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日本共産党 岡山市議団

6月 25th, 2015

具体的な根拠をもった計画検討を ~6/25林じゅん個人質問

15年06月25日

 

IMG_1632-2林潤議員は25日、この日の個人質問の4人目として、午後1時20分から質問に立ちました。

路面電車駅前乗り入れや吉備線のLRT化、自転車利用促進、新しい文化芸術施設、学童保育の充実の4点で市政をただしました。

 

林潤議員が、路面電車駅前乗り入れや吉備線LRT化の検討にあたって、それぞれの乗降客がどこからどこまで、何の目的で利用したのかデータを示すよう求めたのに対し、当局からは、「路面電車について平成22年11月平日の調査で1日約8800人、吉備線について平成24年10月平日の調査で10500人で通勤通学が多いと思われる」との答弁でした。

林潤議員は、「利用者の性質別のデータや他の交通機関利用者のデータなどがなければ、どの案に対してどういう客がどれくらい増減するかも推計できないではないか」と重ねて質しましたが、都市計画局長は「利用増をめざすものではない、中心市街地の回遊性向上とそれによる中心市街地の活性化が目的、結果として他の交通機関からの乗り換えも期待できる」と数億~数十億円規模の計画を検討しているにも関わらず、数値的な根拠がないことを露わにする答弁ばかりでした。

 

自転車利用の促進策に関して、ポートランド視察から岡山市に使えそうなことはあったか尋ねたところ、大森市長はLRT等の公共交通、歩行者や自転車を含めた道路整備などが充実していた」「LRTでは駅付近の駐輪場整備や車両への自転車持ち込みのシステム、道路整備では自転車レーンの幅の広さなどが目についた」「一方で、路端への車の駐車が普通で、自転車レーンは道路の真ん中であり、歴史や経過の違いを感じた」などと視察で感じたことを紹介しました。

 

市民会館や市民文化ホールの移転候補地検討の経過について、主に再開発の側面から市の認識をただしました。

都市計画決定から完成まで最短は?との問いには「従来の例では、ドレミの街(駅前町)や後楽園ホテル近辺(平和町)で約3年」との答弁。今回の移転検討のスケジュールでは、平成33年度中の完成が出口なので、平成30年度中の都市計画決定がリミットです。現在手を挙げている2つの再開発準備組合の地権者同意の状況はそれぞれ「6割以上」「およそ8割」とされており、あと3年少々でどうなるのか、心配な面が表面化した形です。

また、議会で議論するために3つの案の市負担について比較できる資料を求めたのに対し、市は今回も「出す」と言いませんでした。このまま6月議会が閉会して、7月7日の検討会で最終的な議論をし、「7月中の決定」でよいのでしょうか?

 

学童保育の充実の課題では、今年度から小学6年生までの受け入れが始まったことについて、まず現状を尋ねました。

全90クラブで合計5832人利用、4年生以上の受け入れをしているのは27クラブ

1年生1964人、2年生1749人、3年生1340人、4年生487人、5年生190人、6年生102人

1~3年生は290人増、4~6年生は332人増で、計622人増

支援員の資格取得支援を尋ねたのに対し、「県が今年秋ごろに講習を開催する方向で準備しており、確定したら周知する」との答弁でした。

支援員にもしも社会保険を付与した場合の費用を尋ねたのに対しては「年間およそ8000万円」との答弁。

面積以外にも施設の基準や補助要綱などを定めて平準化を図るべきではないかと求めたのに対しては「制定する考えはない。市としては活動や事務へのアドバイザー派遣を始めたところであり、クラブから相談があれば個別に対応していく」との答弁でした。

 

実態をしっかり観て、一人ひとりの子どもを大切にする施策を ~田中のぞみ・個人質問

15年06月25日

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25日(木)の個人質問2番目に登壇した田中のぞみ議員は、一人ひとりの子どもを大切にするという観点から、学校や認定こども園、幼稚園・保育園などの課題、天瀬の旧市民病院の診療所問題、清輝学区でのアルゼンチンアリの駆除状況などについて、市政をただしました。

学校現場にスクールソーシャルワーカー(SSW)の配置を繰り返し求めました。田中議員は、SSWは学校の職員室に配置され、子どもの「気になる」段階からかかわることができるので、福祉事務所に配置される子ども相談主事よりも力を入れるべきだとただしたのに対し、教育長から「SSWとほぼ同等の子ども相談主事だ。これを少し増やしていきたいという思いはある」との答弁がありました。

 

田中議員は、講師として勤務した自身の経験(深夜までの授業準備、早朝からの部活補助など)も紹介しながら、非正規の教員である講師が担任を持つクラスが増えている実態を示して、教育委員会の認識と対応をただしました。教育長は「将来の(児童数減少に対応した)教員定数もにらみながら採用を行っており、理解してほしい」と正規教員の増員には消極的な姿勢を示しました。

★今年度、講師(=非正規の教員)が担任をもっているクラス数・・・小学校166校(10.9%)、中学校77校(10.4%)

 

今年度4つの認定こども園がスタートしましたが、1号(=幼稚園)の子どもと2号(=保育園)の子どもが同じ部屋で生活しているのに、保護者の負担(同じ収入帯でほぼ同じ利用時間でも負担に差がある)や職員の処遇(幼稚園出身と保育園出身で給与や研修などに差がある)の問題などを具体的に数字をあげながら、制度の矛盾をただしました。

また待機児・保留児の解消に逆行していることも数字を挙げて岡山市の市政をただしましたが、岡山っ子育成局長は今年度134人の待機児が出ていることを「ニーズが増えて若干発生した」と、現実に合わない認識を示しました。

★4園のこども園化による定員数の変化(1年前との比較)・・・1号=35人増、2・3号=19人減

また、1号認定の子どもは夏休みには登園できないことについて、同じクラスで生活しているのに夏休み明けに子どもの状態ががらっと変わってしまうと危惧を示したのに対し、岡山っ子育成局長は「保護者には入園児に理解してもらっている」と、これも子どもの実態を見ない答弁に終始しました。