このサイトは旧サイトです。最新情報などはこちらをご覧ください。
日本共産党 岡山市議団

12月 5th, 2016

12/5 田中のぞみ個人質問 「市独自の保育士処遇改善は、定着や就職につながる内容を検討したい」

16年12月5日

img_1801-2

 

 

2016年11月定例岡山市議会で、個人質問初日の12月5日、5人目の質問に立った田中のぞみ市議は、①受動喫煙防止、②待機児童解消、③性的マイノリティの権利保障の3テーマで論戦しました。

 

①受動喫煙防止では、たばこの煙は「北京での冬場の汚染程度が最も高いレベル」と同等との答弁があり、たばこの煙に含まれる非常に小さい粒子が肺の奥まで入り込んで、喘息や気管支炎など呼吸器系疾患、肺がんのリスク上昇、心臓など循環器系への悪影響もはっきり確認されているなどの答弁がありました。

これらの答弁を受け、田中のぞみ市議は、厚労省の委託研究をしている大和浩・産業医科大学教授の発表資料や、全国の政令市の庁舎で建物内や敷地内の禁煙が半数を超えていることなど、さまざまな資料を示して、対策を取るよう厳しく求めましたが、当局は「国の動向を注視して」と繰り返し、岡山市の認識が数年前から発展しておらず、時代の流れに乗り遅れていることが浮き彫りになりました。

 

②待機児童解消の課題では、最初に答弁に立った市長が「これまでも公定価格の見直しの中で保育士の処遇改善を実施しているところだが、議員ご指摘のように岡山市独自の処遇改善策についても、今後、国が行う新たな処遇改善の動向も見極めながら、保育士の定着や潜在保育士の就職につながる内容を検討していきたい」と述べました。

市長はこれまでも、保育士の処遇改善については、「国に要望している」「より金額の高い東京などに新卒保育士などが流れていく」などと繰り返し発言しており、今回、市独自の処遇改善について検討していくと表明したのですから、ぜひ、実効性のある内容を、スピード感を持って具体化していただきたいものです。

 

受け皿確保の課題では、0~2歳を預かる地域型保育などの事業者で、昨年と今年合わせて19事業者のうち10事業者で3歳以降に入園できる先を確保できていないことが明らかになりました。

また、幼稚園の空き教室について、「民営化によるこども園への移行や私立保育園の分園などによる活用を検討していく」などとし、前提条件なしに直ちに活用する考えを持っていないことも明らかになりました。こども園化などを前提にしていては、活用のスピードが遅くて現状にかみあわないという大きな問題が生じます。また、施設整備をいわば「交換条件」にして、こども園化への同意を迫るかのようなやり方で本当によいのか、疑問です。

さらに市は、幼稚園での緊急一時預かりを利用した場合は待機児童のカウントから除くと述べ、困っている親子みんなをきちんと見据えてその全体をカバーできる政策を考えているのか、不安が深まる答弁内容が続きました。

 

③性的マイノリティ(少数者)の権利保障を求めた質問では、田中議員は、推進体制を「さんかく岡山」に一本化すること、パートナーシップ条例などの制定、学校での教職員への啓発や教育の徹底、市有施設の多目的トイレの表示改善などを求めました。

市は、引き続き、関係機関、民間団体、庁内各部署などと協力連携しながら多様性を認め合い、人権を尊重する取り組みを推進していくなどとしました。

その上で、パートナーシップ条例などについては、現在は市民への啓発が不十分で社会全体の理解を促進する段階だという認識を示し、当事者の悩みや生きづらさを解消するための支援や、多目的トイレの表示について、当事者団体や関係部署と協議しながら検討していくとしました。

学校での教職員への啓発については、当事者団体が市民協働でつくった啓発パンフを今年度中に全ての学校に配布し、来年度には養護教諭などに研修することや校内研修のテーマの1つにいちづけることなどと答弁しました。啓発パンフは、全教職員分はつくっていないとのことですが、ホームページでダウンロードできるようにするとのことです。

市民や教育現場での啓発はもちろん重要なことですが、行政や学校がさまざまな少数者に「味方だよ」と発信していくことや、具体的に役立つ制度や仕組みをつくることも大切なことです。引き続き、市の認識の発展と具体的施策の前進を求めていく必要があります。

 

 

河田正一個人質問は、12/6(火)10:30頃~

16年12月5日

%e5%82%8d%e8%81%b4%e6%a1%88%e5%86%85%ef%bc%882016-11%e6%9c%88%e3%80%80%e5%80%8b%e4%ba%bakawata

 

2016年11月定例岡山市議会は、12月6日(火)に個人質問2日目を迎え、7人の議員が質問に立ちます。

日本共産党岡山市議団の河田正一議員は、この日の2番目に登壇し、「国民健康保険」「事業系ごみ」「御津虎倉産廃」「富吉新斎場」の4項目で質問します。時間は前後する可能性がありますが、午前10時30分ごろからと見込んでいます。

ぜひ、傍聴においでください。

質問の原稿や資料は、団控室においでくださればお渡しできます。(議会棟3階)

また、岡山市議会インターネット中継では、パソコンやスマホ、タブレットなどから生中継を見ることができます。

 

<河田正一の質問>

1 国民健康保険について

岡山市民のおよそ3分の1が加入する国民健康保険(国保)について、制度の構造的問題として、加入者の医療費(支出)が高い一方、所得水準(保険料収入)が低いことなどから、国や県からの財政支援抜きには、財政がなりたちにくい特徴があります。

このことを踏まえ、保険料を9年間据え置いてきている岡山市のこれまでの努力を高く評価しつつ、市独自で予算編成できる最後の年である来年度こそ、保険料の引き下げをと求めて、市の姿勢をただします。あわせて、国にしっかりものを言っていくことも求めます。

 

2 事業系ごみについて

ゴミ減量について、家庭系ごみが減少傾向なのに対して、事業系ごみは増加傾向にあります。また、焼却費用に対して、処理手数料は約4分の3程度で、収支が不均衡な現状があります。さらに、一部収集業者が持ち込んだ事業系ごみに関して不適正な処理がされている懸念があります。

これらについて、行政の認識や市政をただします。

 

3 御津虎倉産廃について

御津虎倉産廃は、2015年末までに、業者に対する建設差し止め訴訟が確定し、市の責任を問う訴訟は、市が許可を「職権取消」したことで終結しました。

その後今年2016年8月に、業者が敗訴理由となった調整池の容量を大きくした計画を出し直し(「更生」)、市で審査が始まっています。

この審査の資料に対して市民が見たり意見を述べたりできる「告示縦覧」について、不十分な点があったとして、市は12月からやり直すと表明しました。

しかし、そもそも再度の審査にかけられた資料のうち、例えば環境アセスメントは15年前のもの、「地元同意」の署名者も現時点では死亡しているなど、その後の状況変化に見合っていないものとなっています。

また、豪雨時の浸出について、見通しや対応策が、果たして十分なのかどうかという点でも深刻な疑問があります。

これら多くの課題について、河田議員は独自の試算も示しながら、1つ1つをただしていきます。

 

4 富吉新斎場について

中区東山の現在の斎場の全面改修とともに、北区富吉で計画が進められている新斎場については、住民への丁寧な説明と合意形成の無いままに計画を決定した市の姿勢や、産廃跡地を宅地並みの高価格で購入するなど、さまざまな面で多くの問題を含んでいます。

河田議員は、この問題についても継続的に取り組んでいますが、今回は、今年8月と9月の溜まりガス調査の結果で、計測されたメタンガスや二酸化炭素が目安値を超える値を示していることを追求します。

また、市が市有地を売ったり民有地を買ったりする際の市の考え方もただします。