です。シティミュージアムの外壁に岡山空襲展示室の案内板を設置していただきたいがいかがか?

イ 岡山空襲展示室の職員はせめてひとりは正規職員を配置し、体験者や市民団体と協働で平和を継承する仕組みを作っていただきたいがどうか?

ウ 松山市や姫路市のように語り部を登録し、展示室でのガイド役、教育現場への派遣などをおこなっていただきいがどうか?

エ ホームページを見ても、シティミュージアムのホームページでは、現在は岡山空襲展があるのでトップに空襲の写真がでており、存在感がありますが、通常は右端のリンク先の一つが空襲展示室となっており、なかなか存在感がありません。また福祉援護課のホームページにはさまざまな空襲遺跡の写真が掲載されていますが空襲展示室の存在があることもその内容からは感じられません。他都市のホームページをみると、市の平和の取り組みというページがあり、関連の取り組みが一回で理解できるようになっています。岡山市も平和の取り組みの項目をつくり、福祉援護課のページに掲載されているものと、シティミュージアムもすぐリンクできるような中身にしていただきたいがどうか?

 

(2)つぎに岡山空襲遺跡の保存と市民への宣伝、啓発についてです。

ア 戦災遺跡は戦争の言わば物言わぬ語り部として戦争の爪あとをきっちりと継承する必要があります。現在23カ所に説明板がついていますが、倒れかかっていたり、文字が薄くなっているところもあります。点検し修繕をもとめます。いかがでしょうか?

イ またこの23カ所以外にも市民団体が冊子に残しているとおり、たくさんの戦災遺跡があります。

新たに戦災遺跡として位置づけるとともに、市として戦争遺跡のガイドマップを新たに作成し、ボランティアガイドの育成を行っていただきたいがどうか? 育成後は登録してもらい、教育現場や公民館などの要請に応えることができるしくみをつくってはどうか?

 

(3)体験者の高齢化の問題です。

先日、西大寺被爆者会の総会に参加いたしました、そこで高齢化のため会を今年度いっぱいで解散すると伺いました。

2006年に中国新聞社が日本被団協に加盟する全国の被爆者団体と中国地方5県の地域組織に活動の状況を尋ねたアンケートであと何年活動できるか?という問いに半数が10年程度と被爆70年を節目にするという団体が多かったとの結果が出ています。それから10年たった昨年、同じ調査を中国新聞社がしています。その結果、「組織運営に専念できる人を探すのが難しい」「会員の平均年齢は80代の半ば、総会の出席も少数」という、より深刻な状態が明らかとなっています。

「被爆者が最後のひとりになるまで活動を続ける」という思いもある中で現実的には2世との連携を模索しているところも多いです。

ア 被爆者の高齢化にともない2世・3世への運動の継承が求められます。2世・3世への継承で市としてできることはなんだとお考えか?

イ 高齢化は被爆者団体だけでなく戦争体験者全体の課題です。それぞれの会の継承のためにも情報の共有化、個々が管理する碑の今後のことなど担当課が掌握する必要があるがいかがか?

 

 

2.介護保険について

2017年4月から介護予防・日常生活支援総合事業開始に向けて準備が進められています。

現在要支援1・2の方でホームヘルプサービスとデイサービスを利用されている方は認定の更新時に総合事業に移行することとなります。

(1)まず確認ですが、必要なかたには従来と同様の現行通りのサービスを受けることができるとのことですが現行通りのサービスが後退することはありませんね?

(2)サービスを選択するときに、サービスを受ける方とケアマネージャーのとらえ方がちがうようなことはおきないのでしょうか?

(3)ケアマネージャーのマネージメント能力が問われます。ケアマネージャーへの周知徹底はどうお考えなのか?

(4)「現行通りのサービス」というのは施設の報酬単価の加算、減算の基準も現行通りで利用者の負担も現行通りということで間違いないか?

(5)緩和した基準によるサービスの報酬単価が示されました。有資格者で従来の事業者が行うなどの場合加算がつくことになっています。

しかし通所型で現行の74%、訪問型で84%です。事業者にとって報酬単価の引き下げは大きな痛手ではないでしょうか?

(6)通所型サービスAの場合、ひとりの方の利用時間が2~3時間となります。事業所のみなさんは、報酬単価が削減された分、件数を増やさざるをえず、送迎を行いながら午前、午後の2ラウンドを受け入れざるをえないと言われています。しかし現実的に人員確保や職員体制の維持が困難だとの声を伺っています。この声にどう答えるのでしょうか?

(7)訪問型サービスA型の提供時間は1時間で、一定の研修を受けた無資格者が行うことができるようになります。「無資格者が短時間でおこなうとノルマに視点が行き、寄り添う介護など質の面から低下するのではないか?」「事故等のリスクも含め事業所と正規職員の負担が増える」「募集しても人員が集まらないのではないか?」現場ではさまざまな不安の声があがっています。どう対応されるのでしょうか?

(8)緩和型のサービスが軌道にのるまで報酬単価の加算か、介護職員全体の報酬の底上げなど手を打つべきだと思うがいかがか?

(9)市民にとってもなかなかわかりにくい制度変更です。説明会やチラシ、パンフなどはお考えか?

(10)短期集中予防型は今後どのようにお考えなのか?

(11) 多様なサービスの実現のために、岡山市支え合い推進会議の役割や推進員の進捗状況、今後の計画をお示しください

 

 

3.就学前の子どもたちの教育・保育について

このたび、岡山市は待機児童の問題は市民の生活実態からかい離していたことを率直に認め、定義を見直し待機児童の数は729人と発表しました。今までの過小評価の中で「隠れ待機児童」の数がはっきりし、より現実に近づいたことは評価したいと思います。

(1)まず認可保育園を最優先に受け皿を増やすこと

ア 大事なことは数の操作ではなく、本当に困っている方の受け皿を市として早急につくること、まず認可保育園の整備で対策を打つべきだと私は思います。

今後の方策として、来年度、私立保育所3園の新築、1園の増築で339の定員増に加えて、小規模保育事業や事業所内保育事業をあわせて800人の受け皿を増やすとしています。

認可保育園での受け皿を増やす努力を最優先にするという立場でとりくんでいただきたいがいかがか?

イ 市有地や未利用地は最優先で保育園のために使うとの立場を明らかにし具体的に進めるべきではないか?たとえば公募の計画が出ているさくら住座の空地は保育園最優先にというべきではなかったでしょうか?

 

(2)国の緊急対応に呼応して

ア 今議会に、国の緊急対応にあわせて、朝夕など児童が少数となる時間帯における配置に係わる特例をうけて、市としても朝夕など児童が少数となる時間帯の保育士のうち1名は支援員研修を終了したものに代替可能とする議案が上程されています。朝はこどもの朝は子どもの健康チェック、夕方は迎えが遅い子どもの情緒の安定のためなど専門職の保育士ならではの役割があります。それをないがしろにするのでしょうか?

イ 1人になった保育士への負担や責任も増えます。低賃金、厳しい労働条件の中での保育士不足が続いています、逆行するのではないでしょうか?

ウ 幼稚園教諭や小学校教諭等も活用とありますが潜在保育士の活用が最優先ではありませんか?

エ 岡山市保育士・保育所支援センターには2年間で260人の潜在保育士が登録しそのうち109人が保育園に就職しています。潜在保育士を本気で掘り起こし、ひとりでも多く現場についていたくようセンターの役割強化も含め検討するべきではないでしょうか?

オ 昨年1年間で14人の子どもが保育施設で死亡しています、そのうち10人が認可外の施設です、ゼロ歳と1歳児で12人が亡くなっています。小規模保育を緩和して待機児童を受け入れることは危険です。いかがお考えか?

カ 国は幼稚園の空き教室をつかって預かり保育を行うことも待機児童対策として打ち出しています、市は今園にどのくらい空き教室があり待機児童対策として預かり保育ができる受け皿は何人分あると見込んでいるのか?

 

(3)保育士の確保、待遇改善を重要課題に

ア 保育士は高い専門性が求められる仕事です、しかしそれに見合った処遇になっていないことから、深刻な保育士不足が全国的な課題となっています。公定価格では保育士の経験年数による賃金の上昇分は11年で頭打ちになっています。私も15年保育士をしていましたが、経験がこどもの発達段階をとらえる意味で重要となるということを実感しています。長く続かないことが前提の国の価格の付け方は大問題です。公私の平均在職年数をお答えください。

イ 保育の労働条件の改善、非正規の保育士の正規化など出来るところから改善すべきです、いかがお考えか?

ウ 国では日本共産党をはじめ、5野党が一緒になって保育士の5万円の賃上げを共同提案しています。しかし国は6000円の賃上げにとどまっています。保育士不足解消のため市単独で加算してはいかがでしょうか?

 

(4)現在の市の取り組みについて

ア 先日も伊島保育園のこども園化について説明会を行っています。こども園予定のところの進捗状況をお示しください。

イ またこども園対象園以外は民営化か廃園です。うちはどうなるのか?園長先生でさえ説明も受けていない、不安がっている現場の状況を把握していますか?どう対応していくのでしょうか?

ウ 何度も指摘していますが、こども園は待機児童対策とはなっていません。こんなにも待機児童が問題化されているときにこども園推進はいったん棚上げとし、まずは待機児童解消を最優先に取り組むべきだと考えます。市長のご所見をお聞かせください。

 

 

(資料) 6/20河田正一 個人質問(原稿) ※再質問以降

16年06月20日

160620 河田正一個人再質問(原稿)(PDF 2ページ)

 

(全文)

2.子育て応援

(1).今の奨学金制度は「学生ローン」と呼ぶものです。OECD加盟国で大学授業料があり、かつ給付型奨学金がないのは日本だけです。奨学金はどうやって貸与金額を回収するかでなく、どうしたら多くの若者に学ぶチャンスを与えられるかという視点で議論をすべきです。

1億総活躍国民会議が発表した「緊急対策」に盛り込まれようとしているのは所得に応じて月の返還額が変わる新たな奨学金制度です。しかし、この制度では無収入でも月に2~3000円返還させようとしています。国が給付型奨学金を実施しようとしないのですから、岡山市が実施をすることが重要です。ぜひ実施をしてください。

学力だけでなく、親の収入が大学の選考にかかわってきます。東大生の世帯年収は950万円以上が54.8%を占めるようです。家庭の収入にかかわりなく勉学できる希望を若者に与えてください。再度答弁をお願いします。

 

 

4.御津虎倉産廃について

ア 取消処分は、地方自治法第250条の2第2項には「許認可等の取り消しその他これに類する行為をするかどうかを法令の定めに従って判断するために必要とされる基準を定め、かつ、これを公表するように努めなければならない。」とされています。

今回の岡山市がなした取消処分は、どの法令に照らしてなされたのですか。

イ 環境省のHPで、最終処分場取消がされた理由にはいずれも「廃棄物及び清掃法に関する法律第15条の3に違反するので取り消したと書かれています。

西日本アチューマット社は、15条の3に違反するのでないならどうして「取り消し」処分を受けたのですか。

ウ 行政手続法によれば、「許可」とは、「一般的には禁止の状態にして、特定の場合にのみ禁止を解除すること」であるとされています。

許可の取り消しは、元の禁止の状態にすることであり、申請行為そのものを否定することになります。

したがって、許可取り消しの案件が、途中の手続きまでは有効という論は成り立ちません。

岡山大学の行政法を専門としている小山教授によると、「職権で許可処分を取り消した場合、改めて申請を行い、手続きを行って、許可をする必要がある。前の申請を使って改めて許可しようとしても、そもそも取消により、前のものがなくなっているのであって、新たに処分はできない」

「たとえは、廃掃法で、手続き的に、専門家の意見を聞くことになっているが、前の申請の際に意見を着たことが取り消しにもかかわらず残るということはありえない。前の申請は、取り消しにより、判断がなくなる。」

「また、瑕疵があるから、職権で取り消したということになるが、前の手続きで専門家から意見を聞いていたとしても、その歌詞の点については、ちゃんと意見が聞けていなかったのではないか、ということが問題になる。その点について専門家の意見を聞いていないのであるから」と述べられています。

「取消」した案件が一部の都合の良い部分だけは残るということは間違いであると認めますか。

エ 「職権取消」そのものが法的根拠を持たない違法なものであったと認めるべきではありませんか。

 

市長は、「過ちて改めざる、これを過ちという」と言われました。私は、「過ちをあらたむるにはばかることなかれ」と申し上げたい。市長のお考えを聞かせてください。

 

5.新斎場

産廃処分場が廃止されてもガイドラインに沿って作業が必要です。跡地が汚染地であることは違いありません。土壌汚染地の土地の評価について、[国税庁課税部資産評価企画官情報第3号、市政脆課税課情報第13号】が示されています。これによると、原価方式を基本的な評価方法とすることが可能といている。原価方式とは、土壌汚染地の評価額は、汚染がないものとした場合の評価額から浄化・改善費用に相当する金額と使用収益制限による減価相当する金額及び心理的要因による減価に相当する金額を引いたものとする。

不動産鑑定士がした評価は、心理的要因による減価(スティグマ)に相当する金額を5%引いただけのものであり、浄化費用に相当する金額と使用制限による減価相当額、即ち、環境調査費等が引かれていません。よって鑑定評価は不当に高く、市が購入した金額は税金の無駄遣いです。いかがですか。

(資料) 6/20河田正一 個人質問(原稿)

16年06月20日

160620 河田正一個人質問(原稿)(PDF 7ページ)

 

(質問全文)

1.アベノミクスの失敗と市税への影響

~税金の集め方について~

 

安倍首相は、消費税10%への増税を2年半先延ばしすることにしました。「海外経済の不透明感を増税延期の理由にするのは、新興国への責任転嫁に等しい(朝日)」などメディアからも批判が噴出しています。海外メディアも、景気認識の判断材料となった統計の扱いに疑問を投げかけ、首相の悲観論を「消費税増税延期の口実」と見透かす識者の見方を交えて伝えました。

日本の景気が上向かないのは、購買力そのものが落ち込んでいるからであることは多くの人が認めていることです。

実質賃金は5年連続で減少しており、個人消費は2年連続で落ち込んでいます。2年連続の落ち込みは戦後一度もないことで異常な出来事です。その原因は明らかです。消費税が5%から8%になり、消費の落ち込みに対応する施策を行ってこなかったからです。中小企業にも大きな負担でした。倒産や廃業に追い込まれた事業所もたくさんあります。全国では2012年に比べ2014年では中小企業の数は4.4万社減っています。

消費税を納められない中小業者が多く生まれています。国税庁の発表では。2014年度の滞納発生額は5914億円です。そのうち消費税の滞納が3294億円と55.7%を占めています。

一方、輸出企業では巨額の戻し税があり、3兆円以上にもなります。トヨタは1社だけで2594億円の還付を昨年受けたとの推計があります。(湖東京至:税理士)

エンゲル係数は、貧困の度合いを示す指標と言われています。近年、エンゲル係数が上がっていて、2005年には22%台だったものが2015年には25%に達したという調査(本川裕:統計データ分析家)があります。

安倍政権になってから、格差の拡大が指摘されます。国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費が伸びていないことが、国民生活と日本経済に悪循環をもたらしています。

一部の富裕層に富が集中しています。米誌「フォーブス」がまとめた日本長者番付の上位40人の保有資産は、’12年から‘16年に2.15倍に膨れ上がりました。この40人の資産は日本国民の下位半分の総資産に匹敵するものです。

史上最高益を上げている大企業は内部留保を増やし続け、安倍政権下の3年間で15%増え300兆円を超しました。そうした中で、安倍政権は、発足時には37.0%だった法人税率を29.74%まで下げました。

税金の負担は、応能負担が当たり前です。

しかし、現在の税制は、儲かっている企業には減税をしており、「実効税負担率」は大企業でも低くなっています。三井住友FG,ソフトバンク、みずほFG,三菱UFJFGなどはいずれも1%以下の実効税負担率です。

さらには富裕層の、「税逃れ」も格差拡大、税収の空洞化を招いています。資産額2兆円のY氏は、所有する自社株をオランダの資産管理会社に譲渡する形で年約7億円の「税逃れ」をしています。タックスヘイブンでまったく税金を払わない企業や金持ちが横行しています。不足する税金を消費増税などの庶民増税に振り替えることは許されません。税金の集め方は、応能負担の原則に立った公正で民主的な税制が必要です。現在の税制は資産家ほど低税率の株式が分離課税されているためにより実効税率が低くなっています。

また、消費税増税は社会保障のためと言いながら、充実のためには使われていません。消費税増税延期を理由とした社会保障充実策の先延ばしは認めるわけにいきません。

1世帯当たり184,000円(財務相答弁)も増税になる庶民いじめの消費税10%増税は、延期ではなくきっぱり中止すべきです。

質問します。

(1) 財源不足と言いながら、法人税の税率は下がり続けています。法人実効税率の1980年代の税率と2016年の税率を示してください。

(2) 富裕層に対する所得税の最高税率も下がっています。1980年代と2016年の最高税率を示してください。

(3) 2014年4月消費税が8%に増税された影響について、市の税収にどのような変化がありましたか。また、地域経済の面からどのような変化を認識していますか。

(4) 安倍政権発足時の2012年と2015年の法人市民税額を比べてどのようになっていますか。

(5) 岡山市に法人市民税を払っている事業者数は、2012年と2015年ではどのように変化しましたか。また、岡山市の個人事業主を含めた全事業者数はどうなりましたか。

 

 

 

2.子育て応援施策について

~社会保障の強化を~

合計特殊出生率が2.81と全国一高くなった奈義町の議員の話を聞く機会がありました。「様々な施策を実施することにより、住みやすい・子育てしやすいまちと感じてもらえているのではないか」「よく自衛隊があるからできるといわれるが、収入に占める割合は多くない。要は税金の使い方による」と語っていました。

そこで、様々な若者と子育て応援施策がある中で、いくつかに限って質問します。

(1) 給付型奨学金の創出

大学生の半数が奨学金を借りています。大学を出ると借金を300~400万円、大学院では1000万円も背負って社会に出ていくわけです。

しかも、就職先がこの借金を払うに足る安定した給料を払う保障はないのです。低賃金のブラック企業や非正規・派遣などの働き方を余儀なくされて、奨学金返済のめどさえ立たなくなるケースが多くあることが報道されています。生活できないと学生生活をアルバイトに明け暮れて、本業の勉強する暇がないという笑えない現実があります。

若い人材を育成することは社会に必要なことで、日本や岡山への投資です。岡山市として給付型の奨学金制度を創設すべき時ではありませんか。

 

(2) 就学援助拡充と入学祝金

6人に1人の割合で子どもの貧困が広がっています。岡山市の就学援助を受けている児童数は小学校では5,541人で 14.61 %、中学校では3,287人17.97%に達しています。

ア 入学時の最低限の学用品代等は、小学校で3万円、中学校では4万5千~6万4千円にも上ります。これには、ランドセルや自転車の購入代金は含まれていません。

就学援助の新入学児童生徒学用品費は、小学1年生が20,470円、中学1年生が23,550円で、必要額とに大きな差があります。しかも後から助成される仕組みです。

就学援助で後から返るとはいっても、貯えがないから就学援助を必要とする家庭が支払うのは容易なことではありません。

事前支払いを実施すれば良いと考えますが、事前支払いの為には前年度収入でなく前々年度の所得を参考にすることになる。さらに転居をするかもしれないからとの理由で難しいと我が党議員の質問に答えています。

岡山市は、PTA会費、クラブ費、生徒会費について就学援助金を支給していません。

名目は何であっても、必要なお金が確保されることが求められます。

そこで提案します。低所得者に限定するから所得把握が必要となるということですので、新入生全員に入学祝い金を支給する子育て応援施策を考えませんか。小1と中1の人数は合わせて13,000人程です。1人当たり2万円を支給するとして2.6億円が必要ですが、子育て応援事業として喜ばれることは間違いありません。「新入生祝金」を検討しませんか。

 

(3)学校給食と校納金同意書

学校給食は、育ち盛りの子どもにとって大切なものです。貧困のため朝食が十分食べられない子どもが多く存在することも報道されています。また、給食は食育という面でも教育の一環です。本来、教育の一環であるから給食費は無料にすべきです。残念ながら現在はそうはなっていません。保護者は食材費分を負担しているものと考えていましたが、驚いたことに、燃料費も岡山市では保護者負担となっていることを知りました。

また、ごく一部の保護者が給食費等を払わないからと、岡山市は2014年から校納金同意書をとっています。校納金を払っていない保護者は1%以下です。99%以上の保護者は、いわれのない誓約書を出さされて、不愉快な思いをしています。校納金同意書を実施する前と実施した後の納付状況について変化はなかったと聞いています。校納金同意書はやめるべきと考えますが、いくつか質問します。

ア 給食の燃料費を保護者負担としている政令市はどこがありますか。

イ 給食の燃料費を市費で負担することはできませんか。

ウ 校納金同意書を提出しなかった場合にはどのような対応をしていますか。また、

校納金同意書を集めることが新たな教師の負担になっていることはありませんか。

エ 校納金同意書をやめませんか。

オ 一部から、給食費の滞納をなくすために公会計にする声が出ています。他の都市で導入しているところではどのような問題がありましたか。

 

 

 

3.不安定雇用から正規雇用に

~岡山市の働き方について~

(1) 臨時栄養士

ア 市費の栄養士は51人います。そのうち18人が臨時栄養士です。2017年度から県費負担教職員の給与負担等が岡山市に移譲されます。県費の臨時学校栄養職員は9人います。給与面で岡山市の臨時栄養士とは経験年数によっては2倍以上の差があると聞きます。格差はどのように解消されますか。

 

(2)司書

岡山市の教育水準の高さを誇るものとして、図書館司書の全館配置及び学校司書の全校配置があります。この伝統に育まれて、岡山市民は図書館利用者が多く、県立図書館は何年にもわたり全国一の貸し出し数を誇っています。しかし、近年岡山市の優れた伝統が崩されています。10館ある公立図書館のうち正規司書は4館しか配置されていません。また、非正規司書の比率は68%になっています。また、14%を占めるパート・アルバイトのうち81%は司書資格を有していない人を配置しています。

学校司書は129校のうち93人が非正規の司書で、72%に上ります。

質問します。

ア 図書館に全館司書を置くという全国に誇る岡山市の図書館政策はどのようになっていますか。

イ 正規職員司書の比率が低下していることに対して、岡山市は今後どのように対応しますか。

ウ 子どもの成長と教育の上で学校図書館及び司書の役割をどのようにとらえていますか。

 

 

 

4.御津虎倉産廃について

(1) 許可の「職権取消」について

2015年12月25日、岡山市長は「産業廃棄物処理施設にかかる設置許可の処分を取り消し」ました。

岡山市は、御津虎倉産廃処分場建設許可は、「適正」であるとこれまで何度も私の議会質問に答弁してきました。

ア 市の「許可」は適正であったとの認識に変わりはありませんか。

イ 「職権取消」は業者にとっては不利益となるものです。しかし、事前に市が業者に話して納得してくれたから、「不利益処分」ではないというのでしょう。業者が納得するに至った理由は何ですか。

ウ 今回の「職権取消」は軽微な変更で事足れると考えていますか。

 

(2) 行政手続について

また、2016年1月19日に出された岡山市の代理人による上告審への答弁書には、「本件処分の効力は処分時に遡及して消滅した」と記述されている。

ア 「本件処分」とは、誰が、何を求めて起こした申請に対して行ったものを指していますか。

イ 産廃処分場建設「申請」に当たって、岡山市はどのような手続きを求めてきましたか。

ウ 職権取消」は「違法」または「不当」なことに対して行う処分です。今回の岡山市が行った「職権取消」はどこに「違法」「不当」性があったのですか。

エ 今回の取り消し処分は、廃掃法第15条の3に該当する処分ですか。

オ 「取消し」する場合には基準を定め、公表することが求められるのではありませんか。今回の「職権取消」の基準はどこに公表されていますか。

 

(3) 環境アセスの有効期限

前回申請時に用いた生活環境影響調査(アセス)は2003年に提出されたもので、13年も経過しています。また、事業許可そのものが「許可取消」により、申請行為自体が否定されたのに、過去に行っているものをそのまま流用するということは許されません。改めて、調査を行った結果、前と変わりがないということが分かったときに、前のものを流用するということはありうるかもしれませんが。即ち、アセスを改めて行うことなしに、取り消し処分を受けた申請物件が存続することはありえません。

岡山市はこのことに対しどのように認識していますか。

 

 

 

5.新斎場について

新斎場予定地は、産廃処分場跡地です。廃止された最終処分場は、廃棄物処理施設として維持管理を行わなくとも、そのままであれば生活保全上の問題を生じる恐れがないものの、廃止後の最終処分場跡地において土地の形質変更が行われる場合には地下の廃棄物が攪拌されたり酸素が供給されたりすることにより、廃棄物の発酵や分解が進行し、生活環境に影響を与える恐れがある。このことから、廃掃法が改正され「土地の形質変更にかかる施行方法の基準」(H17ガイドライン)が決められました。

 

(1) 5月下旬から6月上旬にかけて、馬屋上地域全住民と対話がされたと聞いています。そこでお尋ねします。

ア 住民との対話結果について

イ 反対する住民に対する対策

 

(2) 周辺河川等の水質調査結果について

奥田下池の水素イオン濃度指数が、環境基準の6.5~8.5に対し8.7となっていました。

「PHの上昇は珪藻やプランクトンなどの光合成による可能性がある。」として、何ら問題がないように報告しています。

また、「河川B類型の環境基準は、サケ科魚類及びアユ等貧腐水性水域の水産生物が生息できる水域」と、わざわざ注釈がつけてあります。

ア 水素イオン濃度指数(PH)の上昇は、光合成による他にどのような原因が考えられますか。

イ アユは、PH8.7でも生息は可能ですか。

ウ 農業用水の基準は、利水地点については、水素イオン濃度(PH)6.0以上、7.5以下となっています。この水は農業用水としては適さないということではありませんか。

エ 水素イオン濃度指数(PH)上昇の原因を究明すべきと考えます。究明に尽力しますか。

 

(3) 調査業務について

基礎的調査業務を745万円余で契約していました。今回進入路の計画を追加するとして1160万円余に契約変更されました。元々は進入路の動線計画などの基礎的調査であったものなのに、進入路の立体交差計画業務を追加するやり方には疑問があります。しかも契約金額が当初より55%も増えています。

ア これまでに実施した環境調査等は、廃掃法の「指定区域の指定」に基づき、「最終処分場跡地形質変更にかかる試行ガイドライン」に沿って行われたものですか。

イ ガイドラインに基づき調査した費用は今までにいくらかかりましたか。

ウ 今回の変更契約は業務内容が違うので、別契約にすることは考えませんでしたか。

エ 岡山市として今回の変更契約についてどのように考えていますか。

 

(4) 鑑定評価における産廃最終処分場の扱いについて

ア 土地鑑定評価において、産廃処分場跡地であることが何々考慮されましたか。

イ その結果、土地評価は産廃処分場跡地でない土地といくら差がありましたか。

 

 

 

6.瀬戸内海と河川の一斉清掃を

瀬戸内海は、我が国のみならず世界においても比類ない美しさを誇る景観を有しています。風光明媚な多島美が売り物ですが、近くに行って見たらゴミがたくさん浮いていたというのでは魅力が半減します。

昨年、「瀬戸内海環境保全特別措置法」が改訂されました。関係府県は瀬戸内の環境の保全に関する計画を立てるとともに、国及び地方公共団体に、基本計画都府県計画達成に必要な措置を講ずるように努力義務を課しました。

また、昨年10月、瀬戸内四県都市長会が出来ました。瀬戸内海を一つに地域として人の交流やインバウンドに結び付けようとするものだと思います。瀬戸内海が新たな地域資源と見直されてきたこの機会に、瀬戸内海及び流入する河川をきれいにするための活動に関心を持つ諸団体とともに行うことを提唱します。

「森・川・海流域管理」や「里海」という考え方も生まれています。

関係諸団体や住民・漁業者などに一斉清掃を行うなどの呼びかけを岡山市がしませんか。